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最終章 目覚める神
第330話 月の魔女と呼ばれて4
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月の魔女とよばれるまで
第330話 月の魔女と呼ばれて4
ダイスが馬車に乗って、エンシェントゲートを出たのを確認してからパウエルたちと沙更もこの地を後にした。言うまでもなくルートは大森林を抜けて、クルシスへ向かう。
エアウォークに進化してから、更に使い続けているだけに下手な馬車顔負けの速度を叩き出せるようになっていた。確実に徒歩でクルシスに向かっているエンシェントゲートの住民たちやギルド支部長を追い抜けると確信して、先を急ぐ。
行きに来た道を帰りも使っているからか、モンスターの気配が少ない。月が昇り、魔力が世界に広がっている影響なのだろう。元々、強い魔力を持つ人間にモンスターはあまり近寄らない。獣とは違う理屈で動いているようだ。
だからこそ、沙更の探知魔法を感じたモンスターはこちらに向かっては来ないと読むこともできる。大気の後押しを受けつつもクルシスに向かって歩く。
いつもならゴブリンなどのモンスターがそこかしこにいるはずの大森林だが、沙更の探査魔法で魔力を放っているからかやはりモンスターの姿はこちらに向かってこない。行きと同じく、帰りもモンスターに襲われることなく大森林を徒歩の八倍以上の速度で進んでいく。
日が傾いた頃、大森林を抜けたパウエルたちがクルシスに到着していた。一日で、ウエストエンドからエンシェントゲートまで行った時よりもさらに速度が上がっていたからこその荒業で、荒野の狼だからこそとも言える。沙更がいなければ、元々成り立たない上にパウエル達が沙更を信頼しているからこそ出来ることであった。
「クルシスまで前よりも早く着きました。夜になって、野宿すると思っていたんですけど」
「俺たちもそこは考えていたが、流石に早いな。補助魔法をかけてくれるセーナちゃんのおかげだよ」
「大森林を抜ける肝の強さがなければ提案出来ませんし、パウエルたちだから出来るって分かっているからです。でも、先回り出来ましたね」
パウエルの言葉にそう返しつつも沙更はそう答える。大森林は、並大抵の冒険者なら確実に近寄らない危険な場所、そこを抜けると言うことが出来る時点で冒険者としては稀有であった。
クルシスの門を抜ける時に、衛兵たちがパウエルたちを見て驚く。盗賊退治の件で顔を覚えられていたらしい。
「あんたたち、あの時の冒険者か?」
衛兵の言葉に頷くと衛兵の表情が変わった。
「良ければ、ゼオン様のところに寄ってはくれまいか?」
「ゼオンさんに?」
「ああ、困っているようでな。俺たちでは力になれない。君たちなら…」
衛兵でなんとか出来る範囲ではないと言う事のようだ。そもそもゼオンには、お世話になったこともある。断る理由も無かった。
衛兵に見送られつつ、前はリエットに連れられて行ったゼオンの屋敷に向かう。騎士爵である彼の屋敷は、前と変わらずそこにあった。
第330話 月の魔女と呼ばれて4
ダイスが馬車に乗って、エンシェントゲートを出たのを確認してからパウエルたちと沙更もこの地を後にした。言うまでもなくルートは大森林を抜けて、クルシスへ向かう。
エアウォークに進化してから、更に使い続けているだけに下手な馬車顔負けの速度を叩き出せるようになっていた。確実に徒歩でクルシスに向かっているエンシェントゲートの住民たちやギルド支部長を追い抜けると確信して、先を急ぐ。
行きに来た道を帰りも使っているからか、モンスターの気配が少ない。月が昇り、魔力が世界に広がっている影響なのだろう。元々、強い魔力を持つ人間にモンスターはあまり近寄らない。獣とは違う理屈で動いているようだ。
だからこそ、沙更の探知魔法を感じたモンスターはこちらに向かっては来ないと読むこともできる。大気の後押しを受けつつもクルシスに向かって歩く。
いつもならゴブリンなどのモンスターがそこかしこにいるはずの大森林だが、沙更の探査魔法で魔力を放っているからかやはりモンスターの姿はこちらに向かってこない。行きと同じく、帰りもモンスターに襲われることなく大森林を徒歩の八倍以上の速度で進んでいく。
日が傾いた頃、大森林を抜けたパウエルたちがクルシスに到着していた。一日で、ウエストエンドからエンシェントゲートまで行った時よりもさらに速度が上がっていたからこその荒業で、荒野の狼だからこそとも言える。沙更がいなければ、元々成り立たない上にパウエル達が沙更を信頼しているからこそ出来ることであった。
「クルシスまで前よりも早く着きました。夜になって、野宿すると思っていたんですけど」
「俺たちもそこは考えていたが、流石に早いな。補助魔法をかけてくれるセーナちゃんのおかげだよ」
「大森林を抜ける肝の強さがなければ提案出来ませんし、パウエルたちだから出来るって分かっているからです。でも、先回り出来ましたね」
パウエルの言葉にそう返しつつも沙更はそう答える。大森林は、並大抵の冒険者なら確実に近寄らない危険な場所、そこを抜けると言うことが出来る時点で冒険者としては稀有であった。
クルシスの門を抜ける時に、衛兵たちがパウエルたちを見て驚く。盗賊退治の件で顔を覚えられていたらしい。
「あんたたち、あの時の冒険者か?」
衛兵の言葉に頷くと衛兵の表情が変わった。
「良ければ、ゼオン様のところに寄ってはくれまいか?」
「ゼオンさんに?」
「ああ、困っているようでな。俺たちでは力になれない。君たちなら…」
衛兵でなんとか出来る範囲ではないと言う事のようだ。そもそもゼオンには、お世話になったこともある。断る理由も無かった。
衛兵に見送られつつ、前はリエットに連れられて行ったゼオンの屋敷に向かう。騎士爵である彼の屋敷は、前と変わらずそこにあった。
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