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最終章 目覚める神
第331話 月の魔女と呼ばれて5
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月の魔女とよばれるまで
第331話 月の魔女とよばれるまで5
ゼオンの屋敷に到着すると衛兵達から連絡が来ていたらしくゼオンが待っていた。
「君たちが来てくれるとは思っていなかったが、辺境の事など聞きたいことがたくさんある。上がっていってくれ」
ゼオンはそれだけ言うと五人を屋敷へと誘う。
応接間にやってくるとお茶とクッキーが十代半ばくらいのメイドによって用意されていた。
「ゼオン様、用意はこれで」
「わざわざ済まないな」
「私たちはこれが仕事ですので、それでは失礼します」
メイドはそれだけを言うと下がっていく。ゼオンはそれを見送るとパウエル達に向き直した。
「実は、エンシェントゲートからギルドの支部長がこちらに来て手を貸せと言うのだ。カタリーナ様が動けない今、私だけが勝手に動くわけにも行かない。それで困っていたところなのだよ」
「それでしたら、ギルド支部長を捕まえて貰えませんか?ウエストエンドのギルドマスターダイスさんが激怒しているので。それと辺境でのモンスターの氾濫は無事というにはおかしいですけど、終息したのでそれも報告しておきます」
「なっ、あれだけのモンスターの氾濫を抑えたと!?」
沙更の口から出た言葉に、ゼオンは驚くしかない。カタリーナも含めて、死ぬつもりで出陣するつもりであった。ゼオンもその一人で、どれだけモンスターを倒せるかだけを考えていたのだ。
「君らだけでか?」
「嘘は言ってはいません。それに、ゼオンさんなら私の魔力量がまた上がっているのに気付かれると思いましたし、全て私たちがやったわけではありませんが、あの月女神の眷属も消えましたから」
追加で出た月女神の眷属の言葉に、ゼオンが絶句する。あれを倒せるとなればガーゼルベルトを超える存在がいると言う事になる。実際、ガーゼルベルトは月女神の眷属と対峙したことがあるがその時は痛み分けで終わっていた。倒すにはどうしても届かなかったと本人も認めていたから尚更だ。
「あのものを倒したとなれば、ガーゼルベルト様を超えた事になるぞ。それも君たちがか?」
「いいえ、私たちが出来たのはモンスターの進軍を止めた事だけ。それ以上の事は出来ませんでした」
「それだとしても、十分過ぎる。モンスターの氾濫が終わったとなれば、カタリーナ様もガーゼルベルト様もお喜びになるだろう」
ゼオンは、前にあった時よりもパウエル達が強くなっている事をなんとなく察していた。モンスターの氾濫を抑えたのなら、地力がついて当然なので納得は出来る。それにしても、余程強くなった感じを受けていた。
『なるほど、激戦を運で生き残ったと言うわけではなさそうだ。今の彼らなら王都の冒険者でも一目置くだろう。騎士のくくりならば、私以上で無ければ厳しいだろうな』
ゼオンとしても騎士として剣には自信がある方だが、それでも今のミリア相手だと厳しいと言う事に気付いていた。それだけに、先ほどの言葉も嘘ではないと信じる事が出来ていたのだ。
「君たちの事は私も知っている。ならば、ギルド支部長をこちらに留めておこう。ダイス殿は、こちらに向かっているのか?」
「小型馬車で、今日の昼前にエンシェントゲートを出ているので明日の朝にはこちらに来るかと」
「ならば、それまで時間稼ぎをする。どちらにしろ、カタリーナ様の命なくして出陣する事はならぬのだ。こっちが勝手に動けないのを分かっての無理強いならば、そう対応されても文句は言えまい」
ゼオンはそう言って、こちらの言葉を信じてくれた上でそう言ってくれた。
第331話 月の魔女とよばれるまで5
ゼオンの屋敷に到着すると衛兵達から連絡が来ていたらしくゼオンが待っていた。
「君たちが来てくれるとは思っていなかったが、辺境の事など聞きたいことがたくさんある。上がっていってくれ」
ゼオンはそれだけ言うと五人を屋敷へと誘う。
応接間にやってくるとお茶とクッキーが十代半ばくらいのメイドによって用意されていた。
「ゼオン様、用意はこれで」
「わざわざ済まないな」
「私たちはこれが仕事ですので、それでは失礼します」
メイドはそれだけを言うと下がっていく。ゼオンはそれを見送るとパウエル達に向き直した。
「実は、エンシェントゲートからギルドの支部長がこちらに来て手を貸せと言うのだ。カタリーナ様が動けない今、私だけが勝手に動くわけにも行かない。それで困っていたところなのだよ」
「それでしたら、ギルド支部長を捕まえて貰えませんか?ウエストエンドのギルドマスターダイスさんが激怒しているので。それと辺境でのモンスターの氾濫は無事というにはおかしいですけど、終息したのでそれも報告しておきます」
「なっ、あれだけのモンスターの氾濫を抑えたと!?」
沙更の口から出た言葉に、ゼオンは驚くしかない。カタリーナも含めて、死ぬつもりで出陣するつもりであった。ゼオンもその一人で、どれだけモンスターを倒せるかだけを考えていたのだ。
「君らだけでか?」
「嘘は言ってはいません。それに、ゼオンさんなら私の魔力量がまた上がっているのに気付かれると思いましたし、全て私たちがやったわけではありませんが、あの月女神の眷属も消えましたから」
追加で出た月女神の眷属の言葉に、ゼオンが絶句する。あれを倒せるとなればガーゼルベルトを超える存在がいると言う事になる。実際、ガーゼルベルトは月女神の眷属と対峙したことがあるがその時は痛み分けで終わっていた。倒すにはどうしても届かなかったと本人も認めていたから尚更だ。
「あのものを倒したとなれば、ガーゼルベルト様を超えた事になるぞ。それも君たちがか?」
「いいえ、私たちが出来たのはモンスターの進軍を止めた事だけ。それ以上の事は出来ませんでした」
「それだとしても、十分過ぎる。モンスターの氾濫が終わったとなれば、カタリーナ様もガーゼルベルト様もお喜びになるだろう」
ゼオンは、前にあった時よりもパウエル達が強くなっている事をなんとなく察していた。モンスターの氾濫を抑えたのなら、地力がついて当然なので納得は出来る。それにしても、余程強くなった感じを受けていた。
『なるほど、激戦を運で生き残ったと言うわけではなさそうだ。今の彼らなら王都の冒険者でも一目置くだろう。騎士のくくりならば、私以上で無ければ厳しいだろうな』
ゼオンとしても騎士として剣には自信がある方だが、それでも今のミリア相手だと厳しいと言う事に気付いていた。それだけに、先ほどの言葉も嘘ではないと信じる事が出来ていたのだ。
「君たちの事は私も知っている。ならば、ギルド支部長をこちらに留めておこう。ダイス殿は、こちらに向かっているのか?」
「小型馬車で、今日の昼前にエンシェントゲートを出ているので明日の朝にはこちらに来るかと」
「ならば、それまで時間稼ぎをする。どちらにしろ、カタリーナ様の命なくして出陣する事はならぬのだ。こっちが勝手に動けないのを分かっての無理強いならば、そう対応されても文句は言えまい」
ゼオンはそう言って、こちらの言葉を信じてくれた上でそう言ってくれた。
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