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第二王子との邂逅
第107話 王家の中の異分子
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月の魔女と聖剣
第107話 王家の中の異分子
王立学園の校舎内を伯爵令嬢に追いかけられ、ウィリアムは令嬢から逃げる様に貴族用の校舎の隅に隠れる。流石に、貴族クラスに在籍する伯爵家の子女に追いかけ回されるのは隣国では無かったことであり、経験したいと思わなかったことであった。
『流石に、王族の肩書きは貴族達にとっては誘蛾灯も良いところか。継承権を持たないことを公表しているはずなのだが、関係ないのか?』
ウィリアムとしてはぞっとしない考えではあるが、他の貴族達にとってはその言葉が正解であった。だからこそ、ウィリアムとして不本意でしかない。王族という肩書きを一番嫌っている身であったから。
元々第二王子と言うことで、第一王子ヘンリーのスペアとしか見られていなかった。母親は王家と縁遠い侯爵家から父ジョージ41世が娶った事になっているが貴族達の政争が絡んでいるのは言うまでもない。変に血が強くなりすぎた王家の血を薄める為の政略結婚であった。ジョージ41世との間に愛はなかったのは、息子でありながら兄と妹に感心を持って行かれた身だからこそ気づけたことで、母親ともほぼ没交渉。2王子と1姫を産み終えて、数年後に役目を終えたように流行病で王妃は亡くなっていた。
王妃が亡くなったのは既に嫁に行っている末姫が小さい時であったが故に、ウィリアムもそこまで大きくはなかったし、一番上のヘンリーで10歳になるかならないかくらいであった。それでも、そこまで悲しいと思わなかったのはウィリアムはヘンリーとは違い、乳母と侍女たちに育てられたことに起因している。ほとんど母親との接点がなかったし、小さい時から母親が側にいないのが常であった事から自分を産んだ人としか認識していなかった。
さらに、王家の血よりも母親側の血が強く出たことから凡夫ではなかったことも家族の中で浮く原因になった。ヘンリーが金髪で碧眼という王家の血が素直に出たのに対して、ウィリアムは銀髪に碧眼であった。碧眼は王家の血筋固有の色であったが、それも薄めであったこともあり兄と末姫と違って貴族達からの反応は良くなかった。
父と母からの愛情を受けなかった結果、ウィリアムは王家の中で異質な存在として成長していった。力を失った王族の生活は下級貴族並であり、たまに上辺だけ取り繕ったパーティー等もあったがウィリアムはそれには参加していない。王家の血が薄いと思われていた事もあり、貴族達が参加に難色を示していたことを知っていたからであった。
そんな状態で成長した結果、シルバール王国の王族にもかかわらず自国に関心が持てないと言う笑えない状態になってしまった。そして、海を渡った隣国へ留学していったのである。
隣国への留学の学費などは、王家負担となっていたが実は王家で払える額ではなかった。それだけ貧乏であったし、ヘンリーと末姫にお金を回した結果でもあった。等分に配分などされていなかった上に、普通の王子よりも慎ましい生活を送っていても尚お金が足りないくらいであったほどだ。
留学の費用を負担していたのはガーゼルベルトであり、王家の財政を一番知っていた上で、この国に興味が持てないが王家として珍しく才能を持つウィリアムの気持ちに添った結果であったのは父ジョージ41世くらいしか知らないことであった。
第107話 王家の中の異分子
王立学園の校舎内を伯爵令嬢に追いかけられ、ウィリアムは令嬢から逃げる様に貴族用の校舎の隅に隠れる。流石に、貴族クラスに在籍する伯爵家の子女に追いかけ回されるのは隣国では無かったことであり、経験したいと思わなかったことであった。
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さらに、王家の血よりも母親側の血が強く出たことから凡夫ではなかったことも家族の中で浮く原因になった。ヘンリーが金髪で碧眼という王家の血が素直に出たのに対して、ウィリアムは銀髪に碧眼であった。碧眼は王家の血筋固有の色であったが、それも薄めであったこともあり兄と末姫と違って貴族達からの反応は良くなかった。
父と母からの愛情を受けなかった結果、ウィリアムは王家の中で異質な存在として成長していった。力を失った王族の生活は下級貴族並であり、たまに上辺だけ取り繕ったパーティー等もあったがウィリアムはそれには参加していない。王家の血が薄いと思われていた事もあり、貴族達が参加に難色を示していたことを知っていたからであった。
そんな状態で成長した結果、シルバール王国の王族にもかかわらず自国に関心が持てないと言う笑えない状態になってしまった。そして、海を渡った隣国へ留学していったのである。
隣国への留学の学費などは、王家負担となっていたが実は王家で払える額ではなかった。それだけ貧乏であったし、ヘンリーと末姫にお金を回した結果でもあった。等分に配分などされていなかった上に、普通の王子よりも慎ましい生活を送っていても尚お金が足りないくらいであったほどだ。
留学の費用を負担していたのはガーゼルベルトであり、王家の財政を一番知っていた上で、この国に興味が持てないが王家として珍しく才能を持つウィリアムの気持ちに添った結果であったのは父ジョージ41世くらいしか知らないことであった。
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