月の魔女と聖剣

空流眞壱

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聖剣の鞘の行方

第152話 聖剣の鞘の捜索4

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月の魔女と聖剣

第152話 聖剣の鞘の捜索4

 ウエストエンドに戻り、リエットとウィリアムをカタリーナの屋敷に送ってから冒険者ギルドにやってきた。本当ならばいろいろと話をするべきなのだが、リエットとウイリアムを連れたままと言うのがあまり良いとは言えなかったからだ。

 それに、オーガの群れの依頼も受けていただけにそちらの報告もする必要があって、受付に並べばルーカがパウエルたちを手招きしてくれた。

「その様子だとオーガの群れは無事退治出来たのね」

「今の俺たちだと少し歯ごたえがなかったあたり、かなり強くなっているのは理解できたところです」

「オーガだけじゃなくて、オーガチーフもいたけどガレムがあっさりと片付けてた」

 パウエルに続いて、ミリアも証言すると沙更も嘘ではないので頷く。オーガチーフともなれば、Bランクモンスターになるために討伐出来るとしたらパウエルたち荒野の狼以外にはまずありえない。

 次席のミストヘイムも少しずつ装備を整えて来ているがどうしても装備の差が出てしまっていた。魔鉄以上の装備を持つ冒険者は下手な支部ではエース扱いであり、荒野の狼もその例に漏れることはなかった。

 沙更が、オーガとオーガチーフの死体の一部を見せれば、どんな初心者でも討伐してきたことは理解する。ルーカとしても同じで依頼完了の手続きを始める。戻ってきた時から失敗したと言うことはないと分かっていたからの行動である。

 Bランクのモンスターが混ざった討伐依頼のため、若干報酬が物足りない額になってしまったが、それでも金貨90枚ほどにはなった。

 今回の件は辺境の奥地と言うことで、領主の兵を動かしたこととその費用もあるだけに報酬が下がってしまったようだ。

 とは言っても、現状荒野の狼としてはお金に困っているというわけではない。オーガの群れの依頼もついでに受けた物だから、報酬にあまりこだわりはない。

 それに、急激に強くなったパウエルたちはBランク冒険者と言う形にはなっているが、既に腕だけはAクラス冒険者とほぼ変わらない位にはなっていたし、討伐した対象を考えればランクが上がっても問題ない位には上級モンスターを討伐していたのだ。

 が、急に上級モンスターを討伐することが出来るようになったことで評価が追いついていなかった。Aランクに昇格出来るのは本当に一握りの冒険者だけであり、その審査も数年に一度となっている。次、行われるのは早くても来年以降であった。

「オーガの群れの依頼以後、ランクが上の依頼は来てないの。パウエルさんたちは、また動くのかしら?」

「別件で動く予定です。辺境伯の領地より北は不毛の地でしたよね?」

「ここより北は作物があまり取れない場所が多いわ。鉱山はあったけれど、1000年の間に閉山した場所が多いはずよ」

 ある程度情報が流れてくる冒険者ギルドの受付嬢でもチーフである彼女でも持っている情報はわずかとなればそれほど行き来されていないことが伺えた。

 辺境伯の領地の北は、そう言うでも未開拓地に近いのかもしれないと沙更は思う。土地が開発されていないとなれば、モンスターが多いことも予測出来るだけに、面倒なことになりかねないなとも思う。行き慣れていない土地だけに、なにが待ち構えているかわからないのは不安要素でしかなかった。
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