189 / 211
対公爵 対邪神
第174話 辺境大要塞インビジブル建築1
しおりを挟む
月の魔女と聖剣
第174話 辺境大要塞インビジブル建築1
要塞を作ると言った沙更の言葉に、突拍子もないと思った二人であるがウエストエンドを最終防衛線と考えるとその前に砦でもあれば、大分足止めが出来ることは事実。堅牢であればあるほど、貴族連合軍が辺境に攻めるには厳しくなるのは理解出来ていた。
「関所の場所に要塞か…」
「土魔法で、それだけの事が出来る魔法士は古代魔法士の逸話でもありませんわ。無茶をして倒れられても困るから、作るところを見せて欲しいの」
ガーゼルベルトは思案顔であったが、カタリーナは沙更の魔力がかなり多いことを理解しているだけに、それでも無茶では無いかと心配顔だ。が、作る所を見せて欲しいと言うのは確認をしたいと言う気持ちと無茶をしないかの監視を兼ねているのは理解出来た。
「作る所を見るのは構いませんけれど、あまりも現実離れしていると思いますから」
沙更として、そう言うに留める。魔力自体が莫大なだけではないからだ。自動回復すら持ち合わせるとなれば魔法士としては桁外れであるし、他にその力を持つものはいない。
貴族連合軍が近づいている状況下で動くのなら、早くなければならない。時が経てば辺境に不利になるのは沙更でなくとも理解出来るほど。
兵力差だけで戦が決まる訳ではないが苦戦は免れない。だからこそ、沙更が手を貸すことにした。義理と言うべきかお節介と言うべきか、どう捉えるかは他人に任せることにする。
現状、関所は貴族連合軍に対応して封鎖している状況だが関所自体は簡易的な作りの為、ここで防戦を行うのは厳しい。時間稼ぎが出来るかどうかと言ったところだろう。
関所の周りは街道以外にはなにもない。ウエストエンドから離れていないこともあって、関所に物見用の櫓が設置されている以外には防衛に役に立ちそうなものはなかった。だからこそ、ここに防衛線を張ることが出来るのでは戦略的にも全然変わってくる。
関所の場所まで来たところで、沙更は内にいるセーナに話しかける。
『セーナちゃん、力を貸して貰ってもいい?』
『沙更お姉ちゃんが望むのなら、セーナは断らないよ』
セーナの許可を得ると同時に、エーテルドレス姿に早変わりする。手にはムーンシルバーロッドを携え、内から溢れ出す魔力を紡ぎあげる。紡ぎ上げた魔力は可視化出来るほどになったところで、セーナがまず土魔法で関所を解体していく。セーナの魔法で解体していくのと同時に関所の地面を沙更の魔法でならして建造物の土台を作っていく。
解体と土台造りが同時作業の時点でカタリーナもガーゼルベルトも他の魔法士では出来ないことをやっていることに気づいてしまった。二つの魔法を同時に操っていたから。
第174話 辺境大要塞インビジブル建築1
要塞を作ると言った沙更の言葉に、突拍子もないと思った二人であるがウエストエンドを最終防衛線と考えるとその前に砦でもあれば、大分足止めが出来ることは事実。堅牢であればあるほど、貴族連合軍が辺境に攻めるには厳しくなるのは理解出来ていた。
「関所の場所に要塞か…」
「土魔法で、それだけの事が出来る魔法士は古代魔法士の逸話でもありませんわ。無茶をして倒れられても困るから、作るところを見せて欲しいの」
ガーゼルベルトは思案顔であったが、カタリーナは沙更の魔力がかなり多いことを理解しているだけに、それでも無茶では無いかと心配顔だ。が、作る所を見せて欲しいと言うのは確認をしたいと言う気持ちと無茶をしないかの監視を兼ねているのは理解出来た。
「作る所を見るのは構いませんけれど、あまりも現実離れしていると思いますから」
沙更として、そう言うに留める。魔力自体が莫大なだけではないからだ。自動回復すら持ち合わせるとなれば魔法士としては桁外れであるし、他にその力を持つものはいない。
貴族連合軍が近づいている状況下で動くのなら、早くなければならない。時が経てば辺境に不利になるのは沙更でなくとも理解出来るほど。
兵力差だけで戦が決まる訳ではないが苦戦は免れない。だからこそ、沙更が手を貸すことにした。義理と言うべきかお節介と言うべきか、どう捉えるかは他人に任せることにする。
現状、関所は貴族連合軍に対応して封鎖している状況だが関所自体は簡易的な作りの為、ここで防戦を行うのは厳しい。時間稼ぎが出来るかどうかと言ったところだろう。
関所の周りは街道以外にはなにもない。ウエストエンドから離れていないこともあって、関所に物見用の櫓が設置されている以外には防衛に役に立ちそうなものはなかった。だからこそ、ここに防衛線を張ることが出来るのでは戦略的にも全然変わってくる。
関所の場所まで来たところで、沙更は内にいるセーナに話しかける。
『セーナちゃん、力を貸して貰ってもいい?』
『沙更お姉ちゃんが望むのなら、セーナは断らないよ』
セーナの許可を得ると同時に、エーテルドレス姿に早変わりする。手にはムーンシルバーロッドを携え、内から溢れ出す魔力を紡ぎあげる。紡ぎ上げた魔力は可視化出来るほどになったところで、セーナがまず土魔法で関所を解体していく。セーナの魔法で解体していくのと同時に関所の地面を沙更の魔法でならして建造物の土台を作っていく。
解体と土台造りが同時作業の時点でカタリーナもガーゼルベルトも他の魔法士では出来ないことをやっていることに気づいてしまった。二つの魔法を同時に操っていたから。
0
あなたにおすすめの小説
異世界子供ヤクザ【ダラムルバクト】
忍絵 奉公
ファンタジー
孤児院からスラムで育ったバクト。異空間収納と鑑定眼のダブルギフト持ちだった。王都西地区20番街では8割を縄張りとする先代のじいさんに拾われる。しかしその爺さんが死んだときに幹部同士のいざこざが起こり、組は解散。どさくさにまぎれてバクトが5・6番街の守役となった。物語はそこから始まる。7・8番街を収めるダモンとの争い。また後ろ盾になろうと搾取しようとする侯爵ポンポチーコ。バクトは彼らを越えて、どんどん規格外に大きくなっていく。
没落領地の転生令嬢ですが、領地を立て直していたら序列一位の騎士に婿入りされました
藤原遊
ファンタジー
魔力不足、財政難、人手不足。
逃げ場のない没落領地を託された転生令嬢は、
“立て直す”以外の選択肢を持たなかった。
領地経営、改革、そして予想外の縁。
没落から始まる再建の先で、彼女が選ぶ未来とは──。
※完結まで予約投稿しました。安心してお読みください。
無能妃候補は辞退したい
水綴(ミツヅリ)
ファンタジー
貴族の嗜み・教養がとにかく身に付かず、社交会にも出してもらえない無能侯爵令嬢メイヴィス・ラングラーは、死んだ姉の代わりに15歳で王太子妃候補として王宮へ迎え入れられる。
しかし王太子サイラスには周囲から正妃最有力候補と囁かれる公爵令嬢クリスタがおり、王太子妃候補とは名ばかりの茶番レース。
帰る場所のないメイヴィスは、サイラスとクリスタが正式に婚約を発表する3年後までひっそりと王宮で過ごすことに。
誰もが不出来な自分を見下す中、誰とも関わりたくないメイヴィスはサイラスとも他の王太子妃候補たちとも距離を取るが……。
果たしてメイヴィスは王宮を出られるのか?
誰にも愛されないひとりぼっちの無気力令嬢が愛を得るまでの話。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」にも掲載しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
覚悟は良いですか、お父様? ―虐げられた娘はお家乗っ取りを企んだ婿の父とその愛人の娘である異母妹をまとめて追い出す―
Erin
恋愛
【完結済・全3話】伯爵令嬢のカメリアは母が死んだ直後に、父が屋敷に連れ込んだ愛人とその子に虐げられていた。その挙句、カメリアが十六歳の成人後に継ぐ予定の伯爵家から追い出し、伯爵家の血を一滴も引かない異母妹に継がせると言い出す。後を継がないカメリアには嗜虐趣味のある男に嫁がられることになった。絶対に父たちの言いなりになりたくないカメリアは家を出て復讐することにした。7/6に最終話投稿予定。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
イジメられっ子世に憚る。
satomi
ファンタジー
主人公須藤正巳はぼんやりと教室で授業を受けていた。その時、突然教室中に物凄い量の光が…。 正巳が属する2-C全員が異世界転移することとなってしまった。 その世界では今まで正巳が陰キャとして読み漁ったラノベともゲームとも異なり、レベルがカウントダウン制。つまりレベル999よりレベル1の方が強い。という世界だった。 そんな中、クラスのリーダー的陽キャである神谷により全員で教室の外に出ることに。 いきなりドラゴンに出会い、クラスの全員がとった行動が『正巳を囮にして逃げること』だった。 なんとか生き延びた正巳は、まず逃げた連中へ復讐を誓う。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる