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対公爵 対邪神
第176話 辺境大要塞インビジブル
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月の魔女と聖剣
第176話 辺境大要塞インビジブル(3月28日修正)
関所跡に出来上がった全長1km以上の要塞は、即席で出来たとは全然思えない出来映えであった。岩造りの壁に金属の分厚い扉は早々にここを抜けられない事を意味している。防衛の為に作られた穴だけならば、他にもあるが攻撃されづらい作りにされているのはここだけだ。
そもそもこれだけの分厚い金属の扉を用意している要塞は、他にもない。そして、その金属がまた問題であった。
「この扉の金属、まさか聖鋼?」
「これだけの厚さの聖鋼など貫くことなど不可能だ。攻城兵器ですら足りぬ。岩ならまだしもミスリルと同等である聖鋼でこの扉を構成させるとは…」
扉が聖鋼と見抜いたカタリーナに、驚愕の表情を浮かべるガーゼルベルト。扉を破壊しようとするのならば、今の人の手では確実に余る。木製や鋼製の攻城兵器では何年かかるかわからない程度には頑強。扉を破って、要塞を落とすと言うのはほぼ不可能となれば、完全に難攻不落である。
要塞自体に入り込むしか攻略の方法がないとなれば相手の消耗も馬鹿にならない。そもそも城攻めや要塞攻めは、守り手が非常に有利である。いかに大軍であろうとも士気が持つかは厳しいと言うしかないからだ。寄せ集めである貴族連合軍に取って、ここはまさに鬼門と言うしかない。
しかもここを落としたとしても今度はウエストエンドが待っている。物資も考えれば、確実に攻め落とすには足りないのは目に見えていた。
「幼い治癒士様、ここを辺境の壁にされるのですね」
「リエット様、即席で出来ることはこれが限度です。時間があれば、もっと堅牢に出来ますがこれ以上を望みますか?」
リエットに対する沙更の答えに、カタリーナとガーゼルベルトは驚きを通り越して無表情になってしまった。今出来ている要塞以上の要塞など、攻め落とす事が出来るわけが無い。現状でも攻め落とすことはほぼ不可能なのに、これ以上を用意出来ると言われればそうなるのも無理は無いだろう。
現時点ですら、完全なる古代遺跡以上のオーパーツ。この時代の建築水準を遥かに超えてしまっている代物なのである。内部も岩造りで組み上げられているだけに耐久度はお墨付きと言えるし、城塞都市ウエストエンドやシルバール王城以上だったりする。
「後押しと言うよりも守れってことかしらね」
「ここまで御膳立されれば、守りきれないなどと言えぬな。これだけの要塞、相手が十倍であっても守りきってみせよう」
「大伯父様もお母様もここを作って貰ったのですから、辺境の民を公爵達から守りましょう。それが作ってくれた恩返しになります」
リエットの言葉に二人は頷く。沙更が何を望んでいるかは察する事はできていたからこその話。
要塞はこれから武装を追加していくことになる。土台は造ったが、貴族連合軍が来るまでに準備が必要なのも確かだった。
第176話 辺境大要塞インビジブル(3月28日修正)
関所跡に出来上がった全長1km以上の要塞は、即席で出来たとは全然思えない出来映えであった。岩造りの壁に金属の分厚い扉は早々にここを抜けられない事を意味している。防衛の為に作られた穴だけならば、他にもあるが攻撃されづらい作りにされているのはここだけだ。
そもそもこれだけの分厚い金属の扉を用意している要塞は、他にもない。そして、その金属がまた問題であった。
「この扉の金属、まさか聖鋼?」
「これだけの厚さの聖鋼など貫くことなど不可能だ。攻城兵器ですら足りぬ。岩ならまだしもミスリルと同等である聖鋼でこの扉を構成させるとは…」
扉が聖鋼と見抜いたカタリーナに、驚愕の表情を浮かべるガーゼルベルト。扉を破壊しようとするのならば、今の人の手では確実に余る。木製や鋼製の攻城兵器では何年かかるかわからない程度には頑強。扉を破って、要塞を落とすと言うのはほぼ不可能となれば、完全に難攻不落である。
要塞自体に入り込むしか攻略の方法がないとなれば相手の消耗も馬鹿にならない。そもそも城攻めや要塞攻めは、守り手が非常に有利である。いかに大軍であろうとも士気が持つかは厳しいと言うしかないからだ。寄せ集めである貴族連合軍に取って、ここはまさに鬼門と言うしかない。
しかもここを落としたとしても今度はウエストエンドが待っている。物資も考えれば、確実に攻め落とすには足りないのは目に見えていた。
「幼い治癒士様、ここを辺境の壁にされるのですね」
「リエット様、即席で出来ることはこれが限度です。時間があれば、もっと堅牢に出来ますがこれ以上を望みますか?」
リエットに対する沙更の答えに、カタリーナとガーゼルベルトは驚きを通り越して無表情になってしまった。今出来ている要塞以上の要塞など、攻め落とす事が出来るわけが無い。現状でも攻め落とすことはほぼ不可能なのに、これ以上を用意出来ると言われればそうなるのも無理は無いだろう。
現時点ですら、完全なる古代遺跡以上のオーパーツ。この時代の建築水準を遥かに超えてしまっている代物なのである。内部も岩造りで組み上げられているだけに耐久度はお墨付きと言えるし、城塞都市ウエストエンドやシルバール王城以上だったりする。
「後押しと言うよりも守れってことかしらね」
「ここまで御膳立されれば、守りきれないなどと言えぬな。これだけの要塞、相手が十倍であっても守りきってみせよう」
「大伯父様もお母様もここを作って貰ったのですから、辺境の民を公爵達から守りましょう。それが作ってくれた恩返しになります」
リエットの言葉に二人は頷く。沙更が何を望んでいるかは察する事はできていたからこその話。
要塞はこれから武装を追加していくことになる。土台は造ったが、貴族連合軍が来るまでに準備が必要なのも確かだった。
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