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第10話 相変わらず
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「もーっカイのバカバカ!もう知らない!」
ボクは怒りながらフルーツを切り刻んだ。
「おや、あんたたち、また喧嘩したのかい。」
フレイが横で呆れている。
「カイってば仕事で一ヶ月もボクに会えなかったからって、また余計にベタベタして、風邪引いちゃったんだから!もうやめなよって言っても、言うこと聞かないんだから!」
ボクは家で寝ているカイを放置してお店に家出してきた。
「相変わらず仲がいいねえ。」
「良くないもん!家出してるもん!」
「じゃあ、そのフルーツは誰のために切ってるんだい?自分は食べないくせに・・・」
「風邪には果物がいいって本に書いてあったんだもん。」
「ただのノロケじゃないか。お熱いねえ。早くカイのとこに帰んなさいよ。」
「ボク、熱くないもん。熱かったら、こんなことにならないもん。」
「はいはい。」
「よお、カイ、どうせこんなことになってると思ったよ。見舞いにきたぜ。」
家で寝込んでいるところにリアが見舞いに来た。僕がユーリと一ヶ月離れて帰ってきた次の日に体調崩すのが目に見えてるらしい。
「ユーリってばあんな怒んなくてもいいのに。新婚のときと比べたら、風邪ぐらいで済む程度に加減してるのに。僕だいぶ成長したと思うんだけどなあ。」
「お前なあ。そりゃ、ユーリ怒るわ・・・」
「ま、喧嘩してるぐらいがちょうどいいよ。氷妖精との生活が超楽しいって誰かにバレたりしたら・・・」
「誰もお前のこと羨ましがってねえよ!誰もユーリを欲しがらないから!余計な心配せずに寝てろ!」
というわけで相変わらず僕とユーリは仲良く、いや、喧嘩ばかりしている。
おわり
ボクは怒りながらフルーツを切り刻んだ。
「おや、あんたたち、また喧嘩したのかい。」
フレイが横で呆れている。
「カイってば仕事で一ヶ月もボクに会えなかったからって、また余計にベタベタして、風邪引いちゃったんだから!もうやめなよって言っても、言うこと聞かないんだから!」
ボクは家で寝ているカイを放置してお店に家出してきた。
「相変わらず仲がいいねえ。」
「良くないもん!家出してるもん!」
「じゃあ、そのフルーツは誰のために切ってるんだい?自分は食べないくせに・・・」
「風邪には果物がいいって本に書いてあったんだもん。」
「ただのノロケじゃないか。お熱いねえ。早くカイのとこに帰んなさいよ。」
「ボク、熱くないもん。熱かったら、こんなことにならないもん。」
「はいはい。」
「よお、カイ、どうせこんなことになってると思ったよ。見舞いにきたぜ。」
家で寝込んでいるところにリアが見舞いに来た。僕がユーリと一ヶ月離れて帰ってきた次の日に体調崩すのが目に見えてるらしい。
「ユーリってばあんな怒んなくてもいいのに。新婚のときと比べたら、風邪ぐらいで済む程度に加減してるのに。僕だいぶ成長したと思うんだけどなあ。」
「お前なあ。そりゃ、ユーリ怒るわ・・・」
「ま、喧嘩してるぐらいがちょうどいいよ。氷妖精との生活が超楽しいって誰かにバレたりしたら・・・」
「誰もお前のこと羨ましがってねえよ!誰もユーリを欲しがらないから!余計な心配せずに寝てろ!」
というわけで相変わらず僕とユーリは仲良く、いや、喧嘩ばかりしている。
おわり
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