私が生きるゾンビ世界

春紗

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第一話 今日の世界

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20☆☆年 何月何日かは忘れた。
ある日を境にいつもの世界がゾンビ世界になった。いつも通りの時間に起きて二度寝して。←寝坊寸前だった。
朝ご飯を食べて仕事をしていた。そんな毎日の繰り返しは呆気なく終わった。せめて、予告ぐらいしてほしかった。そしたら、何とかなったのに。
最初は東京に現れた。そこから、一気に大勢の人間を襲いかかった。隣の街…隣の県…隣の地方などと広がっていった。気がつけば日本はゾンビによって埋め尽くされていた。もちろん、私が今住んでいる場所も例外ではない。窓を見たらうじゃうじゃといる。日本を捨て海外に避難するものもいた。海外にはゾンビはまだいなかったみたい。だが、飛行機や船など逃げ場がない場所に紛れていたのか、ちょっとしたきっかけにより国境を越えて広がっていった。海外は人口が多い分すぐに広がってしまうだろう。私は、海外には行かなかったので問題はなかった。元々国内派だしパスポートは捨ててしまった。
テレビを見た。どのチャンネルをつけても、ニュースしかなかった。天気やドラマなどの番組は無くなった。一番はアニメが無くなってしまったのは悲しかった。まだ、見たいアニメがあったのに…
コ◯ンの最終回まだ放送されていないのに…
アニメがない世界でどうやって生きろというのだ!!
そんな中唯一放送されているニュースはゾンビニュースだった。どのチャンネルをつけても同じ恐怖を放送していた。どれも同じ事を言っており、中には襲われる瞬間が放送されているのもあった。これは、グロいな。今ではそんなニュースも映らなくなった。ずっと、白黒画面がザーと映っているだけだ。スマホでこの状況を誰かに伝えても誰も返ってこない。未読スルーされるばかりだ。既読が付けば希望があったのかもしれない。私は家から動くかどうかはわからないけど。
でも、一番に連絡が来てほしかった人達からの連絡が来ない。マナーモードにしているのか、どこかに忘れているのか…
きっと、スマホ忘れて行ったんだろうね。スマホをあんま使わない人達だったし!大丈夫!大丈夫!
月日が流れ世界中にゾンビウイルスが蔓延し、人々は姿を消していった。建物を維持する人間が居なくなったので都市は廃墟へと変わっていった。
こんな世界になった…他にも人間がいるのかはわからない。もはや生きているのが奇跡。このまま生きていても助からないのかもしれない。生きていけるのは漫画の主人公やヒーローたちだけ。私は主人公みたいに行動しないからきっと死ぬだろう。でも、怒られちゃうから死ねない。
今、心配すべきことはなんだろう。命…家族…友情…恋人…推し…漫画…金…家…ご飯…服…寝る場所…
わからない。どれも当てはまらないからかもしれない。当てはまるものがもうないのかもしれない。そんな日でも…
「私は今日も生きている」
私は今ゾンビにはなっていない。ここが安全かはわからない。でも、今はゾンビになっている場合ではない。願いを叶えたい。こんな世界では生きたくない。これからの希望になってほしい。この子が生きているこれからは一人じゃない。なんて思いをギュッッッギュッッッに詰め込めて!
はやく貴方にあいたい。
まずはなんて言おうかな。
始めまして?、おはよー?、名前?、可愛いね?、好きです?、
ん~、どうしよっかな。その場でパッと決めるか。そうしよう。台本作ってもどうせすぐに忘れるし、
この気持ちを未来の貴方に繋いで思い出を。
貴方は今生きていますか。
貴方はどんな世界をみていますか。


一つのメモ帳にそう記されていた。こんな時は日記とかでは?感動的な感じにしないのがあの人らしい。文字に癖がある。文字がかすんでいる。紙はボロボロになっている。簡単に破けてしまいそうだ。長い時を共にしたのだろう。この人はどんな思いで書いたのだろう。どんな事を…どんな生き方を…どんな記録思い出で溢れてるのだろう。
いまの世界は望んだ結末なのだろうか。私は今わからない。そんな日でも…
「私も今を生きています」
あなたと過ごした日々の記録はあたたかい。不思議だ。私には無いものなのにあるべきものだと言っているよう。貴方は毎日不思議をみせた。私は魅せられた。
もう一度その癖っ毛に触れたい。
もう一度名前を読んで欲しい。
もう一度だけ、、、
貴方にあいたい。
それで十分。
『ひとりにしないでください』
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