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日常編
知らない人
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sideセラ
「うみゅ?」
むう。少し早く起きすぎたかの。誰も起きとらん。
「ふぁあ」
「あう」
おや、ベビーベッドのクリストコレットが起きてしもうた。目をこすりながら、辺りを見回しておる。どれ、わしがあやしてあげようかの。
「おはようなのじゃ」
「…」
「…」
はて、2人とも固まってしもうたが一体…。
「セラ、セラ。大人になってるよ」
なぬ、だんな様!?本当じゃ!無意識にアダルティーなわしになっとる!
「ふえぇ」
いかん2人とも泣きそうじゃ!
ポン
「元に戻ったのじゃ。ほーれ泣かんでくれ。の?の?」
「せらねー!」
ポンと音を立てて元のわしに戻り、2人を交互に高い高いして、機嫌を必死に取る。
この子達は、わし、ルー、リンの事をお姉ちゃんと呼び、ジネット殿とリリアーナ殿以外には、アレクシアのみがママと呼ばれている。
まあ、夜中にこの子達の母親だったのは、アレクシアじゃったから無理も無いが、皆の中で最年長なのも関係しとるかもしれん。その事はアレクシアには絶対に言えんが…。
「大人になってるの見たの、初めてだっけ?」
「どうだったかのう…。赤ん坊の時にはあったかもしれんが、今のように人見知りするようになってからは、初めてだったかもしれん」
「えへへ!」
「えっへ!」
「おー、可愛いのう可愛いのう」
ベッドから起き上がって、こちらに来ただんな様に問われるが、はっきりと思い出せない。だがそれよりも、高い高いされて笑う子供達が可愛すぎて、思わず頬が緩んでしまう。
うーむ。やはりこの子達を見ていると、当分新婚気分でいるつもりだった気持ちが揺れて、自分とだんな様の子供が欲しくなってくるのう。
ソフィアが小大陸へと帰り、また夜の営みが戻れば少し考えてみるかの…。
◆
「まてまてー!」
「えへへ!」
「えっへえっへ!」
家の中を子供達が、走り回っておるな。
という事は…。おったおった。だんな様がリビングのソファに座っておる。
「どうしたのセラ?」
「むふふ。ちょっとだんな様を、甘やかしたい気分なのじゃ」
「ははは。ありがとう」
座っているだんな様の体を横に倒して、自分の膝に頭を乗せる。
うむ。朝から母性本能というものが刺激されたのか、だんな様にこうしたくて堪らなかった。
ポン
む。体も反応したのか、ナイスバディなわしになってしもうた。
「重くない?」
「ちっとも」
元の少女姿でも吸血鬼なのじゃから、筋力や体の頑丈さは折り紙付きじゃ。特に重いと感じる事も無い。
「いやあ、このまま寝ちゃいそう」
「にょほほ。それじゃあずっとなでなでしてあげようかの」
だんな様の頭を撫でて居るが、自分の胸が邪魔で顔が見えない。元に戻るかの。
「つかまえた!」
「えへへ!」
「えっへ!」
どうやらソフィアから逃げていたらしい、コレットとクリスが同時に捕まっておる。
「ははは。捕まっちゃったね。クリス、コレット」
「仲がいいのう」
「…えっと、初めまして。ソフィアって言います」
「…」
「…」
うん?あ、そうじゃった。
ポン
「わしじゃよ、わし」
「え!?セラおねえちゃん!?」
「せらねー!」
「せらねー!」
急にソフィアに挨拶されたから戸惑ったが、そういえばボンキュッボンのわしじゃった。
「すごいセラおねえちゃん!変身できるの!?」
「うむ、もちろんじゃ。美人じゃったろ?」
「うん、すっごく!」
「にょほほ。そうじゃろうそうじゃろう」
うむ。ソフィアは分かっておるの。傾城傾国とはまさにわしの事じゃ!
「せらねー」
「ねー」
「あ、こらクリス、コレット。ぺちぺちしても変わりはせんわい。というか、朝に見てたのに、また知らん人の反応しよったな?」
「えへへ」
「えっへ」
やはり慣れておらんからか、またわしを見て固まっていた2人であるが、どうも、どこかに変身のスイッチがあるのかと思ったらしく、わしの体をその小さな手でぺちぺちと触っておる。
全く。可愛らしい顔で笑っても誤魔化されんぞ。
「どうやるんですか!?」
「うむ。よく食べて、よく寝て、よく運動する事じゃ」
「へえー」
うむ誤魔化せた。
わしが吸血鬼で、だんな様の血を吸ったら変身すると言っても、よう分からんじゃろう。
「パパ!」
「パパ!」
「ぐおお。やられたー」
ソフィアを誤魔化していると、寝ていたままのだんな様の腹に、コレットとクリスが飛び掛かっていた。しかもそのまま、だんな様の上で飛び跳ねている。
「パパ、クー、コーといっしょ?」
「うん?ああ、ははは。そうだね。パパもクリス達と同じで、セラお姉ちゃんに甘えてるんだ」
「へー」
どうやらわしに、だんな様が膝枕されているのが、珍しかったらしい。だんな様の腹の上で寝転がったクリスが、不思議そうな顔で聞いていた。
「よし、お外に行くかい?」
「うん!」
「いく!」
「コーも!」
「よーし出発!ありがとうねセラ」
「うむ」
うーむ。もう少しだんな様に膝枕してあげたかったが、仕方ないの。
まあ、チャンスはいくらでもあるか。
◆
次の日
「んみゅ」
む。また早く起きてしまったの。まあ、早寝早起きは、吸血鬼の生活リズムじゃ。
「ふぁ」
「くしゅ」
おっと、子供達もじゃな。この子達も起きるのが結構早いの。
「おはようなのじゃ」
む?いかんまた大人の姿じゃ。元に戻らねば…。
「せらねー!」
「せらねー!」
「おお!わしだと分かるのか!」
元に戻っていないのに、子供達がわしの名を呼んだ!
「だっこ!」
「だっこ!」
「うむうむ。高い高ーい」
何ともまあ可愛らしいのう。にょほほほ。
「うみゅ?」
むう。少し早く起きすぎたかの。誰も起きとらん。
「ふぁあ」
「あう」
おや、ベビーベッドのクリストコレットが起きてしもうた。目をこすりながら、辺りを見回しておる。どれ、わしがあやしてあげようかの。
「おはようなのじゃ」
「…」
「…」
はて、2人とも固まってしもうたが一体…。
「セラ、セラ。大人になってるよ」
なぬ、だんな様!?本当じゃ!無意識にアダルティーなわしになっとる!
「ふえぇ」
いかん2人とも泣きそうじゃ!
ポン
「元に戻ったのじゃ。ほーれ泣かんでくれ。の?の?」
「せらねー!」
ポンと音を立てて元のわしに戻り、2人を交互に高い高いして、機嫌を必死に取る。
この子達は、わし、ルー、リンの事をお姉ちゃんと呼び、ジネット殿とリリアーナ殿以外には、アレクシアのみがママと呼ばれている。
まあ、夜中にこの子達の母親だったのは、アレクシアじゃったから無理も無いが、皆の中で最年長なのも関係しとるかもしれん。その事はアレクシアには絶対に言えんが…。
「大人になってるの見たの、初めてだっけ?」
「どうだったかのう…。赤ん坊の時にはあったかもしれんが、今のように人見知りするようになってからは、初めてだったかもしれん」
「えへへ!」
「えっへ!」
「おー、可愛いのう可愛いのう」
ベッドから起き上がって、こちらに来ただんな様に問われるが、はっきりと思い出せない。だがそれよりも、高い高いされて笑う子供達が可愛すぎて、思わず頬が緩んでしまう。
うーむ。やはりこの子達を見ていると、当分新婚気分でいるつもりだった気持ちが揺れて、自分とだんな様の子供が欲しくなってくるのう。
ソフィアが小大陸へと帰り、また夜の営みが戻れば少し考えてみるかの…。
◆
「まてまてー!」
「えへへ!」
「えっへえっへ!」
家の中を子供達が、走り回っておるな。
という事は…。おったおった。だんな様がリビングのソファに座っておる。
「どうしたのセラ?」
「むふふ。ちょっとだんな様を、甘やかしたい気分なのじゃ」
「ははは。ありがとう」
座っているだんな様の体を横に倒して、自分の膝に頭を乗せる。
うむ。朝から母性本能というものが刺激されたのか、だんな様にこうしたくて堪らなかった。
ポン
む。体も反応したのか、ナイスバディなわしになってしもうた。
「重くない?」
「ちっとも」
元の少女姿でも吸血鬼なのじゃから、筋力や体の頑丈さは折り紙付きじゃ。特に重いと感じる事も無い。
「いやあ、このまま寝ちゃいそう」
「にょほほ。それじゃあずっとなでなでしてあげようかの」
だんな様の頭を撫でて居るが、自分の胸が邪魔で顔が見えない。元に戻るかの。
「つかまえた!」
「えへへ!」
「えっへ!」
どうやらソフィアから逃げていたらしい、コレットとクリスが同時に捕まっておる。
「ははは。捕まっちゃったね。クリス、コレット」
「仲がいいのう」
「…えっと、初めまして。ソフィアって言います」
「…」
「…」
うん?あ、そうじゃった。
ポン
「わしじゃよ、わし」
「え!?セラおねえちゃん!?」
「せらねー!」
「せらねー!」
急にソフィアに挨拶されたから戸惑ったが、そういえばボンキュッボンのわしじゃった。
「すごいセラおねえちゃん!変身できるの!?」
「うむ、もちろんじゃ。美人じゃったろ?」
「うん、すっごく!」
「にょほほ。そうじゃろうそうじゃろう」
うむ。ソフィアは分かっておるの。傾城傾国とはまさにわしの事じゃ!
「せらねー」
「ねー」
「あ、こらクリス、コレット。ぺちぺちしても変わりはせんわい。というか、朝に見てたのに、また知らん人の反応しよったな?」
「えへへ」
「えっへ」
やはり慣れておらんからか、またわしを見て固まっていた2人であるが、どうも、どこかに変身のスイッチがあるのかと思ったらしく、わしの体をその小さな手でぺちぺちと触っておる。
全く。可愛らしい顔で笑っても誤魔化されんぞ。
「どうやるんですか!?」
「うむ。よく食べて、よく寝て、よく運動する事じゃ」
「へえー」
うむ誤魔化せた。
わしが吸血鬼で、だんな様の血を吸ったら変身すると言っても、よう分からんじゃろう。
「パパ!」
「パパ!」
「ぐおお。やられたー」
ソフィアを誤魔化していると、寝ていたままのだんな様の腹に、コレットとクリスが飛び掛かっていた。しかもそのまま、だんな様の上で飛び跳ねている。
「パパ、クー、コーといっしょ?」
「うん?ああ、ははは。そうだね。パパもクリス達と同じで、セラお姉ちゃんに甘えてるんだ」
「へー」
どうやらわしに、だんな様が膝枕されているのが、珍しかったらしい。だんな様の腹の上で寝転がったクリスが、不思議そうな顔で聞いていた。
「よし、お外に行くかい?」
「うん!」
「いく!」
「コーも!」
「よーし出発!ありがとうねセラ」
「うむ」
うーむ。もう少しだんな様に膝枕してあげたかったが、仕方ないの。
まあ、チャンスはいくらでもあるか。
◆
次の日
「んみゅ」
む。また早く起きてしまったの。まあ、早寝早起きは、吸血鬼の生活リズムじゃ。
「ふぁ」
「くしゅ」
おっと、子供達もじゃな。この子達も起きるのが結構早いの。
「おはようなのじゃ」
む?いかんまた大人の姿じゃ。元に戻らねば…。
「せらねー!」
「せらねー!」
「おお!わしだと分かるのか!」
元に戻っていないのに、子供達がわしの名を呼んだ!
「だっこ!」
「だっこ!」
「うむうむ。高い高ーい」
何ともまあ可愛らしいのう。にょほほほ。
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