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四章 二体目ですよ
五十二話
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「【水球】!」
捕まった市場君を助けるため、泉ヶ丘さんが魔法を放つ。市場君を締め付けているが故に動けない角大蛇の顔にバシャンと水の玉がぶつかって消える。
「冷たっ!」
【水球】が弾けて零れた水滴が、真下にいる市場君に当たり、思わず声が漏れたようだ。市場君は自分と角大蛇の間に戦斧を入れて締め付けられないように必死で抵抗いるけど、驚いて力が弛みそうになっていた。
何とか【剛力】の効果もあって、締め付ける力に拮抗しているね。いや、流石にジリジリと押されているかな。
吉根もなんとか市場君を助けようと、【鋭斬】で攻撃をしているけど、なかなか鱗が硬くてダメージが通らないようだ。
「ツクモ【突風】!」
「ちぅ!」
やっぱりツクモの魔法攻撃が一番ダメージを与えられるようだ。当たる度に角大蛇の顔が振られている。
その分、角大蛇のヘイトがこちらに向くことになる。
「キシャァッッ!!」
大きく口を開き、威嚇してくる角大蛇。頭で鳴り響く【危険察知】の警告音。
「ツクモ!」
「ちぅ!」
俺は横っ跳びに移動しつつ、ツクモに指示を出す。ツクモもそれを読み取って【突風】を放つ。
連続で使ったから、いつもより魔力を練るのに時間がかかったみたいだけど、なんとか間に合ったようだ。
開いた口に【突風】がぶつかり、角大蛇の顔がかちあげられた瞬間、その角から雷光に似た衝撃波が放たれた。
「ギシィ!」
「ぎゃっ!?」
衝撃波は偶然にも角大蛇自身の尻尾に当たり、大きなダメージを与えた。そして、やはり電気のような性質があったんだろう、当たった角大蛇は麻痺してしまったようだ。
市場君は締め付けられていた力が弱まり、投げ出されてしまう。
それだけならば、良かったねで済むけれど、衝撃波の余波で多少のダメージと共に麻痺状態になってしまっていた。
「リク!」
泉ヶ丘さんが駆け寄り、角大蛇から市場君を離そうとする。火事場の馬鹿力というやつなんだろうか、苦労しながらも引き離す事に成功する。
「ツクモ、回復を」
「ちぅ!」
角大蛇が間に入っていたからだろう、ダメージも麻痺もそれほどたいしたものじゃなかったみたいだ。ツクモが【治癒のそよ風】を使うと、ほどなく自力で立ち上がる事が出来た。
「大丈夫?」
「あぁ、ミクありがとう」
熱っぽい視線を交わす二人を尻目に、俺は吉根と並んでぐったりと横たわる角大蛇を棒で乱打していた。
左手にこっそり魔力を流し、憑魔の力も使って思いっきり叩く。別にカップル共め!みたいなことは思ってはいない。
単純に角大蛇が麻痺している今がチャンスだからだ。
そう、今がチャンスなんだ!
その証拠に隣の吉根もスキルを使いながら、ロングソードで滅多切りにしている。
ツクモも【突風】を撃ちまくる。
「悪い!」
俺達の鬼気迫る猛攻に気付いた市場君が、ようやく攻撃に参加する。
後方からは泉ヶ丘さんの【水球】が飛んでくる。
文字通り総攻撃だ。
最後、麻痺が回復したっぽい角大蛇が頭をもたげようとしたけど、その前に市場君の【強撃】が決まり、魔石とドロップアイテムに変わった。
「終わった」
「そっスね」
「疲れた。MPがすっからかんだ」
「………あたしも」
俺達は力を使い果たして、その場に座り込んだ。
ツクモだけはまだまだ余裕がありそうだけどね。
「お疲れ様です、その凄い戦いでした」
天子田さんが駆け寄ってきて、みんなにペットボトルを配る。お馴染みの乳酸飲料だ。それを一気に飲み干すと、ようやく緊張が少しほどけたかんじだな。
捕まった市場君を助けるため、泉ヶ丘さんが魔法を放つ。市場君を締め付けているが故に動けない角大蛇の顔にバシャンと水の玉がぶつかって消える。
「冷たっ!」
【水球】が弾けて零れた水滴が、真下にいる市場君に当たり、思わず声が漏れたようだ。市場君は自分と角大蛇の間に戦斧を入れて締め付けられないように必死で抵抗いるけど、驚いて力が弛みそうになっていた。
何とか【剛力】の効果もあって、締め付ける力に拮抗しているね。いや、流石にジリジリと押されているかな。
吉根もなんとか市場君を助けようと、【鋭斬】で攻撃をしているけど、なかなか鱗が硬くてダメージが通らないようだ。
「ツクモ【突風】!」
「ちぅ!」
やっぱりツクモの魔法攻撃が一番ダメージを与えられるようだ。当たる度に角大蛇の顔が振られている。
その分、角大蛇のヘイトがこちらに向くことになる。
「キシャァッッ!!」
大きく口を開き、威嚇してくる角大蛇。頭で鳴り響く【危険察知】の警告音。
「ツクモ!」
「ちぅ!」
俺は横っ跳びに移動しつつ、ツクモに指示を出す。ツクモもそれを読み取って【突風】を放つ。
連続で使ったから、いつもより魔力を練るのに時間がかかったみたいだけど、なんとか間に合ったようだ。
開いた口に【突風】がぶつかり、角大蛇の顔がかちあげられた瞬間、その角から雷光に似た衝撃波が放たれた。
「ギシィ!」
「ぎゃっ!?」
衝撃波は偶然にも角大蛇自身の尻尾に当たり、大きなダメージを与えた。そして、やはり電気のような性質があったんだろう、当たった角大蛇は麻痺してしまったようだ。
市場君は締め付けられていた力が弱まり、投げ出されてしまう。
それだけならば、良かったねで済むけれど、衝撃波の余波で多少のダメージと共に麻痺状態になってしまっていた。
「リク!」
泉ヶ丘さんが駆け寄り、角大蛇から市場君を離そうとする。火事場の馬鹿力というやつなんだろうか、苦労しながらも引き離す事に成功する。
「ツクモ、回復を」
「ちぅ!」
角大蛇が間に入っていたからだろう、ダメージも麻痺もそれほどたいしたものじゃなかったみたいだ。ツクモが【治癒のそよ風】を使うと、ほどなく自力で立ち上がる事が出来た。
「大丈夫?」
「あぁ、ミクありがとう」
熱っぽい視線を交わす二人を尻目に、俺は吉根と並んでぐったりと横たわる角大蛇を棒で乱打していた。
左手にこっそり魔力を流し、憑魔の力も使って思いっきり叩く。別にカップル共め!みたいなことは思ってはいない。
単純に角大蛇が麻痺している今がチャンスだからだ。
そう、今がチャンスなんだ!
その証拠に隣の吉根もスキルを使いながら、ロングソードで滅多切りにしている。
ツクモも【突風】を撃ちまくる。
「悪い!」
俺達の鬼気迫る猛攻に気付いた市場君が、ようやく攻撃に参加する。
後方からは泉ヶ丘さんの【水球】が飛んでくる。
文字通り総攻撃だ。
最後、麻痺が回復したっぽい角大蛇が頭をもたげようとしたけど、その前に市場君の【強撃】が決まり、魔石とドロップアイテムに変わった。
「終わった」
「そっスね」
「疲れた。MPがすっからかんだ」
「………あたしも」
俺達は力を使い果たして、その場に座り込んだ。
ツクモだけはまだまだ余裕がありそうだけどね。
「お疲れ様です、その凄い戦いでした」
天子田さんが駆け寄ってきて、みんなにペットボトルを配る。お馴染みの乳酸飲料だ。それを一気に飲み干すと、ようやく緊張が少しほどけたかんじだな。
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