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第2話「2次元の彼R《リターンズ》」

④ 「大阪府警」

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④ 「大阪府警」

 如志が受けたのインタビューは臨床心理士、コンピュータプログラマーとの会談も含め、3時間に及んだ。翌日の夕方のニュースで取り上げられ多くの反響があったようで、翌週には20分の特集枠が組まれた。
 その特集の放送の翌日、アポなしで大阪府警の2人の刑事が大阪CPTSを訪れた。学校内のスタッフ休憩室で舞久利とお弁当を食べていた如志に「里景先生、大阪府警の刑事さんが来ています。先生に話があるとのことです。急ぎで応接室に来てください。」と連絡があった。
「如志ちゃん、なんかやらかしたん?「刑事」が来るって尋常やないで。AI快撥でやってる「エロチャット」が摘発されたんとちゃうか?それとも私が知らん間に17歳未満のイケメン生徒を食ってしもたんがばれたか?ケラケラケラ」

 茶化す舞久利に「そんなことしてません!」と怒り口調で否定したものの、(刑事さんが来るようなことした覚えは無いんだけど…。)と緊張しながら応接室に入った。
 事務長と一緒に、いかにも「刑事」という雰囲気のいかつい中年男と「どちらかと言えばひ弱な感じ」の若い男がソファーに座っていた。
「突然の御訪問、失礼します。門真署の「里相野丈史りそうの・じょうし」です。」
「(もごもごもご)」
若い刑事の声は小さく聞き取れなかったが二人の刑事から名刺を渡された。若い刑事の名刺には「巴史利」と書かれていた。
「初めまして、里景如志さとかげ・ししと言います。「里相野りそうの」さんと…、ん、「巴史利ぱしり」さん…?すみません、何て読まれるんですか?」

 悪気無しに如志は尋ねると若い刑事が、見るからに慌てて
「すみません。すみません。「と、ともえ、ふ、ふみとし」と読みます。へ、変な名前ですみません。お、怒らないでください…。」
と異常なまでに冷や汗を吹き出しながら、小刻みに震えながら過呼吸気味に如志の前で頭を下げ続けた。「ともえ、落ち着かんかい!」と里相野に腕を小突こつかれ、巴は小さく深呼吸を繰り返し、数秒後、顔を上げた。

 里相野が如志に「すんません。こいつ、昔、「いじめ」に遭ってた時のトラウマ持ちなんですわ。名前をもじって「ぱしり」って呼ばれとったもんですから、今でも突発的に「発作」が出よるんです。びっくりさせてすんません。」と頭を下げた。「こちらこそ失礼しました。」と如志も頭を下げた。
 事務長も含めた4人はソファーに座ると里相野から訪問の意図が伝えられた。昨日のテレビニュースでの「自殺信号」ワードをSNSから「AI」が自動的に見つけ出すシステムを見てきたという事だった。
「里景さん、その技術を使って「闇バイト」の「募集」や「応募」をAIで自動的に探し出すことはできませんやろか。私は、コンピューターはからっきしなんで、後は巴に説明させますわな。」
 里相野は「とっかかり」だけ話すと、後は巴が説明を始めた。「不器用」に打たれたワープロで作った「企画書らしきもの」を読むと、「高給バイト」、「短時間高収入」、「単発即払い」など、いわゆる「オレオレ詐欺」に代表される「特殊詐欺」の「かけ子」と呼ばれる「電話係」や、詐欺の対象者から現金を受け取る「受け子」、振り込まれた金をATMから引き出す「出し子」に始まり、押し込み強盗のメンバーとなる「押し子」などの「闇バイト」特有の「隠語」があるという。
 闇で募集するSNSのツイートやそれに対するリツイートに加え、不特定通信アプリ上の「メッセージ」から「闇バイト」に繋がる「キーワード」をAIでサーチできないかという話だった。

 「アメリカやヨーロッパで実績のあるプログラムなので、理論上はできるはずだと思うんですけど、英語と比べると日本語の「語数」は方言や隠語を含めると18倍以上あると言われていますから、欧米のプログラムをそのまま使うことはできないみたいなんです。
 さらに、日本では、FBIなどと違い、警察による「おとり捜査」はできませんので、大阪CPTSさんの方で検索をかけていただいて、怪しい「書き込み」を発見されましたら、「闇バイト」募集者に対し、コンタクトをとっていただき一定の要件を満たした案件については府警に「通報」していただくシステムを実験的に作っていただきたいんです。」
と巴は説明すると、里相野が「府警のIT捜査員の人員も全然足りてないんでご協力お願いします。」と付け加えた。

 事務長は「できるよね?里景先生なら「お茶の子さいさい」でしょ?大阪府警さんのお願いなんだから、答えてあげるのは府民の義務だよね!」と言われ、断りようがなかった。
「では、里景先生、これからよろしくお願いします。先生もお忙しいでしょうから、極力、打ち合わせは電話とオンラインで進めたいと思いますので、このスマホをお持ちください。
 検索「キーワード」は随時、追加があればメールで送らせていただきます。恥ずかしながら、大阪は「特殊詐欺被害」で国内上位にある状況です。大阪の高齢者たちを護るためにもご協力お願いします。」
と巴から古いモデルのスマホを手渡された。



今日のおまけは「チームみりおた」メンバーさんからのリクエストの「ぷちエロ如志ちゃん」。
リモート授業で横着して、「上」だけきちんとおめかししてるイメージです(笑)。





おパンツ丸見え(笑)!Σ(゚∀゚ノ)ノキャー
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