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「まりあと稀世の転生」
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「まりあと稀世の転生」
聖ローズ学院高等部の新入式の1週間前、生徒会の会長の西園寺まりあと花京院稀世は、中等部から持ち上がり進学で中等部での生徒会会長、副会長経験者の武者小路夏子と神宮寺陽菜の4人で新入生の院外学習の下見でタクシーで大阪万博会場からの帰りだった。
外交官、関西系財閥総帥、最大手電機メーカー社長、地上波テレビ社長を親に持ついわゆる「令嬢」の4人は、4月から生徒たちに「フォアローゼス」と呼ばれる生徒会役員になる事がほぼ内定していた。
各々の親が万博に関わることもあり、外国人との交流とボランティア体験を目的に工事途中の現地に赴き、取材し計画を立てるための半日の生徒会公務での外出だった。
阪神高速をタクシーが走行中、前方で起こったトラックの横転事故に巻き込まれ、4人の乗ったタクシーも横転車両に突っ込んだ挙句、大型の後続車両からも追突され4人とも意識不明の重体で救急病院に運び込まれた。
数時間後、自発呼吸はあるものの、脳波は戻らず4人の令嬢は揃って日本時間4月2日午後9時「脳死判定」を受けることとなった。医師が脳死判定を下した瞬間、アメリカのロサンゼルス市内の地下体育館と大阪湾と場所を異として同時刻に2件、4人の死亡事故が起こっていたが日本国内でその事件が公表されることは全くなかった。
ロサンゼルスでの日本人2名の死亡事故は、ロサンゼルスを闇で支配するマフィアグループ「ロサンゼルス・アウトフィット」の主催による優勝者には1億円超の高額報酬が得られるというアングラキャットファイトの闇賭博に出場していた日本人女性だった。
一人は、悪役女子プロレスラー「デンジャラスまりあ」こと、「岩井まりあ」(享年25歳)だった。大阪ニコニコプロレスで無敵の強さを誇った「デンジャラスまりあ」は武者修行のつもりで渡ったロサンゼルスの女子プロレスインディーズ団体で「WWE」に最も近いと言われる「ロサンゼルス・レディースレスリング・エンターテイメント」に入門していた。
世話になった団体のオーナー兼トップレスラーでカリフォルニア州チャンピオンのラマダ・ペックとは意気投合し「タッグを組んで一緒にWWEに殴りこもう!」という話で盛り上がっていた中、マフィア主催のブックメーカーでの「闇スポーツ賭博」への協力をことごとく拒否していたラマダが原因不明の交通事故に遭い重傷を負った。
覚えのない「借金」がマフィアから突き付けられ、団体の興行権と事務所と練習場のビルを差し押さえされた。まりあは朋友となったラマダの為に内緒で高額報酬が約束された「闇レスリング」である「アングラキャットファイト202X」に参加することにした。
もう一人は、まりあが大会に参加が決まってから面倒を見てきた日本人観光客の「安稀世」(享年21歳)だった。稀世は大阪では抗争系暴走族レディースで「最凶」とうたわれた伝説のグループ「毘吏拳」で男女問わずの抗争で「千戦千勝」と噂された喧嘩の天才の無敵女総長だった。
警察の取り締まりによる徹底抗戦でメンバーの殆どが逮捕され、チームは解散となり、釈放後、目的なしに仲間と旅行で来たロサンゼルスの下町の飲み屋で現地で「最恐」と言われる極悪暴走族の「ヘルズエンジェルスLA」が仲間のメンバーに絡んでいるのを助けるために、十人以上の男を相手に大立ち回りを演じ、稀世一人にやられた男達の何人かが腹いせに店に火をつけ逃げたため、稀世は賠償責任を負うことになった。
「このままだと返せる額でない賠償と刑事訴訟されての収監だな。あんたにいい話があるぜ!」と店での大乱闘を目にしたマフィア幹部から「アングラキャットファイト202X」への参加を持ちかけられ、稀世は「ガチ勝負」と聞き、即時に出場に同意した。
マフィアの事務所で顔を合わせたまりあと共に、闇スポーツ賭博の対象大会に出場することが正式に決定し、稀世は大会までの数日をまりあと過ごすことになった。
「アングラキャットファイト202X」は「飛び道具」と「刃物」以外は「メリケンサック」や拳部分に金属板を付けた「ハンマーグローブ」は当たり前の世界で「ヌンチャク」だろうが「チェーン」でも「何を持ち込んでもよいというほぼ何でもありの「セメント勝負」のフリースタイル格闘技と名付けられた「殺し合い」マッチだった。
もちろんその勝負結果は、マフィアによる闇スポーツ賭博の対象とされ特に女性アスリートが殺しあう「女子選手」による大会は、観戦券、ネット観戦アクセス権等も高値で取引されている。
まりあは「今からでも遅くない。素人は出場を辞めて逃げろ。」と稀世に何度も忠告したが、「喧嘩上等!負けたことはねえし、ましてやどんなに不利な喧嘩でも逃げた事は一度もねえ!」と稀世はその申し出を聞くことはなかった。
稀世の言葉に嘘は無く、国内では入場時のパフォーマンスでしか使っていなかった極太チェーンを武器にしたまりあと共に大阪で幾度の修羅場をくぐって来た時の相棒の「クギバット」を手に「まさに相「棒」ってやつやな!カラカラカラ!」と血まみれになりながらも笑いながら勝ち上がっていった。
大会は準々決勝にまで進んだ。残りのメンバーにマフィアのボスのお気に入り選手が残っていた。マフィア幹部が、日本人ダークホースのよもやの強さに危機を感じ、次戦で対戦が予想される稀世、決勝で当たる見込みのまりあに「八百長」を申し入れてきた。
「八百長」を断り、おそらくマフィアの手にかかったであろうラマダの手前、まりあはその条件は頑なに拒否した。稀世に至っては、「ふざけんじゃねえぞ!「ガチ」だっていうから出場してんのによぉ!」とそのマフィア幹部に蹴りを入れる始末だった。
ガチ勝負でボスのお気に入りが誰とも知らぬ無名の日本人選手に負けた「最悪の場合」を考え、ボスに忖度し控室で交渉の余地のないまりあと稀世をマシンガンで脅したが、聞く耳を持たない2人をその場で「蜂の巣」にした。
無敵の強さを誇ったまりあと稀世が数十発のマシンガンから繰り出された銃弾を受け絶命したのはロサンゼルスサマータイムでの現地時間は4月2日午前5時ジャストだった。その穴だらけの遺体は、闇から闇へと葬られた為、2人の日本人女性がロサンゼルスで亡くなったことを知る者は誰もいない。
まりあと稀世が次に瞼を開いた時に見た風景は日本の病院の白い天井であり、耳に入ってきた言葉は「岩井」、「安」でなく「西園寺さん、花京院さん大丈夫ですか?」の呼びかけだった。
(誰だそりゃ…?)まりあと稀世は隣り合ったベッドで不思議に思った。
「おまけ」
今日は「ヒール」の「デンジャラスまりあ」&総長「稀世ちゃん」です!
※「クギバット」は何度もチャレンジしたんですけど…。( ノД`)シクシク…
聖ローズ学院高等部の新入式の1週間前、生徒会の会長の西園寺まりあと花京院稀世は、中等部から持ち上がり進学で中等部での生徒会会長、副会長経験者の武者小路夏子と神宮寺陽菜の4人で新入生の院外学習の下見でタクシーで大阪万博会場からの帰りだった。
外交官、関西系財閥総帥、最大手電機メーカー社長、地上波テレビ社長を親に持ついわゆる「令嬢」の4人は、4月から生徒たちに「フォアローゼス」と呼ばれる生徒会役員になる事がほぼ内定していた。
各々の親が万博に関わることもあり、外国人との交流とボランティア体験を目的に工事途中の現地に赴き、取材し計画を立てるための半日の生徒会公務での外出だった。
阪神高速をタクシーが走行中、前方で起こったトラックの横転事故に巻き込まれ、4人の乗ったタクシーも横転車両に突っ込んだ挙句、大型の後続車両からも追突され4人とも意識不明の重体で救急病院に運び込まれた。
数時間後、自発呼吸はあるものの、脳波は戻らず4人の令嬢は揃って日本時間4月2日午後9時「脳死判定」を受けることとなった。医師が脳死判定を下した瞬間、アメリカのロサンゼルス市内の地下体育館と大阪湾と場所を異として同時刻に2件、4人の死亡事故が起こっていたが日本国内でその事件が公表されることは全くなかった。
ロサンゼルスでの日本人2名の死亡事故は、ロサンゼルスを闇で支配するマフィアグループ「ロサンゼルス・アウトフィット」の主催による優勝者には1億円超の高額報酬が得られるというアングラキャットファイトの闇賭博に出場していた日本人女性だった。
一人は、悪役女子プロレスラー「デンジャラスまりあ」こと、「岩井まりあ」(享年25歳)だった。大阪ニコニコプロレスで無敵の強さを誇った「デンジャラスまりあ」は武者修行のつもりで渡ったロサンゼルスの女子プロレスインディーズ団体で「WWE」に最も近いと言われる「ロサンゼルス・レディースレスリング・エンターテイメント」に入門していた。
世話になった団体のオーナー兼トップレスラーでカリフォルニア州チャンピオンのラマダ・ペックとは意気投合し「タッグを組んで一緒にWWEに殴りこもう!」という話で盛り上がっていた中、マフィア主催のブックメーカーでの「闇スポーツ賭博」への協力をことごとく拒否していたラマダが原因不明の交通事故に遭い重傷を負った。
覚えのない「借金」がマフィアから突き付けられ、団体の興行権と事務所と練習場のビルを差し押さえされた。まりあは朋友となったラマダの為に内緒で高額報酬が約束された「闇レスリング」である「アングラキャットファイト202X」に参加することにした。
もう一人は、まりあが大会に参加が決まってから面倒を見てきた日本人観光客の「安稀世」(享年21歳)だった。稀世は大阪では抗争系暴走族レディースで「最凶」とうたわれた伝説のグループ「毘吏拳」で男女問わずの抗争で「千戦千勝」と噂された喧嘩の天才の無敵女総長だった。
警察の取り締まりによる徹底抗戦でメンバーの殆どが逮捕され、チームは解散となり、釈放後、目的なしに仲間と旅行で来たロサンゼルスの下町の飲み屋で現地で「最恐」と言われる極悪暴走族の「ヘルズエンジェルスLA」が仲間のメンバーに絡んでいるのを助けるために、十人以上の男を相手に大立ち回りを演じ、稀世一人にやられた男達の何人かが腹いせに店に火をつけ逃げたため、稀世は賠償責任を負うことになった。
「このままだと返せる額でない賠償と刑事訴訟されての収監だな。あんたにいい話があるぜ!」と店での大乱闘を目にしたマフィア幹部から「アングラキャットファイト202X」への参加を持ちかけられ、稀世は「ガチ勝負」と聞き、即時に出場に同意した。
マフィアの事務所で顔を合わせたまりあと共に、闇スポーツ賭博の対象大会に出場することが正式に決定し、稀世は大会までの数日をまりあと過ごすことになった。
「アングラキャットファイト202X」は「飛び道具」と「刃物」以外は「メリケンサック」や拳部分に金属板を付けた「ハンマーグローブ」は当たり前の世界で「ヌンチャク」だろうが「チェーン」でも「何を持ち込んでもよいというほぼ何でもありの「セメント勝負」のフリースタイル格闘技と名付けられた「殺し合い」マッチだった。
もちろんその勝負結果は、マフィアによる闇スポーツ賭博の対象とされ特に女性アスリートが殺しあう「女子選手」による大会は、観戦券、ネット観戦アクセス権等も高値で取引されている。
まりあは「今からでも遅くない。素人は出場を辞めて逃げろ。」と稀世に何度も忠告したが、「喧嘩上等!負けたことはねえし、ましてやどんなに不利な喧嘩でも逃げた事は一度もねえ!」と稀世はその申し出を聞くことはなかった。
稀世の言葉に嘘は無く、国内では入場時のパフォーマンスでしか使っていなかった極太チェーンを武器にしたまりあと共に大阪で幾度の修羅場をくぐって来た時の相棒の「クギバット」を手に「まさに相「棒」ってやつやな!カラカラカラ!」と血まみれになりながらも笑いながら勝ち上がっていった。
大会は準々決勝にまで進んだ。残りのメンバーにマフィアのボスのお気に入り選手が残っていた。マフィア幹部が、日本人ダークホースのよもやの強さに危機を感じ、次戦で対戦が予想される稀世、決勝で当たる見込みのまりあに「八百長」を申し入れてきた。
「八百長」を断り、おそらくマフィアの手にかかったであろうラマダの手前、まりあはその条件は頑なに拒否した。稀世に至っては、「ふざけんじゃねえぞ!「ガチ」だっていうから出場してんのによぉ!」とそのマフィア幹部に蹴りを入れる始末だった。
ガチ勝負でボスのお気に入りが誰とも知らぬ無名の日本人選手に負けた「最悪の場合」を考え、ボスに忖度し控室で交渉の余地のないまりあと稀世をマシンガンで脅したが、聞く耳を持たない2人をその場で「蜂の巣」にした。
無敵の強さを誇ったまりあと稀世が数十発のマシンガンから繰り出された銃弾を受け絶命したのはロサンゼルスサマータイムでの現地時間は4月2日午前5時ジャストだった。その穴だらけの遺体は、闇から闇へと葬られた為、2人の日本人女性がロサンゼルスで亡くなったことを知る者は誰もいない。
まりあと稀世が次に瞼を開いた時に見た風景は日本の病院の白い天井であり、耳に入ってきた言葉は「岩井」、「安」でなく「西園寺さん、花京院さん大丈夫ですか?」の呼びかけだった。
(誰だそりゃ…?)まりあと稀世は隣り合ったベッドで不思議に思った。
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