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「夏子と陽菜の転生」
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「夏子と陽菜の転生」
「坂川夏子」(享年18歳)と「仲田陽菜」(享年18歳)は幼馴染の門真工科高校の卒業生だった。夏子は純粋まっすぐで正義感に溢れるな「夢見る乙女系少女」、陽菜は少しおっとりしてる天然系の「辛い事」、「しんどい事」を避けるデジタル世界への「現実逃避型少女」だった。
一緒に通う中学の3年生の秋に進路を決める際には
「工科高校やったら、女子はめっちゃ少ないから、おっぱいが小さくてもモテるんとちゃうか?中学3年間は最初に付き合いかけた男がよりによってパッド入れてないときに服の上から触りやがって「夏子のおっぱいは小さすぎて立つもんも立たへんかったわ!」って嘘言うて、それ以来「ちっぱい夏子」って噂が先に立って、言い寄る男は一人も出てけえへんかったし、言い寄っても「ちっぱい過ぎるんはどうも…。」ってみんな「やり目」の男はみんな「Cカップ」以上の女に行きよったから、校区外の工科高校に行こうと思うねん。」
という理由だけで工科高校を選んだ夏子に対し、相方の陽菜の考え方も似たり寄ったりで単純なものだった。
「まあ、なっちゃんと一緒やったら3年間退屈することあれへんやろうし、私も同じ高校に行くことにするわな。工科高校いったらコンピュータとかも勉強できるやろ!私、将来は「ユーチューバー」か「Vチューバー」になってミリオネラを狙おうと思ってるねん。
真面目に普通科から短大行ってOLしてパワハラに遭ったりセクハラされたり、お客さん相手に「カスハラ」されていやいや仕事するより「夢」があるやろ?何と言っても令和の時代は「IoT」と「ネットワーク」と「ソーシャルコンテンツ」やからな!」
門真工科高校に進学してすぐ夏子は持ち前の正義感から、理不尽ないじめをしていた学校カーストのトップクラスに「あほないじめは止めんかい!」と喧嘩を売った結果、カーストクイーンたちに反感を買い、学校内の裏SNSに留まらず大阪府下の高校生たちに「門工の夏子は性格破綻者!」とか「異常性格者の悪魔」などとあることない事を書きまくられ、夢描いていた「素敵なリア充生活」とはかけ離れた「友人は陽菜だけ」という中学時代と変わらぬ生活を送る羽目になった。
しかし、工科高校で学んだコンピュータプログラムは肌に合い、「ネット空間」でいじめを繰り返す者たちにネット上で勝負をする必殺技として「ハッキング」を覚えた。最初は「敵」のスマホにスパイアプリや遠隔操作アプリを送り込み仕返しを企てるくらいだったのだが、専門課程に進み自分でハッキングプログラムが組めるようになるとその活動範囲は校外へと広がった。
テレビのドキュメンタリー番組で見た海外の「ホワイトハッカー」時代の「アイスマン」の手法に興味を示し、ネット詐欺で被害を受けた同級生やSNSいじめを受けたものをネットを使って反撃をする「ホワイトハッカーN」として活動するようになった。
その興味は、幼少期から祖父が好きで一緒に見ていた昭和の「水戸黄門」や「必殺仕事人」や「必殺仕置人」、「ハングマン」シリーズの勧善懲悪ものDVDの正義感に感化されていた為、そのハッキング技術は「悪用」されることなく「鼠小僧次郎吉」のようにターゲットは「悪者」に絞った「義賊的」なものだった。
ネットいじめを繰り返す者や学校内でセクハラやパワハラを繰り返す教師にその矛先は向けられた。「やられたら「倍返し」や!」と流行ったテレビドラマの主人公のセリフを口にしながら、とことん「やり返す」夏子の技術は日に日に進化する一方だった。
その様子を常に横で見ていた陽菜は「ユーチューブ陽菜チャンネル」を基本に裏アカウントを駆使し、夏子の「復讐」を手伝う機会と、それを番組化することで閲覧数を稼ぎ多額の広告料収入を得る人気ユーチューバーに成長していた。
「悪人成敗チャンネル」は「いたずらチャンネル」扱いされつつも、「陽菜チャンネル」での「オカルトチャンネル」と並ぶ人気コンテンツとなり、隠しカメラやドローンでの撮影だけでなく、夏子のハッキングによる取得した裏ネタを絶妙に誤魔化し、画像表現は適度なモザイク処理で公開し、そのコメント欄でわざと「炎上」させたり、他のSNSとリンクさせる手法で思うようにネット情報のベクトルを操作できるようになっていた。
夏子と陽菜のコンビはある意味で高校生のレベルを超えており、門真工科高校内のネットいじめは隠れた二人の活躍でほぼゼロになったところで、矛先は「社会の悪」へと向かった。
「闇バイト」や「不正請求」、「特殊詐欺」、「違法薬物取り扱い」等の犯罪グループに憤りを覚えた夏子と陽菜はいくつもの「半グレ犯罪グループ・チーム」をネット下で捜査し、ネット上で摘発し崩壊させていった。
「まあ、お金にはなれへんけど「正義の味方」は気持ちはええよな!カラカラカラ。」
「私のチャンネルやアカウントで十分二人分のお小遣いは出るで!ケラケラケラ。」
呑気に笑う二人が最後にターゲットにしたのは、海外にも拠点を持つ巨大半グレ犯罪グループだった。
クラスメイトが「ホワイト案件」とされた「闇バイト」に引っかかった結果、脅迫行為を受け「不法行為」や「風俗労働」を繰り返し強要されたりしていることを耳にした夏子は持ち前の正義感から
「高校卒業記念に最後に社会の為にでかい仕事しよか!」
「せやな、私はなっちゃんにとことん付き合うで!」
と3月半ばからハッキング調査と隠し撮り等で半グレ集団の犯罪の証拠を集め始めた。
半グレグループの犯罪の証拠をほぼ押さえた時、不慮の事故で半グレのチンピラに夏子と陽菜は捕まった。
ネットから離れると肉体的では弱々な二人はあらがうも何の反撃もできず、一斗缶のコンクリートの重しを足につけられ、まだ寒い大阪湾に沈められた。懸命にもがくも浮かび上がることは無く、肺に冷たい海水が入り込んだのは4月2日午後9時だった。
夏子と陽菜が次に目を開いた時に呼ばれた「武者小路さん」、「神宮寺さん」の名に返事をすることはできなかったが、頭の底にある記憶が脳内で二人の記憶とリンクし始めていた。(これって「転生」ってやつか…?)夏子と陽菜は同時に思った。
「おまけ」
今日は半グレのアジトに忍び込んだなっちゃん&陽菜ちゃんのイメージです。
タブレットとカメラがなかなか出ませんでした(泣)。
「坂川夏子」(享年18歳)と「仲田陽菜」(享年18歳)は幼馴染の門真工科高校の卒業生だった。夏子は純粋まっすぐで正義感に溢れるな「夢見る乙女系少女」、陽菜は少しおっとりしてる天然系の「辛い事」、「しんどい事」を避けるデジタル世界への「現実逃避型少女」だった。
一緒に通う中学の3年生の秋に進路を決める際には
「工科高校やったら、女子はめっちゃ少ないから、おっぱいが小さくてもモテるんとちゃうか?中学3年間は最初に付き合いかけた男がよりによってパッド入れてないときに服の上から触りやがって「夏子のおっぱいは小さすぎて立つもんも立たへんかったわ!」って嘘言うて、それ以来「ちっぱい夏子」って噂が先に立って、言い寄る男は一人も出てけえへんかったし、言い寄っても「ちっぱい過ぎるんはどうも…。」ってみんな「やり目」の男はみんな「Cカップ」以上の女に行きよったから、校区外の工科高校に行こうと思うねん。」
という理由だけで工科高校を選んだ夏子に対し、相方の陽菜の考え方も似たり寄ったりで単純なものだった。
「まあ、なっちゃんと一緒やったら3年間退屈することあれへんやろうし、私も同じ高校に行くことにするわな。工科高校いったらコンピュータとかも勉強できるやろ!私、将来は「ユーチューバー」か「Vチューバー」になってミリオネラを狙おうと思ってるねん。
真面目に普通科から短大行ってOLしてパワハラに遭ったりセクハラされたり、お客さん相手に「カスハラ」されていやいや仕事するより「夢」があるやろ?何と言っても令和の時代は「IoT」と「ネットワーク」と「ソーシャルコンテンツ」やからな!」
門真工科高校に進学してすぐ夏子は持ち前の正義感から、理不尽ないじめをしていた学校カーストのトップクラスに「あほないじめは止めんかい!」と喧嘩を売った結果、カーストクイーンたちに反感を買い、学校内の裏SNSに留まらず大阪府下の高校生たちに「門工の夏子は性格破綻者!」とか「異常性格者の悪魔」などとあることない事を書きまくられ、夢描いていた「素敵なリア充生活」とはかけ離れた「友人は陽菜だけ」という中学時代と変わらぬ生活を送る羽目になった。
しかし、工科高校で学んだコンピュータプログラムは肌に合い、「ネット空間」でいじめを繰り返す者たちにネット上で勝負をする必殺技として「ハッキング」を覚えた。最初は「敵」のスマホにスパイアプリや遠隔操作アプリを送り込み仕返しを企てるくらいだったのだが、専門課程に進み自分でハッキングプログラムが組めるようになるとその活動範囲は校外へと広がった。
テレビのドキュメンタリー番組で見た海外の「ホワイトハッカー」時代の「アイスマン」の手法に興味を示し、ネット詐欺で被害を受けた同級生やSNSいじめを受けたものをネットを使って反撃をする「ホワイトハッカーN」として活動するようになった。
その興味は、幼少期から祖父が好きで一緒に見ていた昭和の「水戸黄門」や「必殺仕事人」や「必殺仕置人」、「ハングマン」シリーズの勧善懲悪ものDVDの正義感に感化されていた為、そのハッキング技術は「悪用」されることなく「鼠小僧次郎吉」のようにターゲットは「悪者」に絞った「義賊的」なものだった。
ネットいじめを繰り返す者や学校内でセクハラやパワハラを繰り返す教師にその矛先は向けられた。「やられたら「倍返し」や!」と流行ったテレビドラマの主人公のセリフを口にしながら、とことん「やり返す」夏子の技術は日に日に進化する一方だった。
その様子を常に横で見ていた陽菜は「ユーチューブ陽菜チャンネル」を基本に裏アカウントを駆使し、夏子の「復讐」を手伝う機会と、それを番組化することで閲覧数を稼ぎ多額の広告料収入を得る人気ユーチューバーに成長していた。
「悪人成敗チャンネル」は「いたずらチャンネル」扱いされつつも、「陽菜チャンネル」での「オカルトチャンネル」と並ぶ人気コンテンツとなり、隠しカメラやドローンでの撮影だけでなく、夏子のハッキングによる取得した裏ネタを絶妙に誤魔化し、画像表現は適度なモザイク処理で公開し、そのコメント欄でわざと「炎上」させたり、他のSNSとリンクさせる手法で思うようにネット情報のベクトルを操作できるようになっていた。
夏子と陽菜のコンビはある意味で高校生のレベルを超えており、門真工科高校内のネットいじめは隠れた二人の活躍でほぼゼロになったところで、矛先は「社会の悪」へと向かった。
「闇バイト」や「不正請求」、「特殊詐欺」、「違法薬物取り扱い」等の犯罪グループに憤りを覚えた夏子と陽菜はいくつもの「半グレ犯罪グループ・チーム」をネット下で捜査し、ネット上で摘発し崩壊させていった。
「まあ、お金にはなれへんけど「正義の味方」は気持ちはええよな!カラカラカラ。」
「私のチャンネルやアカウントで十分二人分のお小遣いは出るで!ケラケラケラ。」
呑気に笑う二人が最後にターゲットにしたのは、海外にも拠点を持つ巨大半グレ犯罪グループだった。
クラスメイトが「ホワイト案件」とされた「闇バイト」に引っかかった結果、脅迫行為を受け「不法行為」や「風俗労働」を繰り返し強要されたりしていることを耳にした夏子は持ち前の正義感から
「高校卒業記念に最後に社会の為にでかい仕事しよか!」
「せやな、私はなっちゃんにとことん付き合うで!」
と3月半ばからハッキング調査と隠し撮り等で半グレ集団の犯罪の証拠を集め始めた。
半グレグループの犯罪の証拠をほぼ押さえた時、不慮の事故で半グレのチンピラに夏子と陽菜は捕まった。
ネットから離れると肉体的では弱々な二人はあらがうも何の反撃もできず、一斗缶のコンクリートの重しを足につけられ、まだ寒い大阪湾に沈められた。懸命にもがくも浮かび上がることは無く、肺に冷たい海水が入り込んだのは4月2日午後9時だった。
夏子と陽菜が次に目を開いた時に呼ばれた「武者小路さん」、「神宮寺さん」の名に返事をすることはできなかったが、頭の底にある記憶が脳内で二人の記憶とリンクし始めていた。(これって「転生」ってやつか…?)夏子と陽菜は同時に思った。
「おまけ」
今日は半グレのアジトに忍び込んだなっちゃん&陽菜ちゃんのイメージです。
タブレットとカメラがなかなか出ませんでした(泣)。
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