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「いまは何時だろう……」

薄暗い部屋のなか、丸テーブルに置かれているランプの灯りが怪しげに光っている。
そして異様に喉の奥がかさつく。
声もガラガラで、なんか飲み物が欲しい。

 くそう。鬼畜の絶倫め……。
 あいつ、絶対に鬼だ。

テーブルに置かれている水差しのような置物の中身が水でありますようにと願いながら手に取ってみた。
これは花瓶ではなく、水差しで合っていたようなので、ありがたくいただくことにした。
これを、いつ、だれが用意してくれたものなのかは考えなううようにしつつ……。

あぁ、美味しい。
カラカラだった喉が一気に癒される。

喉の渇きは癒されたが、お腹の下の辺りの違和感は解消されそうにもない。
あのあと、まるで野獣に襲われてるんじゃないかというくらいに貪られ、ここの人達の体力と精力はどうなってんの!? と疑問を抱きたくなるほどに体力も気力もヘトヘトになっていた。
それでもまだ、四回目をいたそうとしていた時には、泣いてやめてっ!、てお願いしたのに……。
「その顔そそられる」 って心底嬉しそうな顔で、中に入りっぱなしのモノをさらに大きくさせて、気を失うまで責め立ててきたため、今でもまだ中に入ったままのような違和感を感じる。

あの綺麗な天使みたいな顔に騙されてはいけない。やってることは悪魔の所業だ。




***
「うぅ……、身体中が痛いんだけど」

次の日の夕方、執務を終わらせたランスロットが食事も風呂も済ませて状態で部屋に戻って来た。

ちなみに私は、今日は一日中、部屋でまったりさせてもらっていた。
なんせ、身体中と、口には出せないあの場所がヒリヒリと痛いのだからしょうがない。

「そうか。まだ痛むか?」
「痛いというよりは、違和感があるし、筋肉が疲れているみたいな感じかな?」

「そうか。なら上出来だ」
「え?? なにが上出来なの? !?  ちょっと!」

 なぜか今、ランスロットにお姫様抱っこをされている状況である。
向かう先には大きなベッド。またもや嫌な予感しかしない。

「もしかして今日も?! てか、今日は朝までしてたよね? 私、あそこがヒリヒリとして痛いんだけど!」

「なら問題ない」

そっとベッドにおろされ、流れ作業の様に組み敷かれる。
真上から熱い視線が注がれ、中々見慣れない綺麗な顔を直視できなくて思わず目を逸らす。

それを満足げに眺めたランスは秘部の上に手を置き、何やら呪文を唱えた。

(???)

とたんに、ポワ~~ン、と秘部が温かくなった。
何が起きたのか理解が出来なく、キョトンとしてしまった。

「今のなに??」
「回復魔法をかけておいた。これで気になる事はもうないな。思い切り楽しめる」

はあ?! 回復魔法? そんなものがあるなら最初から使ってよね!!

一言文句を言ってやろうとしたが、すぐに熱い口づけが始まり、甘く痺れる感覚になにも考えられなくなってしまう。
相手の方が一枚も二枚も上手で、何一つ敵うものがない事が悔しいけれど、実は理想のタイプということもあり、本当は嫌じゃない。
だって、小さいころから憧れてた、おとぎ話の国に、イケメンの王子様が目の前にいるのに、乙女の私がときめかないわけがないじゃない!!
熱く求められればすぐに身体の力も抜け、ドロドロに溶かされてしまった――。
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