106 / 207
修道女、自称おじいさまから壮大すぎるお話を聞く
1
しおりを挟む
神職に妻帯は許されていない。
しかし事情があって成人してからその道にすすんだ者も多くいて、中にはかつて結婚し子供もいた者もいるだろう。
大きく両手を広げてメイラを見つめている神官も、そのうちのひとりなのかもしれない。
しかし、孫はないだろう孫は。
「ああ、抱かせておくれ、かわいい子。君が生まれ落ちた日に会って以来だ」
感極まって涙ぐむその姿に、メイラは唖然とし、リンゼイ師は苦笑し、縋り付くように見上げた父は苦虫を噛み潰したような顔をしている。
「お前の母方の祖父だ」
ぶすっとした父の声色に、ぽかんと唇が開いた。そのまま魂まで抜けていってしまいそうだ。
祖父? 母方の?
酒場女だったという母が、この神官さまの娘だというのか?
いやいや、年齢が合わない。メイラはもうすぐ十九歳。母が生きていれば、四十歳前後だろう。その母の実父といえば、どんなに若く見積もっても五十歳半ば過ぎ、六十代ぐらいでないとおかしい。
六十代? ……どこからどう見ても三十代なのだが。
銀色にも見える金髪に、けぶるような灰色の目。肌の色は健康的な小麦色で、顔立ちはいかにも南方系の彫りの深いものだ。
神職という職業が醸し出す独特の禁欲的な雰囲気と、穢れなど何も知らぬと真顔で言いそうな整った容貌。その優し気な面に浮かべる全開の笑みが、なんだかひどくアンバランスで作り物めいて見えた。
……正直に言おう、非常に胡散臭い。
「あの、申し訳ございません。……冗談ですよね?」
人種的特徴からいっても、メイラとは微塵の血のつながりもありそうに見えない。
そうだ、きっとこれは小娘には計り知れない遠大な冗談か何かだ。
とっさに、へらりと作り笑いを顔にはりつけたが、父はますます険しい、むしろ凶悪といってもいい面相になり、視線を逸らせた先のリンゼイ師は苦笑ともつかない中途半端な表情。
ちらりと見やった祖父だと名乗る神官は、両手を大きく広げたまま頬を染め、感極まって瞳を潤ませている。
「……冗談ならいいんだがな」
しわがれた父の声が、恫喝するように低く歪んでいて。
メイラはそっぽを向いてしまった父の腕をぐいと引き、嫌そうに見下ろされてふるふると首を振った。
人違い! きっと何かの間違いだ。
相当に高位の神職者に違いない男に、後々騙したと言われてはかなわない。
必死で首を振っているメイラに、眉間の皺を深くした父が薄い唇を渋々と開いた。
「お前を取り上げ、リコリスを看取ったのはこの方だ。魔力が高い人間は総じて加齢が遅い。高位の神職は神との誓約で年を取りにくい。つまりこの方は外見よりずっとお年を召されているし、少なくともお前の母親の血縁者だということは間違いない」
「……は」
「その間抜けな口を閉じよ。淑女と名乗りたいのならな」
ぱかんと開いていた唇を慌てて閉じた。
「お前が黒髪なのは、儂の血筋だ。儂の曾祖父は黒髪の妻を持ち、祖父もその血を引いた」
再びそっぽを向いた父が、ぼそぼそと聞き取りにくい声で言った。ひどくそっけなく不愛想な喋り方で、苛立っているのか怒っているのかよくわからない。
少なくとも嬉しそうではなく、常に増して小難しい悪人面で。
「ハーデス公、もしかして何も話していなかったのか?」
高位神職の男にそう言われて、父は憎々し気としか言いようのない目つきで彼の方を見た。
「……話す必要が?」
「おお、相変わらず怖い顔だな」
「お、お父さま!」
盛大にチッと舌を鳴らした父に、メイラは慌てて声を張り上げた。
「私の事もおじい様と、いやおじいちゃんと呼んでおくれ」
父の目つきも舌打ちもまったく気にもせず、ものすごくうれしそうに顔全体で笑っている男性を困惑しながらじっと見つめる。
いやいや、ありえない!
にこやかなその顔を見れば見るほど、詐欺師を疑う商人のように納得できない。
「……よくわかりませんが、神官さま。お会いできて光栄でございます」
見知らぬ男性の腕に飛び込むなどできるわけがなく、メイラは祖父と名乗る神官にむかって淑女の礼をとった。
カテーシーをしながら視線を伏せて、さてこれからどうするべきかと思案する。
まさかこの方が祖父だなどと信じられるわけもないが、少なくともこの部屋にいるメイラ以外の誰もがそう思い込んでいる、あるいはそういう振りをしているのは確か。皆頭がどうかしているとしか思えないが、空気を読んで当たり障りのない笑みを浮かべる。
「それで、わたくしになにか御用がおありなのでしょうか」
「ああ、そのような冷たい事を言ってくれるな。ずっと会いに来れなかったことを拗ねているのか? 愛しい孫の顔を見に来たに決まっているではないか!」
「まあ、ありがとうございます」
「茶番はそれぐらいにして、本題を」
とりあえずその場の空気に乗ったメイラとは違い、情緒もなにもぶった切るのは父のハーデス公爵だ。
「茶番とはひどい」
「猊下の私事を周囲に吹聴するわけにはいかないのでしょう? 早く済ませてしまいましょう」
「げいか……って」
メイラははっと息を飲み、驚愕の声が零れないように両手で口を覆った。
聞いたことがある。中央神殿の美しい教皇のことを。神の血を引く半神だとか、エルフの血統だか、まことしやかに囁かれているミステリアスな方だ。
目の前にいるのがそのご本人かは定かではないが、ますますメイラの祖父だなどとありえなくなった。
気を取り直して、さっと両手を胸の前で組む。パニエのない歩きやすいドレスにしておいてよかった。見苦しくなく膝を折り、選ばれし神の子に深い礼をする。
「どうかわたしの前で膝を折らないでおくれ、かわいい子」
ぎょっとするほど近くで声がした。そっと触れるどころか、がっつりと両肩を握られて息を飲む。
「夜空のように美しいその目をよく見せておくれ」
強引に顔を上げさせられ、息がかかるほどの距離で見るその神官は、やはり父が言うような年齢には見えない。
「ああ、リコリスに生き写しだ。大きくなった。綺麗になった」
ひいいいいっ! 近い近い近い!
メイラは内心悲鳴を上げながら、しかし相手を突き飛ばすわけにもいかずに固まった。
顔が近い! なんだかいい匂いがする! いやそれはどうでもいい。
「いい加減にしてください」
完全に動けなくなってしまったメイラを、ぺり、とそこから引き離してくれたのは父だった。
「猊下にとって孫娘でも、これにとっては初対面の男です。不用意に近づかないで頂きたい」
どこからどう見ても悪役なのに、意外と頼りになるのだと初めて知った。
しかし事情があって成人してからその道にすすんだ者も多くいて、中にはかつて結婚し子供もいた者もいるだろう。
大きく両手を広げてメイラを見つめている神官も、そのうちのひとりなのかもしれない。
しかし、孫はないだろう孫は。
「ああ、抱かせておくれ、かわいい子。君が生まれ落ちた日に会って以来だ」
感極まって涙ぐむその姿に、メイラは唖然とし、リンゼイ師は苦笑し、縋り付くように見上げた父は苦虫を噛み潰したような顔をしている。
「お前の母方の祖父だ」
ぶすっとした父の声色に、ぽかんと唇が開いた。そのまま魂まで抜けていってしまいそうだ。
祖父? 母方の?
酒場女だったという母が、この神官さまの娘だというのか?
いやいや、年齢が合わない。メイラはもうすぐ十九歳。母が生きていれば、四十歳前後だろう。その母の実父といえば、どんなに若く見積もっても五十歳半ば過ぎ、六十代ぐらいでないとおかしい。
六十代? ……どこからどう見ても三十代なのだが。
銀色にも見える金髪に、けぶるような灰色の目。肌の色は健康的な小麦色で、顔立ちはいかにも南方系の彫りの深いものだ。
神職という職業が醸し出す独特の禁欲的な雰囲気と、穢れなど何も知らぬと真顔で言いそうな整った容貌。その優し気な面に浮かべる全開の笑みが、なんだかひどくアンバランスで作り物めいて見えた。
……正直に言おう、非常に胡散臭い。
「あの、申し訳ございません。……冗談ですよね?」
人種的特徴からいっても、メイラとは微塵の血のつながりもありそうに見えない。
そうだ、きっとこれは小娘には計り知れない遠大な冗談か何かだ。
とっさに、へらりと作り笑いを顔にはりつけたが、父はますます険しい、むしろ凶悪といってもいい面相になり、視線を逸らせた先のリンゼイ師は苦笑ともつかない中途半端な表情。
ちらりと見やった祖父だと名乗る神官は、両手を大きく広げたまま頬を染め、感極まって瞳を潤ませている。
「……冗談ならいいんだがな」
しわがれた父の声が、恫喝するように低く歪んでいて。
メイラはそっぽを向いてしまった父の腕をぐいと引き、嫌そうに見下ろされてふるふると首を振った。
人違い! きっと何かの間違いだ。
相当に高位の神職者に違いない男に、後々騙したと言われてはかなわない。
必死で首を振っているメイラに、眉間の皺を深くした父が薄い唇を渋々と開いた。
「お前を取り上げ、リコリスを看取ったのはこの方だ。魔力が高い人間は総じて加齢が遅い。高位の神職は神との誓約で年を取りにくい。つまりこの方は外見よりずっとお年を召されているし、少なくともお前の母親の血縁者だということは間違いない」
「……は」
「その間抜けな口を閉じよ。淑女と名乗りたいのならな」
ぱかんと開いていた唇を慌てて閉じた。
「お前が黒髪なのは、儂の血筋だ。儂の曾祖父は黒髪の妻を持ち、祖父もその血を引いた」
再びそっぽを向いた父が、ぼそぼそと聞き取りにくい声で言った。ひどくそっけなく不愛想な喋り方で、苛立っているのか怒っているのかよくわからない。
少なくとも嬉しそうではなく、常に増して小難しい悪人面で。
「ハーデス公、もしかして何も話していなかったのか?」
高位神職の男にそう言われて、父は憎々し気としか言いようのない目つきで彼の方を見た。
「……話す必要が?」
「おお、相変わらず怖い顔だな」
「お、お父さま!」
盛大にチッと舌を鳴らした父に、メイラは慌てて声を張り上げた。
「私の事もおじい様と、いやおじいちゃんと呼んでおくれ」
父の目つきも舌打ちもまったく気にもせず、ものすごくうれしそうに顔全体で笑っている男性を困惑しながらじっと見つめる。
いやいや、ありえない!
にこやかなその顔を見れば見るほど、詐欺師を疑う商人のように納得できない。
「……よくわかりませんが、神官さま。お会いできて光栄でございます」
見知らぬ男性の腕に飛び込むなどできるわけがなく、メイラは祖父と名乗る神官にむかって淑女の礼をとった。
カテーシーをしながら視線を伏せて、さてこれからどうするべきかと思案する。
まさかこの方が祖父だなどと信じられるわけもないが、少なくともこの部屋にいるメイラ以外の誰もがそう思い込んでいる、あるいはそういう振りをしているのは確か。皆頭がどうかしているとしか思えないが、空気を読んで当たり障りのない笑みを浮かべる。
「それで、わたくしになにか御用がおありなのでしょうか」
「ああ、そのような冷たい事を言ってくれるな。ずっと会いに来れなかったことを拗ねているのか? 愛しい孫の顔を見に来たに決まっているではないか!」
「まあ、ありがとうございます」
「茶番はそれぐらいにして、本題を」
とりあえずその場の空気に乗ったメイラとは違い、情緒もなにもぶった切るのは父のハーデス公爵だ。
「茶番とはひどい」
「猊下の私事を周囲に吹聴するわけにはいかないのでしょう? 早く済ませてしまいましょう」
「げいか……って」
メイラははっと息を飲み、驚愕の声が零れないように両手で口を覆った。
聞いたことがある。中央神殿の美しい教皇のことを。神の血を引く半神だとか、エルフの血統だか、まことしやかに囁かれているミステリアスな方だ。
目の前にいるのがそのご本人かは定かではないが、ますますメイラの祖父だなどとありえなくなった。
気を取り直して、さっと両手を胸の前で組む。パニエのない歩きやすいドレスにしておいてよかった。見苦しくなく膝を折り、選ばれし神の子に深い礼をする。
「どうかわたしの前で膝を折らないでおくれ、かわいい子」
ぎょっとするほど近くで声がした。そっと触れるどころか、がっつりと両肩を握られて息を飲む。
「夜空のように美しいその目をよく見せておくれ」
強引に顔を上げさせられ、息がかかるほどの距離で見るその神官は、やはり父が言うような年齢には見えない。
「ああ、リコリスに生き写しだ。大きくなった。綺麗になった」
ひいいいいっ! 近い近い近い!
メイラは内心悲鳴を上げながら、しかし相手を突き飛ばすわけにもいかずに固まった。
顔が近い! なんだかいい匂いがする! いやそれはどうでもいい。
「いい加減にしてください」
完全に動けなくなってしまったメイラを、ぺり、とそこから引き離してくれたのは父だった。
「猊下にとって孫娘でも、これにとっては初対面の男です。不用意に近づかないで頂きたい」
どこからどう見ても悪役なのに、意外と頼りになるのだと初めて知った。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】ずっと、ずっとあなたを愛していました 〜後悔も、懺悔も今更いりません〜
高瀬船
恋愛
リスティアナ・メイブルムには二歳年上の婚約者が居る。
婚約者は、国の王太子で穏やかで優しく、婚約は王命ではあったが仲睦まじく関係を築けていた。
それなのに、突然ある日婚約者である王太子からは土下座をされ、婚約を解消して欲しいと願われる。
何故、そんな事に。
優しく微笑むその笑顔を向ける先は確かに自分に向けられていたのに。
婚約者として確かに大切にされていたのに何故こうなってしまったのか。
リスティアナの思いとは裏腹に、ある時期からリスティアナに悪い噂が立ち始める。
悪い噂が立つ事など何もしていないのにも関わらず、リスティアナは次第に学園で、夜会で、孤立していく。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
裏切りの先にあるもの
マツユキ
恋愛
侯爵令嬢のセシルには幼い頃に王家が決めた婚約者がいた。
結婚式の日取りも決まり数か月後の挙式を楽しみにしていたセシル。ある日姉の部屋を訪ねると婚約者であるはずの人が姉と口づけをかわしている所に遭遇する。傷つくセシルだったが新たな出会いがセシルを幸せへと導いていく。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
【完結】王妃を廃した、その後は……
かずきりり
恋愛
私にはもう何もない。何もかもなくなってしまった。
地位や名誉……権力でさえ。
否、最初からそんなものを欲していたわけではないのに……。
望んだものは、ただ一つ。
――あの人からの愛。
ただ、それだけだったというのに……。
「ラウラ! お前を廃妃とする!」
国王陛下であるホセに、いきなり告げられた言葉。
隣には妹のパウラ。
お腹には子どもが居ると言う。
何一つ持たず王城から追い出された私は……
静かな海へと身を沈める。
唯一愛したパウラを王妃の座に座らせたホセは……
そしてパウラは……
最期に笑うのは……?
それとも……救いは誰の手にもないのか
***************************
こちらの作品はカクヨムにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる