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皇帝、自称祖父とは相いれないと知る
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「ロバート・ハーデス!!」
ハロルドは抜身の剣を握りしめたまま、帝都上空にひしめく巨大竜を睨んだ。
青竜師団を呼んだのは、この事態を恐れたからだった。
空を飛べる敵を相手取るには、どうしても翼竜部隊が必要なのだ。
「何をぼんやりしている!」
青ざめて震える姪を腕にしがみつかせたまま、青竜将軍がはっと息を飲んだ。
歴戦の騎士たちがすでにもう動き始めているのを見回し、厳しい表情でもう一度帝都を振り仰ぐ。
そして、頼りなげに己を呼ぶ姪をその場に残して、翼竜が待機している場所に向かい駆けだした。
「叔父さま!!」
通常時であれば、彼女のその震える声を無視できる者は少ないだろう。騎士として、庇護すべき対象だと手を差し伸べる者も多かったに違いない。
しかしリリアーナ嬢は今、戦闘態勢を整えつつある騎士団の真ん中にぽつんと立って、誰にも気にかけてもらえず放置されていた。
ありえないその状況に不満と怒りで顔を引きつらせていたが、誰一人としてそんな彼女に声を掛ける者はいない。
「……予定では、もう少し猶予があるはずだったんだけど」
教皇ポラリスが、変わらぬ穏やかな声色でぽつりと言った。その表情は極めて落ち着いていて、危機感を覚えている様子など微塵もない。
騒然と戦闘準備を整える黒い集団のなかにあって、彼のいる場所だけ異様なほどに静かだった。
「予定では? 召喚を予期していたというのなら、止める手立ても知っていたのではないか?!」
竜の大きさ的にも、頭数的にも、布陣的にも……ここ数日矛を突き合わせていた敵軍よりもはるかに難敵だった。
ハロルドは帝都の上空にじっと目を据え、ガリと奥歯が欠けるほど強く歯噛みした。
「そうだね。一応やってはみたんだよ」
この事態を警告してきた当の本人が、失敗したという風に首をすくめる。
「でもちょっと遅かったかな」
「帝都にはどれだけの住人がいると思っている?!」
「そんなことをいっている暇があるなら、早く討伐した方が良い」
まるで他人事のような口ぶりだった。
慈悲深い神の寵児? 無辜の民が死んでいく惨劇を前にして、穏やかに笑っていられるこの男のどこが慈悲深いというのだ。
これ以上話しているのも不快で、ハロルドは踵を返してその場を離れようとした。
「エゼルバード帝」
背後から、いまだ帝都を眺めたままの教皇が静かに言った。
「竜は、さらなる血の贄を捧げるための召喚だ」
何を言い出すのかと振り返ると、冷たい冬の風に法衣をはためかせた教皇が、その風の音に紛れてしまう程の小声で言った。
「万が一にもここで食い止められなければ、帝都どころかエゼルバード帝国の半分が沈むと覚悟した方が良い」
その横顔は、不自然なほどに静謐だった。
「わたしが御徴を授かる際には、三国が滅んだ」
教皇ポラリスが両手を空に向け、かき抱くような仕草をしてから、胸の前で聖印を刻んだ。
「卑小な人間のことなど、御神はさして気になされない。それなのに、どうして人は御神を呼ぶのだろう」
ハロルドの母親が生まれたころに、大陸のひとつが割れ海に沈んだと聞いたことがある。あまりにも壮大過ぎる話なので、物語の類だと思っていた。
まさかそれは実際に起こったことなのか? ここエゼルバード帝国で、同じことが起ころうとしているのか?
「……あの子に耐えられるとは思えないよ」
あの子、とはメルシェイラの事だ。
唐突に想像してしまったあらすじに、ぞくりと背筋が凍った。
教皇とハーデス公は、彼女を赤子のころから片田舎の教会に押し込め、ひっそりと暮らさせていた。その理由はなんだ? どうして公は今頃になって彼女を表舞台に引っ張り出した?
何らかの理由で、教皇の方針に否の答えを出したからではないのか?
「あの子に首輪は必要ない。……そうだろう?」
首輪、と聞いて思い浮かべるのは、教皇の首にぎっしりと刻まれた御徴だ。
メルシェイラの華奢な手首に浮かんでいた糸のように細いものではなく、素人目にも甚大な力を包括しているとわかる刻印だった。
教皇は、メルシェイラに同様の頚城が刻まれるのを阻止したいのだ。
たどり着いた結論に、顔面から血の気が引いた。
「……どうすればいい」
あの竜どもを討伐してしまえばいいのか?
教皇は竜の召喚を「更なる血の贄を捧げるため」だと言った。帝都に刻まれた方陣に血の贄を捧げさせなければ良いのか?
帝都を見ていた教皇が、くるりとこちらに身体を向けた。
真っ白な法衣が風をはらむ。ハロルドの真っ黒なマントも同様に。
向き合う二人は、年齢も違えば色合いも、背負うものも対称的だった。考え方も、目線も、何もかもが相いれない。
しかしお互いが、同じひとりの無事を願う者同士だということはわかった。
「浄化が間に合わなかったのは、神具があるからだ」
小麦色の肌に、淡い金髪。冬の海の色にも似た灰色の目。
巨大竜の舞う帝都を背景に、真っ白な法衣を身にまとうその人は、ぞっとするほどに美しい顔で笑った。
「よくも我が目をかいくぐってやらかしてくれたよ」
いや、笑っているのではない。あの笑みの下にあるのは、おそらくは怒りだ。
ほっそりとした指先が、帝都の中央にそびえる帝城をひたと差した。
思い出すのは古地図。後宮の一角に記された赤い星印。
ゴウ……ッと突風が吹き付けてきて、同時に頭上に黒い影が過った。
翼竜とその騎士たちが、戦いに向けて飛び立ったのだ。
同時に、巨大竜の咆哮が落雷のように響き渡った。
未だかつて類を見ない、神話の一幕のような戦いの火蓋が切って落とされた。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
いつも読んで下さってありがとうございます!
この度、第五回カクヨムwebコンテスト恋愛部門で「特別賞」を頂きました。
びっくりです。たぶんきっと夢だと思いますw
世に溢れるネット小説に埋没してしまいそうだった作品を、もっと読んで頂きたくての応募でした。
なかなか増えなかったんですよ、PV。
長々と読みづらい作風だと自覚はしております。その読みづらいであろう文章を読み進めるだけの「面白さ」を表現したいと、日々書き続けて参りました。
そんな拙作を、沢山の応募の中から選んでいただき、報われたなぁとしみじみ思っています。
いつも読んで下さる皆様のおかげです。
ありがとうございます。
これからも精進してまいりますので、よろしくお願いします。
いやー、びっくりしました。
ぜったい夢だと思ったんだけどな。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ハロルドは抜身の剣を握りしめたまま、帝都上空にひしめく巨大竜を睨んだ。
青竜師団を呼んだのは、この事態を恐れたからだった。
空を飛べる敵を相手取るには、どうしても翼竜部隊が必要なのだ。
「何をぼんやりしている!」
青ざめて震える姪を腕にしがみつかせたまま、青竜将軍がはっと息を飲んだ。
歴戦の騎士たちがすでにもう動き始めているのを見回し、厳しい表情でもう一度帝都を振り仰ぐ。
そして、頼りなげに己を呼ぶ姪をその場に残して、翼竜が待機している場所に向かい駆けだした。
「叔父さま!!」
通常時であれば、彼女のその震える声を無視できる者は少ないだろう。騎士として、庇護すべき対象だと手を差し伸べる者も多かったに違いない。
しかしリリアーナ嬢は今、戦闘態勢を整えつつある騎士団の真ん中にぽつんと立って、誰にも気にかけてもらえず放置されていた。
ありえないその状況に不満と怒りで顔を引きつらせていたが、誰一人としてそんな彼女に声を掛ける者はいない。
「……予定では、もう少し猶予があるはずだったんだけど」
教皇ポラリスが、変わらぬ穏やかな声色でぽつりと言った。その表情は極めて落ち着いていて、危機感を覚えている様子など微塵もない。
騒然と戦闘準備を整える黒い集団のなかにあって、彼のいる場所だけ異様なほどに静かだった。
「予定では? 召喚を予期していたというのなら、止める手立ても知っていたのではないか?!」
竜の大きさ的にも、頭数的にも、布陣的にも……ここ数日矛を突き合わせていた敵軍よりもはるかに難敵だった。
ハロルドは帝都の上空にじっと目を据え、ガリと奥歯が欠けるほど強く歯噛みした。
「そうだね。一応やってはみたんだよ」
この事態を警告してきた当の本人が、失敗したという風に首をすくめる。
「でもちょっと遅かったかな」
「帝都にはどれだけの住人がいると思っている?!」
「そんなことをいっている暇があるなら、早く討伐した方が良い」
まるで他人事のような口ぶりだった。
慈悲深い神の寵児? 無辜の民が死んでいく惨劇を前にして、穏やかに笑っていられるこの男のどこが慈悲深いというのだ。
これ以上話しているのも不快で、ハロルドは踵を返してその場を離れようとした。
「エゼルバード帝」
背後から、いまだ帝都を眺めたままの教皇が静かに言った。
「竜は、さらなる血の贄を捧げるための召喚だ」
何を言い出すのかと振り返ると、冷たい冬の風に法衣をはためかせた教皇が、その風の音に紛れてしまう程の小声で言った。
「万が一にもここで食い止められなければ、帝都どころかエゼルバード帝国の半分が沈むと覚悟した方が良い」
その横顔は、不自然なほどに静謐だった。
「わたしが御徴を授かる際には、三国が滅んだ」
教皇ポラリスが両手を空に向け、かき抱くような仕草をしてから、胸の前で聖印を刻んだ。
「卑小な人間のことなど、御神はさして気になされない。それなのに、どうして人は御神を呼ぶのだろう」
ハロルドの母親が生まれたころに、大陸のひとつが割れ海に沈んだと聞いたことがある。あまりにも壮大過ぎる話なので、物語の類だと思っていた。
まさかそれは実際に起こったことなのか? ここエゼルバード帝国で、同じことが起ころうとしているのか?
「……あの子に耐えられるとは思えないよ」
あの子、とはメルシェイラの事だ。
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教皇とハーデス公は、彼女を赤子のころから片田舎の教会に押し込め、ひっそりと暮らさせていた。その理由はなんだ? どうして公は今頃になって彼女を表舞台に引っ張り出した?
何らかの理由で、教皇の方針に否の答えを出したからではないのか?
「あの子に首輪は必要ない。……そうだろう?」
首輪、と聞いて思い浮かべるのは、教皇の首にぎっしりと刻まれた御徴だ。
メルシェイラの華奢な手首に浮かんでいた糸のように細いものではなく、素人目にも甚大な力を包括しているとわかる刻印だった。
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教皇は竜の召喚を「更なる血の贄を捧げるため」だと言った。帝都に刻まれた方陣に血の贄を捧げさせなければ良いのか?
帝都を見ていた教皇が、くるりとこちらに身体を向けた。
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いや、笑っているのではない。あの笑みの下にあるのは、おそらくは怒りだ。
ほっそりとした指先が、帝都の中央にそびえる帝城をひたと差した。
思い出すのは古地図。後宮の一角に記された赤い星印。
ゴウ……ッと突風が吹き付けてきて、同時に頭上に黒い影が過った。
翼竜とその騎士たちが、戦いに向けて飛び立ったのだ。
同時に、巨大竜の咆哮が落雷のように響き渡った。
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そんな拙作を、沢山の応募の中から選んでいただき、報われたなぁとしみじみ思っています。
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これからも精進してまいりますので、よろしくお願いします。
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