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第一章 着任します!男性保護特務警護官
第九話 着任完了!男性保護特務警護官
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「あの……もしかして、お二人はお知り合い……ですの?」
「うん。梅ちゃんは学校の先輩」
「ああ、こいつ俺の一学年下だったんだよ。――ってか深夜子! 俺を下の名前で呼ぶなっつってんだろうが」
「なんで? 梅ちゃんは梅ちゃん。大和梅ちゃん」
「ちっ、相変わらずだな。お前だけだぞ、俺を下の名前で呼び続けて五体満足なのは……」
――SランクMaps大和梅。配属当時は曙区の担当で、後輩の深夜子と同じく矢地の部下であった。二人ともMaps養成学校時代から話題に事欠かない問題児ではあったが、Sランクという最高の特殊評価で卒業をした。
そんな彼女は『うめ』という古風な名前と、極端に小柄な自分の見た目にコンプレックスを持っていた。それゆえ学生時代、その脅威の戦闘能力を持って周りに自分を苗字で呼ぶことを強制、さらに外見を馬鹿にした相手などはもれなく半殺しにしていた。
それから一年後に深夜子が入学。同学年では無いため直接的な競争にはならないのだが、実技関係の全校記録で深夜子と一位二位を争うことになる。それで一方的にライバル意識を燃やした梅が、あれやこれやと深夜子にちょっかいを掛けて二人の交流が始まった。
今も昔も、全身全霊で空気を読まない深夜子なので、梅の外見も名前もまったく関係なしの遠慮なしであった。その独特な性格と梅自身も認めざるを得ない実力もあって、なんだかんだと仲良くやっていた二人である。
ちなみに余談ではあるが、梅には三人の妹がいる。名前は次女から順に『桜』『杏』『桃』となっており、次女からは反省がうかがえる。
――さて、すでに深夜三時を回っているが、Mapsたちが使う居住区のリビングルームにて緊急ミーティングが開催された。当然ながら、この騒ぎの原因である梅の事情確認が目的だ。
「あの写真はいったいどういうことですの!? そもそも、何を思って個人データの改造など馬鹿な真似を……ありえませんわ」
「あん? あっちのがカッコイイからに決まってんだろ」
ピシィッ! 五月のメガネに亀裂が入った――ように見えた。
「あっ、あっ、貴女もバカですのおおおおおおっ!? Mapsの相互通信用個人データをなんだと思ってますの!? 改ざんの罪に問われてもおかしくないですわよーーっ!!」
梅の胸ぐらを掴み、前後に揺らしながらお怒りの五月である。深夜子は横で「もって言った。五月、もって言った」とぶつぶつ呟いている。
梅の口から説明されたおおよその理由はこうであった。三日前に矢地から突然の移動辞令があり、自分の勤務地は北海区と非常に遠方。せかされ大急ぎで移動を開始し、身の回りの荷物は後輩たちに発送を頼んだ。ところが、連絡手段であるスマホは荷物に紛れて忘れ、さらに運の悪いことに曙区に着いたあたりで財布を無くしてしまった。
もう、春日湊近くだったのと到着期限も迫っていたので、そのまま現地へ。身分証はあったので、到着すれば着任済みのMapsもいるから大丈夫だろうと思ってたら、この有様。という事であった。話の途中から、五月は机に両肘をつき両手で顔を覆っている。
この五月の心労となっている着任の流れ、本来はリーダーである深夜子の心労であるはずだが、どうしてこうなったかの裏事情は矢地にあった。
梅が矢地の下へ配属して一年後、さらに深夜子が配属。まさかのSランク問題児を二人抱えることになった。なかなか担当が決まらなかった二人。当時は特に梅を思って、矢地はツテを使いあちこちに手を尽くした。結果、人手不足とSランクという触れ込みもあって、転勤条件ながら警護任務に当て込むことができたのだ。
ただし勤務地となった北海区は曙区と違い、北の果ての僻地だ。矢地は警護任務に送り出せたとはいえ、左遷さながらの異動だったことを気にしていた。それゆえ朝日の件で、渡りに船とばかりに梅を大至急で引っぱり戻したのであった。
実に良い上司である。
だが、ここで問題が発生する。同じく残り物であった深夜子に梅を加えることで、完全無欠の武闘派コンビ結成となってしまった。優秀とは言っても、かたや対人能力と一般常識欠如。かたや見本のような脳筋。もちろん矢地は焦った。超焦った。
上からは警護任務での戦闘能力重視の指示が出るには出ていたが、正直この二人の戦闘能力を合計すればぶっちぎりでオーバーキル状態。差し引きでとにかく実務に強い人員を確保する必要ができたのだ。時間が無かったこともあり、矢地は同期で仲の良かった武蔵区の課長に泣きついた、結果。
――五月に白羽の矢が立ったのである。
「ふああああああああ……深夜子さんといい、貴女といい。本部は何を考えていますの……これで、まともに、警護任務を……しかも朝日様のような、世界の秘宝と言っても差し支えない麗しい殿方に、こんな特大地雷を二発も……朝日様、お気の毒に」
ため息交じりの発言に、深夜子と梅がピクリと同時に反応して五月へと視線を向ける。
「あぁん? おいおい五月。てめえだって勘違いしすぎだっつーの。それによ、たかがAランクが言ってくれんじゃねぇか?」
「あたしは三冠獲得してのSランク……ふっ」
「んなっ!? SSうるさいですわねっ! そもそも、Sランクの規定がおかしいんですの! 警護任務の戦闘能力重視にも限度がありますわ。ま、さ、に、貴女方がそうですけれども、人格に問題ある方が多過ぎですわよ」
Mapsは戦闘能力、知識、技術など全十種類の項目で能力評価される。配属時のランクは養成学校卒業時の評価合計値が基準だ。以降は任務で優秀な実績を残せばランクが上がることもある。
唯一、深夜子や梅などSランクのみ特殊な評価方法で付与される。評価合計値が一定以上あれば、五月の言うとおり戦闘能力が重視され教官推薦で選出される傾向にあり、また不思議と人物に難がある者が多いのも事実だ。なんとかと天才は紙一重とはよく言ったものである。
「それに、総合評価はAランクMapsの方が上の場合が多いですわよ。貴女方、書類関係や実務のほどは如何ですの? あまりお得意そうには見えませんことよ」
「むう。五月、あたし日報書いてる」
そこでふふん! と満足げに深夜子が胸をはる。
「貴女はこれを日報と言い張るんですの?」
それに対して、五月は深夜子の眼前にある日報の紙を突きつける。
Mapsの日報は日々の業務内容はもとより、警護対象の状況を項目ごとに書き記し本部へ報告する大切なものだ。ところが、五月が手にしているそれは、ほとんどの項目が『だいじょうぶ』『もんだいない』で埋められ、とある部分だけが異様に書き込まれてる。
その書き込まれている内容は『大乱戦クラッシュシスターズで朝日君の使用したキャラと各キャラごとの傾向――云々』である。
これはひどい。
「深夜子さん……バカにも限界値がありましてよ?」
五月が呆れ半分、怒り半分のジトッとした視線を深夜子へ向ける。
「えー。でも、それ――」
「はい。どうぞご確認くださいませ」
「ん? 何?」
「矢地課長からのご返信ですわ」
きっと聞く価値のないであろう深夜子の言い訳を、目の前にタブレットを差し出して五月が止める。そこには『深夜子へ』の件名で矢地から発信されたメールが表示されており、文字フォントは限界まで拡大されて内容がデカデカと映し出されていた。
『お前の頭を握りつぶしてやろうか?』
「ふおおおおおっ!? や、ややややっちー勘弁! それは勘弁!」
今日は震えて眠るがいい。
「それで、大和さん。貴女は?」
五月がチラリと目線を移すとそこには梅の苦い顔がある。もちろん苦手分野だ。むしろ、深夜子よりも梅の方がさらにひどい。
「ちっ、へいへい。わかったよ、わかりましたよ! 頼りにしてんぜ。んで、そーいや警護対象の資料はどこにあんだ? 目は通しとかなきゃな」
「その件ですが……我々の反省も踏まえて。たっぷりと予習していいだきますわ」
「ん。まずはこれ読む」
深夜子が朝日の分厚い資料を取り出して梅に渡す。
「はぁ? なんだものものしい――って、んだこりゃ!? こんな男がいるのかよ……!? はぁん……さてはお前ら、俺がケツ持ちだからって謀ってやがんな?」
「梅ちゃん。これガチだから」
「貴女も運が良かっ……コホン。いえ、矢地課長に感謝することですわね」
「おいおい、これマジなのかよ?」
そして、梅は二人から朝日についてアレコレと傾向と対策を聞かされる。
心配され、あーだ、こーだ、と言われている梅だが、実は言葉遣いから最初の印象が悪いだけで、その竹を割ったような性格と面倒見のいい姉御肌、朝日基準で言う男らしさが、この世界の男性には意外と高評価なのである。
北海区での勤務も、警護対象から評価が悪かったことはなく。それゆえ多少ばかり男性相手に自信を持つ梅の反応は五月と似たり寄ったりになった。
「ふ、ふふん……はっ! 確かにとんでもねぇいい男だがよ。お前ら男に媚びばっか売りゃいいと思ってんじゃねえぜ! いいか、男ってのはよ。どんなことからでもキチッと護ってやんぜ! っていう気合いでよ。女に惚れさせるもんだろうがっ!」
「かんっぺきにダメな反応ですわね」
「梅ちゃんナイスフラグ!」
「なんだとてめぇら!?」
――さて翌日、フラグがビンビンに立ちまくった梅と朝日の面会。リビングに全員集合して、顔合わせとなったのであるが……。
梅を見た朝日の反応は、深夜子たちのはるか想定外のものであった。
三姉弟の末っ子であった朝日は弟や妹を持つことにあこがれていた。その為、梅の外見が思いっきり朝日のツボに入ってしまう。なので警護官、どころか女性としてでもなく。かわいい妹として認識されてしまった。これは色々いけない。
それはもう(梅にとっても)過去これ以上ない特殊な積極さで、美少年から熱いアプローチをされまくる結果となる。慌てふためく深夜子と五月による必死のフォローもむなしく――。
大和梅。撃沈!
これにて男性保護特務警護官三名。神崎朝日の警護任務に無事着任完了である。
「うん。梅ちゃんは学校の先輩」
「ああ、こいつ俺の一学年下だったんだよ。――ってか深夜子! 俺を下の名前で呼ぶなっつってんだろうが」
「なんで? 梅ちゃんは梅ちゃん。大和梅ちゃん」
「ちっ、相変わらずだな。お前だけだぞ、俺を下の名前で呼び続けて五体満足なのは……」
――SランクMaps大和梅。配属当時は曙区の担当で、後輩の深夜子と同じく矢地の部下であった。二人ともMaps養成学校時代から話題に事欠かない問題児ではあったが、Sランクという最高の特殊評価で卒業をした。
そんな彼女は『うめ』という古風な名前と、極端に小柄な自分の見た目にコンプレックスを持っていた。それゆえ学生時代、その脅威の戦闘能力を持って周りに自分を苗字で呼ぶことを強制、さらに外見を馬鹿にした相手などはもれなく半殺しにしていた。
それから一年後に深夜子が入学。同学年では無いため直接的な競争にはならないのだが、実技関係の全校記録で深夜子と一位二位を争うことになる。それで一方的にライバル意識を燃やした梅が、あれやこれやと深夜子にちょっかいを掛けて二人の交流が始まった。
今も昔も、全身全霊で空気を読まない深夜子なので、梅の外見も名前もまったく関係なしの遠慮なしであった。その独特な性格と梅自身も認めざるを得ない実力もあって、なんだかんだと仲良くやっていた二人である。
ちなみに余談ではあるが、梅には三人の妹がいる。名前は次女から順に『桜』『杏』『桃』となっており、次女からは反省がうかがえる。
――さて、すでに深夜三時を回っているが、Mapsたちが使う居住区のリビングルームにて緊急ミーティングが開催された。当然ながら、この騒ぎの原因である梅の事情確認が目的だ。
「あの写真はいったいどういうことですの!? そもそも、何を思って個人データの改造など馬鹿な真似を……ありえませんわ」
「あん? あっちのがカッコイイからに決まってんだろ」
ピシィッ! 五月のメガネに亀裂が入った――ように見えた。
「あっ、あっ、貴女もバカですのおおおおおおっ!? Mapsの相互通信用個人データをなんだと思ってますの!? 改ざんの罪に問われてもおかしくないですわよーーっ!!」
梅の胸ぐらを掴み、前後に揺らしながらお怒りの五月である。深夜子は横で「もって言った。五月、もって言った」とぶつぶつ呟いている。
梅の口から説明されたおおよその理由はこうであった。三日前に矢地から突然の移動辞令があり、自分の勤務地は北海区と非常に遠方。せかされ大急ぎで移動を開始し、身の回りの荷物は後輩たちに発送を頼んだ。ところが、連絡手段であるスマホは荷物に紛れて忘れ、さらに運の悪いことに曙区に着いたあたりで財布を無くしてしまった。
もう、春日湊近くだったのと到着期限も迫っていたので、そのまま現地へ。身分証はあったので、到着すれば着任済みのMapsもいるから大丈夫だろうと思ってたら、この有様。という事であった。話の途中から、五月は机に両肘をつき両手で顔を覆っている。
この五月の心労となっている着任の流れ、本来はリーダーである深夜子の心労であるはずだが、どうしてこうなったかの裏事情は矢地にあった。
梅が矢地の下へ配属して一年後、さらに深夜子が配属。まさかのSランク問題児を二人抱えることになった。なかなか担当が決まらなかった二人。当時は特に梅を思って、矢地はツテを使いあちこちに手を尽くした。結果、人手不足とSランクという触れ込みもあって、転勤条件ながら警護任務に当て込むことができたのだ。
ただし勤務地となった北海区は曙区と違い、北の果ての僻地だ。矢地は警護任務に送り出せたとはいえ、左遷さながらの異動だったことを気にしていた。それゆえ朝日の件で、渡りに船とばかりに梅を大至急で引っぱり戻したのであった。
実に良い上司である。
だが、ここで問題が発生する。同じく残り物であった深夜子に梅を加えることで、完全無欠の武闘派コンビ結成となってしまった。優秀とは言っても、かたや対人能力と一般常識欠如。かたや見本のような脳筋。もちろん矢地は焦った。超焦った。
上からは警護任務での戦闘能力重視の指示が出るには出ていたが、正直この二人の戦闘能力を合計すればぶっちぎりでオーバーキル状態。差し引きでとにかく実務に強い人員を確保する必要ができたのだ。時間が無かったこともあり、矢地は同期で仲の良かった武蔵区の課長に泣きついた、結果。
――五月に白羽の矢が立ったのである。
「ふああああああああ……深夜子さんといい、貴女といい。本部は何を考えていますの……これで、まともに、警護任務を……しかも朝日様のような、世界の秘宝と言っても差し支えない麗しい殿方に、こんな特大地雷を二発も……朝日様、お気の毒に」
ため息交じりの発言に、深夜子と梅がピクリと同時に反応して五月へと視線を向ける。
「あぁん? おいおい五月。てめえだって勘違いしすぎだっつーの。それによ、たかがAランクが言ってくれんじゃねぇか?」
「あたしは三冠獲得してのSランク……ふっ」
「んなっ!? SSうるさいですわねっ! そもそも、Sランクの規定がおかしいんですの! 警護任務の戦闘能力重視にも限度がありますわ。ま、さ、に、貴女方がそうですけれども、人格に問題ある方が多過ぎですわよ」
Mapsは戦闘能力、知識、技術など全十種類の項目で能力評価される。配属時のランクは養成学校卒業時の評価合計値が基準だ。以降は任務で優秀な実績を残せばランクが上がることもある。
唯一、深夜子や梅などSランクのみ特殊な評価方法で付与される。評価合計値が一定以上あれば、五月の言うとおり戦闘能力が重視され教官推薦で選出される傾向にあり、また不思議と人物に難がある者が多いのも事実だ。なんとかと天才は紙一重とはよく言ったものである。
「それに、総合評価はAランクMapsの方が上の場合が多いですわよ。貴女方、書類関係や実務のほどは如何ですの? あまりお得意そうには見えませんことよ」
「むう。五月、あたし日報書いてる」
そこでふふん! と満足げに深夜子が胸をはる。
「貴女はこれを日報と言い張るんですの?」
それに対して、五月は深夜子の眼前にある日報の紙を突きつける。
Mapsの日報は日々の業務内容はもとより、警護対象の状況を項目ごとに書き記し本部へ報告する大切なものだ。ところが、五月が手にしているそれは、ほとんどの項目が『だいじょうぶ』『もんだいない』で埋められ、とある部分だけが異様に書き込まれてる。
その書き込まれている内容は『大乱戦クラッシュシスターズで朝日君の使用したキャラと各キャラごとの傾向――云々』である。
これはひどい。
「深夜子さん……バカにも限界値がありましてよ?」
五月が呆れ半分、怒り半分のジトッとした視線を深夜子へ向ける。
「えー。でも、それ――」
「はい。どうぞご確認くださいませ」
「ん? 何?」
「矢地課長からのご返信ですわ」
きっと聞く価値のないであろう深夜子の言い訳を、目の前にタブレットを差し出して五月が止める。そこには『深夜子へ』の件名で矢地から発信されたメールが表示されており、文字フォントは限界まで拡大されて内容がデカデカと映し出されていた。
『お前の頭を握りつぶしてやろうか?』
「ふおおおおおっ!? や、ややややっちー勘弁! それは勘弁!」
今日は震えて眠るがいい。
「それで、大和さん。貴女は?」
五月がチラリと目線を移すとそこには梅の苦い顔がある。もちろん苦手分野だ。むしろ、深夜子よりも梅の方がさらにひどい。
「ちっ、へいへい。わかったよ、わかりましたよ! 頼りにしてんぜ。んで、そーいや警護対象の資料はどこにあんだ? 目は通しとかなきゃな」
「その件ですが……我々の反省も踏まえて。たっぷりと予習していいだきますわ」
「ん。まずはこれ読む」
深夜子が朝日の分厚い資料を取り出して梅に渡す。
「はぁ? なんだものものしい――って、んだこりゃ!? こんな男がいるのかよ……!? はぁん……さてはお前ら、俺がケツ持ちだからって謀ってやがんな?」
「梅ちゃん。これガチだから」
「貴女も運が良かっ……コホン。いえ、矢地課長に感謝することですわね」
「おいおい、これマジなのかよ?」
そして、梅は二人から朝日についてアレコレと傾向と対策を聞かされる。
心配され、あーだ、こーだ、と言われている梅だが、実は言葉遣いから最初の印象が悪いだけで、その竹を割ったような性格と面倒見のいい姉御肌、朝日基準で言う男らしさが、この世界の男性には意外と高評価なのである。
北海区での勤務も、警護対象から評価が悪かったことはなく。それゆえ多少ばかり男性相手に自信を持つ梅の反応は五月と似たり寄ったりになった。
「ふ、ふふん……はっ! 確かにとんでもねぇいい男だがよ。お前ら男に媚びばっか売りゃいいと思ってんじゃねえぜ! いいか、男ってのはよ。どんなことからでもキチッと護ってやんぜ! っていう気合いでよ。女に惚れさせるもんだろうがっ!」
「かんっぺきにダメな反応ですわね」
「梅ちゃんナイスフラグ!」
「なんだとてめぇら!?」
――さて翌日、フラグがビンビンに立ちまくった梅と朝日の面会。リビングに全員集合して、顔合わせとなったのであるが……。
梅を見た朝日の反応は、深夜子たちのはるか想定外のものであった。
三姉弟の末っ子であった朝日は弟や妹を持つことにあこがれていた。その為、梅の外見が思いっきり朝日のツボに入ってしまう。なので警護官、どころか女性としてでもなく。かわいい妹として認識されてしまった。これは色々いけない。
それはもう(梅にとっても)過去これ以上ない特殊な積極さで、美少年から熱いアプローチをされまくる結果となる。慌てふためく深夜子と五月による必死のフォローもむなしく――。
大和梅。撃沈!
これにて男性保護特務警護官三名。神崎朝日の警護任務に無事着任完了である。
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