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2 出会ったのは、、、
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北に見えた人里に向かって歩き始めた俺だが、早速挫折しかけていた。
理由は簡単。
空腹と水分不足である。
あれから太陽が沈み始めて(これも日本と同じで東から西へと沈んでいる)体感ではあるが、後2時間程で夕方になるだろう。
その頃には何とかたどり着けそうだが、そこまで気力、体力が持つかは怪しい所だ。
とはいえ、嘆いていても仕方がない。
どのみちここで動かずに居たところで待っているのは死だけだろうし、空腹や水分不足で倒れても同じだ。
それなら僅かな望みにかけて歩いていくしか生きる術はない。
改めて空腹や水分不足と戦いながら人里へ向かい始めた俺だが、視線の先にまだ遠くはあるが生き物を発見した。
いや、生き物自体は歩いてる中でも見てはいた。
明らかに日本では見られない体長が1メートル以上あるであろう鳥に、草食動物だと思われる体長3メートル程のトリケラトプスのようなやつ等、どう考えても襲われたら数秒でミンチにされそうな奴等だった。
だから相当珍しいし、腹も減ってたけど挑む気にも近づく気にも欠片程もなれず、遠巻きに観察はしつつも草原の見晴らしの良い中で襲われないよう祈りながら歩いていた。
だが、今見つけた生き物はある意味定番だが会いたくなかった存在だった。
草原よりも更に濃い緑色の肌、身長は距離もあるので正確ではないが、恐らく150センチ程で、身に付けているのは遠目からでも汚れて見える腰ミノとどこからか拾ってきたであろう太めな木の枝。
そう、ファンタジーの定番ゴブリンだろう生き物だ。
これを見て改めてここは日本じゃないんだなと実感した俺だが、そんな悠長な事を考えてる余裕があるわけではない。
もちろん、今の俺は素手であり何なら持ち物は服以外に何もない状態だ。
しかもインドア派の一般人として生きてきた俺が武術関連の技術があるはずもなく、どちらかといえば最近運動不足気味だった為、ここまでの道中で疲労が溜まり万全には程遠い状態だ。
そんな中でファンタジーの定番キャラのゴブリンと戦わなければならないなんて、どんな無理ゲーだと内心叫びたくはなったが、無いとは思いつつそのまま過ぎ去ってくれるのに期待していた俺だが、案の定向こうは俺の存在に気付いたのか走って近付いてくる。
人ほどの大きさの生き物を殺した経験など無いし、そういった葛藤も無くはないが、小説で読んで知識として想像はしていたし、ファンタジーっぽい展開の時点で覚悟もしていた。
その為、動けなくなる程では無かったが、それでもニヤつきながら俺に向かって近付いてくるゴブリンに恐怖心が無いと言えば嘘になる。
初めて感じたが、これが殺気という物なのだろう。
こんな圧力というか恐怖心を煽られるような経験を日本での生活で経験するはずの無い俺はどう対処するのか正解など知らない。
ただ、このまま恐怖心に負けて逃げ惑った所で宛はないし、逃げ切れたとしても今度はゴブリン以上の存在に会ってしまったらおしまいだ。
ならここでこのゴブリンを倒すしかない。
どのみちここでゴブリンを倒せないなら遅かれ早かれ死ぬしかないだろう。
火事場の馬鹿力にでも期待して戦おう。
幸い、走って近付いてくるゴブリンの速度はそれ程早くない。
50メートル走換算なら13~14秒位だろう。
だからこそこれだけ気持ちを切り替えられた訳だが、無理ゲーに代わりはない。
それに俺から走って距離を詰める事もしない。
というか、そんな体力に余裕は無いし、ゲームと違ってHPなんて無いのだから攻撃を食らえば一撃でアウトな可能性もあるし、必然ヒットアンドアウェイが基本になる。
そんな風に戦う予定なら当然時間がかかるのは明白だし、体力もギリギリだろう。
何とかして勝てますようにと、心の中で祈りながらゴブリンが近付くのを待ち、深呼吸を数回して気持ちを落ち着け、右手のパンチを出しやすいように半身に構えた所でようやくゴブリンとの間合いが近付き、俺の初戦闘が始まる。
理由は簡単。
空腹と水分不足である。
あれから太陽が沈み始めて(これも日本と同じで東から西へと沈んでいる)体感ではあるが、後2時間程で夕方になるだろう。
その頃には何とかたどり着けそうだが、そこまで気力、体力が持つかは怪しい所だ。
とはいえ、嘆いていても仕方がない。
どのみちここで動かずに居たところで待っているのは死だけだろうし、空腹や水分不足で倒れても同じだ。
それなら僅かな望みにかけて歩いていくしか生きる術はない。
改めて空腹や水分不足と戦いながら人里へ向かい始めた俺だが、視線の先にまだ遠くはあるが生き物を発見した。
いや、生き物自体は歩いてる中でも見てはいた。
明らかに日本では見られない体長が1メートル以上あるであろう鳥に、草食動物だと思われる体長3メートル程のトリケラトプスのようなやつ等、どう考えても襲われたら数秒でミンチにされそうな奴等だった。
だから相当珍しいし、腹も減ってたけど挑む気にも近づく気にも欠片程もなれず、遠巻きに観察はしつつも草原の見晴らしの良い中で襲われないよう祈りながら歩いていた。
だが、今見つけた生き物はある意味定番だが会いたくなかった存在だった。
草原よりも更に濃い緑色の肌、身長は距離もあるので正確ではないが、恐らく150センチ程で、身に付けているのは遠目からでも汚れて見える腰ミノとどこからか拾ってきたであろう太めな木の枝。
そう、ファンタジーの定番ゴブリンだろう生き物だ。
これを見て改めてここは日本じゃないんだなと実感した俺だが、そんな悠長な事を考えてる余裕があるわけではない。
もちろん、今の俺は素手であり何なら持ち物は服以外に何もない状態だ。
しかもインドア派の一般人として生きてきた俺が武術関連の技術があるはずもなく、どちらかといえば最近運動不足気味だった為、ここまでの道中で疲労が溜まり万全には程遠い状態だ。
そんな中でファンタジーの定番キャラのゴブリンと戦わなければならないなんて、どんな無理ゲーだと内心叫びたくはなったが、無いとは思いつつそのまま過ぎ去ってくれるのに期待していた俺だが、案の定向こうは俺の存在に気付いたのか走って近付いてくる。
人ほどの大きさの生き物を殺した経験など無いし、そういった葛藤も無くはないが、小説で読んで知識として想像はしていたし、ファンタジーっぽい展開の時点で覚悟もしていた。
その為、動けなくなる程では無かったが、それでもニヤつきながら俺に向かって近付いてくるゴブリンに恐怖心が無いと言えば嘘になる。
初めて感じたが、これが殺気という物なのだろう。
こんな圧力というか恐怖心を煽られるような経験を日本での生活で経験するはずの無い俺はどう対処するのか正解など知らない。
ただ、このまま恐怖心に負けて逃げ惑った所で宛はないし、逃げ切れたとしても今度はゴブリン以上の存在に会ってしまったらおしまいだ。
ならここでこのゴブリンを倒すしかない。
どのみちここでゴブリンを倒せないなら遅かれ早かれ死ぬしかないだろう。
火事場の馬鹿力にでも期待して戦おう。
幸い、走って近付いてくるゴブリンの速度はそれ程早くない。
50メートル走換算なら13~14秒位だろう。
だからこそこれだけ気持ちを切り替えられた訳だが、無理ゲーに代わりはない。
それに俺から走って距離を詰める事もしない。
というか、そんな体力に余裕は無いし、ゲームと違ってHPなんて無いのだから攻撃を食らえば一撃でアウトな可能性もあるし、必然ヒットアンドアウェイが基本になる。
そんな風に戦う予定なら当然時間がかかるのは明白だし、体力もギリギリだろう。
何とかして勝てますようにと、心の中で祈りながらゴブリンが近付くのを待ち、深呼吸を数回して気持ちを落ち着け、右手のパンチを出しやすいように半身に構えた所でようやくゴブリンとの間合いが近付き、俺の初戦闘が始まる。
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