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くすぐる執事⑤ ― 小悪魔の指先 ―
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「ふふ……綾乃様の、いちばん弱いところ、まだ触れておりませんね」
礼司が囁いたとき、綾乃は一瞬、緊張に肩を揺らした。
けれどすぐに、ほのかに潤んだ瞳を細め、小さく頷く。
「……いじわるでもいい。あなたの指で……くすぐってほしいの」
その言葉には応じず、彼は耳かきを手に取った。
だが、それは掃除のためではない。
極細の梵天――柔らかな羽毛のような先端が、くすぐりの道具として生まれ変わる。
綾乃の耳の縁を、そっとなぞる。
くすぐるというより、くすぐったくなる“予感”を与えるような触れ方。
「んっ……んふっ……耳だけで、こんなに……」
笑いというより、ゾワゾワとした震えが背筋を走る。
耳の中へと、細く柔らかい先が差し込まれたとき――
「ひゃっ……あああっ……っだめっ……!」
耳の奥で、快感とも不安ともつかない不思議な電流が弾けた。
笑ってしまうのに、身体はなぜか熱く、芯から蕩けていく。
「耳の奥って……くすぐられるなんて、知らなかったのに……」
礼司は、そんな綾乃の声に微笑みながら、そっとナイティの袖を下ろした。
両腕をバンザイさせるように寝かせ、むき出しになった脇の下に、両手の指先を差し入れる。
「さあ……こちらも、丁寧にお手入れいたしましょう」
「ま、待って……そこは、本当に……っ、あははっ、やっ……!」
指先が脇の下をくすぐるリズムは、意地悪なくらい緻密で、計算されている。
一瞬だけ力を込めて、次の瞬間には羽のように軽く――
油断したところへ、再び細やかなタッチが襲ってくる。
「も、もう、くすぐったすぎて……! 笑いすぎて、息が……くっ……!」
だが、逃れようとする体を、礼司は決して強くは押さえない。
彼女の可愛らしい反応に応じて、力の強弱も、指の角度も、変えてゆく。
「このあたり……脇腹のちょうどくびれたところも、反応がよろしいですね」
礼司の両手が、今度は肋骨の下から腹斜筋にかけてやや速く、円を描くようにくすぐる。
それはまさに、笑いと快感をあやす調べ。
「くすぐったいのに……逃げたくないの……なんで……? こんなに、うれしいのに……」
綾乃の心の内は、快楽のくすぐりによって、深く深く、甘い陶酔に包まれていった。
礼司が囁いたとき、綾乃は一瞬、緊張に肩を揺らした。
けれどすぐに、ほのかに潤んだ瞳を細め、小さく頷く。
「……いじわるでもいい。あなたの指で……くすぐってほしいの」
その言葉には応じず、彼は耳かきを手に取った。
だが、それは掃除のためではない。
極細の梵天――柔らかな羽毛のような先端が、くすぐりの道具として生まれ変わる。
綾乃の耳の縁を、そっとなぞる。
くすぐるというより、くすぐったくなる“予感”を与えるような触れ方。
「んっ……んふっ……耳だけで、こんなに……」
笑いというより、ゾワゾワとした震えが背筋を走る。
耳の中へと、細く柔らかい先が差し込まれたとき――
「ひゃっ……あああっ……っだめっ……!」
耳の奥で、快感とも不安ともつかない不思議な電流が弾けた。
笑ってしまうのに、身体はなぜか熱く、芯から蕩けていく。
「耳の奥って……くすぐられるなんて、知らなかったのに……」
礼司は、そんな綾乃の声に微笑みながら、そっとナイティの袖を下ろした。
両腕をバンザイさせるように寝かせ、むき出しになった脇の下に、両手の指先を差し入れる。
「さあ……こちらも、丁寧にお手入れいたしましょう」
「ま、待って……そこは、本当に……っ、あははっ、やっ……!」
指先が脇の下をくすぐるリズムは、意地悪なくらい緻密で、計算されている。
一瞬だけ力を込めて、次の瞬間には羽のように軽く――
油断したところへ、再び細やかなタッチが襲ってくる。
「も、もう、くすぐったすぎて……! 笑いすぎて、息が……くっ……!」
だが、逃れようとする体を、礼司は決して強くは押さえない。
彼女の可愛らしい反応に応じて、力の強弱も、指の角度も、変えてゆく。
「このあたり……脇腹のちょうどくびれたところも、反応がよろしいですね」
礼司の両手が、今度は肋骨の下から腹斜筋にかけてやや速く、円を描くようにくすぐる。
それはまさに、笑いと快感をあやす調べ。
「くすぐったいのに……逃げたくないの……なんで……? こんなに、うれしいのに……」
綾乃の心の内は、快楽のくすぐりによって、深く深く、甘い陶酔に包まれていった。
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