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孤児との遭遇
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2人で考えても何もひらめきそうになかったため、一旦切り上げることにした。
村に行こうと森を歩いていると、果物を取っているヘフテとダモンを発見した。
ヘフテが木によじ登り果物を落とす。
ダモンはそれを下で受け止めている。
「ヘフテ。ダモン。果物取ってるの?お腹すいたの?」
「マーツェ。ゲルハルト」
昼代はちゃんと2人に持たせている。
足りなかったのだろうか。
果物取りを中断してヘフテとダモンが駆け寄ってくる。
「違うよ。お腹すいてるのは、村の子」
ずっと王都近くの大きな町でヘフテとダモンには行動させていたが、最近は王都から少し離れた村に行かせていた。
新たな情報。
新たな交流。
何か新しいきっかけを求めて行動範囲を変えていたのだ。
以前の町と同じように多くの人と交流しようと、同年代の子らと遊んでいたヘフテとダモン。
路地を駆け回って遊んでいたら、盛大に誰かとぶつかった。
散らばる食べ物。
近づいてくる怒声。
ぶつかった相手は素早く立ち上がり、細い路地に姿を消した。
「くそ!逃げられた!あの野郎!」
怒声を上げていたのは店主だった。
無事だった商品だけを回収し、次は逃がさないからな、と吐き捨てて去っていく。
王都近くの町では遭遇しなかった出来事だ。
店の商品を盗む者はいなかった。
当然、盗人を追いかける店の者もいない。
気になったため、遊びは終わりにして逃げた子を追うことにした。
細い路地に入り、それらしいところを探す。
まだ子供だった。
大人程背が高くなく、細い体。
薄汚れた衣服。
ボロボロの靴。
そんな恰好の子をこれまで見掛けなかったから、どこか隠れられるような場所にいるはず。
思惑は当たり、少ししてその子を見つけることが出来た。
物や壁に囲まれ、影になる場所。
ヘフテとダモンの足音にさっきぶつかった子は敏感に振り向いた。
自分よりずっと幼い姿に軽く安堵した後、興味深げに見つめる視線を睨みつける。
「なんで逃げたの?」
「なんでもいいだろ」
「お金ないの?」
ヘフテとダモンは純粋に気になったから問いかけただけだった。
店の商品を手に入れるには金銭を払う。
もしくは物々交換だ。
怒る店主から逃げて商品を手に入れるという状況がわからなかった。
「お前らにはわからねえよ!」
怒鳴ったその子の前では、盗んだ食べ物にむさぼりつく子供が2人。
ヘフテとダモンと同じくらいの子供だ。
ぶつかった拍子にほとんどを落としてたため、持ち帰れた物は少し。
分け合えば食べられる量はさらに少なくなる。
食べ終わっても満たされない腹が音を鳴らした。
「お腹すいてるの?森ならたくさん食べ物あるよ。誰にも怒られないよ」
「馬鹿か。魔物がいるだろ。戦えねえのに森に行けるかよ」
「じゃあヘフテが取ってこようか」
自分よりも幼い、自分が庇護している弟妹と同じくらいの子供。
できるはずがないと冷笑が漏れた。
「ああ。やれるもんならやってみろよ」
「わかった!行ってくるね」
笑顔で答えて、森へ繰り出したのが今だ。
「だからね、果物持ってくの」
話から察するに、孤児なのだろう。
魔物に襲われたか何かで、親が亡くなり居場所がなくなった子。
今の魔物は、なるべく人を殺さず防衛を中心に戦っている。
恐らくあまり死者は出ていない。
しかしその前は今よりずっと激しい攻防が起こっていたのだ。
当然死者は出る。
「孤児か。あまり見かけなかったけど。そうだよね。いないわけが無い」
魔王との争いの時期には大勢の死者が、それに比例して孤児も多く出るものだ。
魔王と誓いを交わす前の数年間で、すでに孤児が生まれていてもおかしくはない。
村に行こうと森を歩いていると、果物を取っているヘフテとダモンを発見した。
ヘフテが木によじ登り果物を落とす。
ダモンはそれを下で受け止めている。
「ヘフテ。ダモン。果物取ってるの?お腹すいたの?」
「マーツェ。ゲルハルト」
昼代はちゃんと2人に持たせている。
足りなかったのだろうか。
果物取りを中断してヘフテとダモンが駆け寄ってくる。
「違うよ。お腹すいてるのは、村の子」
ずっと王都近くの大きな町でヘフテとダモンには行動させていたが、最近は王都から少し離れた村に行かせていた。
新たな情報。
新たな交流。
何か新しいきっかけを求めて行動範囲を変えていたのだ。
以前の町と同じように多くの人と交流しようと、同年代の子らと遊んでいたヘフテとダモン。
路地を駆け回って遊んでいたら、盛大に誰かとぶつかった。
散らばる食べ物。
近づいてくる怒声。
ぶつかった相手は素早く立ち上がり、細い路地に姿を消した。
「くそ!逃げられた!あの野郎!」
怒声を上げていたのは店主だった。
無事だった商品だけを回収し、次は逃がさないからな、と吐き捨てて去っていく。
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店の商品を盗む者はいなかった。
当然、盗人を追いかける店の者もいない。
気になったため、遊びは終わりにして逃げた子を追うことにした。
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まだ子供だった。
大人程背が高くなく、細い体。
薄汚れた衣服。
ボロボロの靴。
そんな恰好の子をこれまで見掛けなかったから、どこか隠れられるような場所にいるはず。
思惑は当たり、少ししてその子を見つけることが出来た。
物や壁に囲まれ、影になる場所。
ヘフテとダモンの足音にさっきぶつかった子は敏感に振り向いた。
自分よりずっと幼い姿に軽く安堵した後、興味深げに見つめる視線を睨みつける。
「なんで逃げたの?」
「なんでもいいだろ」
「お金ないの?」
ヘフテとダモンは純粋に気になったから問いかけただけだった。
店の商品を手に入れるには金銭を払う。
もしくは物々交換だ。
怒る店主から逃げて商品を手に入れるという状況がわからなかった。
「お前らにはわからねえよ!」
怒鳴ったその子の前では、盗んだ食べ物にむさぼりつく子供が2人。
ヘフテとダモンと同じくらいの子供だ。
ぶつかった拍子にほとんどを落としてたため、持ち帰れた物は少し。
分け合えば食べられる量はさらに少なくなる。
食べ終わっても満たされない腹が音を鳴らした。
「お腹すいてるの?森ならたくさん食べ物あるよ。誰にも怒られないよ」
「馬鹿か。魔物がいるだろ。戦えねえのに森に行けるかよ」
「じゃあヘフテが取ってこようか」
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できるはずがないと冷笑が漏れた。
「ああ。やれるもんならやってみろよ」
「わかった!行ってくるね」
笑顔で答えて、森へ繰り出したのが今だ。
「だからね、果物持ってくの」
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恐らくあまり死者は出ていない。
しかしその前は今よりずっと激しい攻防が起こっていたのだ。
当然死者は出る。
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