-絶対復讐ロボ- オルガリオン

聖千選

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第二話「漂流」

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 「僕たちは異星の人間だ。別に捕らえるつもりもないさ。」

 「休戦中の敵国同士であるけど?」

 アールは軽口を叩く目の前の等身大の少女の瞳の奥を探る。

 (やはりこの子も星に見捨てられたのか?)

 オルガリオンのパイロットとして彼女の落ち度がなんなのかと気にかかる。そんな二人にエルが肩を叩く。

 「シーはどうした?」

 「私もさがしている。先輩は恨んでいるみたいだから、このマシンを。」

 そういって少女は窓をのぞいた。座席が日に照らされている。エルはおもむろにそこに向かう。シートは切り刻まれていた。

 「シーがやったのか?」

 「座り心地が悪くてね。」

 少女はシーの行った狂気をあっけらかんとして答えた。エルとしては他所の星の事情には関わりたくはなかった。その気持ちはアールも同じであった。三人が生まれる20年ほど前までそれぞれの母星は交戦状態だった。彼らの両親は未だそのせいで三つの星間関係に対してヒステリックなほど血の気をたぎらせている。

 オルガリオンのパイロットたちはそんな親の世代を見てきたからこそその戦争の理由を知らずに育った。彼らはただ共通の敵として認識している汚染体ゲノミー殲滅に全力を注いでいる。

 しかし、エスの傷だらけのシートを見つめてそこに新たな戦火の種を感じずにはいられなかった。

 「アール、俺たちはオルガリオンのパイロットとしてもう一名の行方不明者の捜索する使命があるようだ。」

 エスと名乗った少女は母星よりビヨンド星の「美しヶ岳」にいるという情報があるという。

 「俺の星か・・・。」エルは苦い表情をした。

 だが、巨神はその肢体を分離して三機編隊で元の星に引き返した。
 帰路の最中、エルは最後にシーと合流した時の戦闘を思い返す。ゲノミーにプラズマ攻撃を加える瞬間、その拳に敵のアメーバ状の触手が絡みつき一瞬上部のシーの機体が感電状態になっていたこと。

 (あの時に気でも触れたか・・・?)

 ともかくその理由は自分が帰還すれば良いことと行きつけのBarのことを考えつつエルは揚々と機体速度を速めた。
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