「日本で伴侶を見つけるまで帰ってくるな」と言われた魔王子

いくつになっても中二病

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第15話 伴侶候補達に魔力操作を教える

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「生徒会とはなんだ?」

「海外ではなんて言うんだっけ? student councilステューデント カウンシル?」

「俺の世界には無かったな」

「……世界は同じ」

「リエン君はまだ日本語に慣れてないから仕方ないよ。生徒会はね、生徒達の代表って言えばいいのかな? 昔はその意味が強かったと思う」

「昔? 今は違うのか?」

「同じ代表でも選出方法が違うのですわ。現代の生徒会は、戦闘能力で選出されるのですわ」

 アオイは手に持っている棒を振り、棒と棒の間を折れ曲がった紙で繋ぎ止めている奇妙な道具で口を隠して言う。なんだあれは。

「アオイ、それはなんだ?」

「それ? あぁ、扇子のことですの?」

「あぁ。他の人は持っていないようだが、何に使うのだ?」

「これはこうして口元を隠したり人を指したりするときに使うのですわ。淑女の嗜みですのよ」

「違うからねリエン君!! 扇いで涼むための道具だからね!」

 なるほど。よくわからん。涼むのならば風魔法を使えばいいだけだ。

「ニホンの人は理解出来ない物ばかり生み出しているな。それよりも、俺がこのセイトカイに選ばれたのは、俺の強さを見込んでということか?」

「率直にいえばそういうことになるね! 東郷さんには強い人がいたら声を掛けといてってお願いしていたの」

 なるほどな。そういうことならば俺に声がかかって当然か。

「わかった。いいだろう」

「本当!? よかった~! 一年生はここの四人が強すぎて増員が見込めなかったんだよねぇ!」

「ほう、スミレとカエデの力は見せてもらったが、アオイとヒナも強いのか」

「あら、可憐だと思って油断していると痛い目見ますわよ?」

「……私は別に興味ない」

 スミレが雷を生み出したように、カエデが属性魔法では無い剣を生み出す魔法を扱えたように、残りの二人にも面白い何かがあるのだろう。ヒナは星術使いだしな。

「話はいいですか会長? 彼も生徒会に入ると言っています。我々はこれで失礼してもよろしいですか?」

「我々? 東郷さんはこれから誰かと予定あるの?」

「彼に私が負けた理由を聞き出そうかと」

「カエデさんが……負けたっ!?」

 勝手に話を進めているが、俺はセイトカイとやらで何をするのか全く理解していないぞ。まぁいいか。

「是非私も知りたい!! 今すぐみんなで訓練所にいこー!!」

「会長、今は訓練場は部活動で使用していますよ?」

「そうだったね西園さん!! どうしよ!!」

「はぁ……そんなことだろうと思いましたわ。私のパパが所有している訓練施設が近くにありますのでそこでよければお貸ししますわよ」

「本当にっ!? ありがとう北条さん!! それじゃ、みんなでレッツゴー!!」

 うむ。オボロは落ち着きがない女だ。


 **************


「それでは見せていただいてもよろしいですか? あなたが言っていた魔力の支配を」

 ガッコウからアオイのクルマで移動した俺たちは、アオイの領土にある訓練施設へと足を運んでいた。この訓練施設は不思議だ。

 床、壁、天井全てが白い。やはりニホンの人は奇妙だ。

 とりあえずカエデに今日見せた魔力の支配を教えてやろう。

「いいだろう。お前達は、魔力操作を知っているか?」

 俺の問いについて、オボロが答える。

「あのねリエン君……馬鹿にしてる?」

「何故俺が馬鹿にしてるのだ? 単に聞いただけだ」

「そうだよねぇ~。仙台市立魔導第一高校に在籍している生徒で魔力操作が出来ない人はいないよ? というか魔力操作が出来なかったら魔法が使えないよ」

「なるほど。魔法を行使する程度の魔力操作は出来るということか」

「あら、魔法を使う以外に魔力操作を行うことがあると仰りますの?」

 アオイから問われる。やはり魔力操作についての知識は不足しているようだな。

「お前達は魔力操作についての知識が足りていない。魔力操作は二種類存在する。一つはお前達が言っている体内に取り込んだ魔力を行使すること。もう一つは、外にある魔力を行使することだ」

「外にある魔力を行使?」

「それを取り込むことも魔力操作だというの?」

「違う。魔力の変換は個人差があり、それは魔力操作ではどうにも出来ない。取り込まず、そのまま魔力を使うのだ。ヒナはわかるだろう? 星術を扱えるのだからな」

「……なんとなく。でも私も星の力は体内に取り込んでいる」

「星の魔力を手繰り寄せるのはまさに外の魔力の操作だ」

「言われてみれば……そうかも」

「ねぇねぇ二人で盛り上がってるけど結局どう言うこと?」

 オボロには伝わらなかったか。いや、ヒナ以外はわからないといった表情だな。
 であれば見せたほうが早い。

「見ていろ」

 俺は一番初歩の魔力操作である、魔力の集束を行う。
 今回は目に見えるほど高密度にしたほうがいいだろう。
 ある程度濃い魔力を右手の掌に集める。次第に魔力は目に見えるほどの濃度となた。

「これは……」

「純粋な魔力の塊だ。俺の体内には取り込んでいない」

「本当にこんなことが出来るの? 初めて見たよこんなの……」

「だがこれでは私が負けた理由にはならない。魔力の支配とはなんだ?」

 ふむ。カエデは納得しなかったか。であれば支配も見せておこう。

「魔力の支配も変わらん。こちらの方が高度だがな。どうだ? 魔法を使ってみろ」

 俺程度になれば会話しながらでも魔力の支配など簡単に出来る。

「え……魔力が変換されない!?」

「それどころか魔力が無い??」

「どういうことですのこれ……」

「これです。これは一体何をしているのですか?」

「簡単な話だ。魔力を操作してこの空間から魔力を無くしている。正確には近づけないように操作している。それだけだ」

「それだけって……」

「あなた規格外ですわね……」

「なるほど、わかりました。これは私も扱えるのですか?」

「でた東郷さんのストイック……どこまで強くなればいいの?」

「それは——もちろん頂きですよ、会長」

 カエデはどうやら強くなりたいらしい。

「いいだろう。であれば全員まとめて鍛えてやる。その代わり、俺にも雷の魔法の原理を教えろ。もちろんそれ以外にもだ」

「雷? あぁ西園さんのね」

「私の? もちろんだよリエン君! 私も魔力の支配気になるしね!」

 よし、これでニホンの魔法を学ぶことが出来る。

 魔力の支配程度で満足してもらえるならば安い物だ。古代魔法や霊獣召喚を教えろと言われたら流石に大変だったからな。




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