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⑤
国王陛下が他国の者と通じ、臣下を蔑ろにした結果、地位も名誉も全て失い捕縛された。そんな事件の後です。このまま祝いのパーティを続ける訳にもいきません。
先代――いえ、現国王陛下がパーティの終了を告げ、後始末の為に王太子殿下とホールを出て行かれました。それを合図に、出席者達は順番に帰宅の途へ着きます。
本来でしたら高位貴族から帰るべきなのですが、三大侯爵家は事件の当事者な為、国王陛下と共に事後処理があります。そちらを優先するのが当然ですから、直ぐに帰る事は出来ません。その結果、他の侯爵家から順番に馬車の停留場へと向かう事になりました。
皆様、三大侯爵家の当主達に挨拶をしてから、ホールを出て行かれます。
その後ろ姿を見送り、私は長かった夜が終わるのだと実感致しました。
後日、チャールズ様とリリア様の取り調べが行われました。
チャールズ様は王族――この時点では王族から除籍されていません――という事もあり、現国王陛下が直々に取り調べをなさいましたが、チャールズ様は一切口を開く事がありませんでした。
事後処理等でお忙しい陛下はその段階で匙を投げられ、取り調べの権限を全て政務部へと与えました。
そこで、娘が利用されたお父様が意気込んで取り調べに臨んだのですが、お父様の姿を見た途端、チャールズ様はそれまでのだんまりが嘘の様に饒舌に全てをぶちまけてきたそうです。
詳しい事は政治的な意味もあり流石に教えて頂けませんでしたが、聞く事が出来ましたお話の一部から推察するに、チャールズ様はコンプレックスと疑心暗鬼に陥っていたようです。
チャールズ様が国王に即位されたのは、今から約10年前です。
そう、私とオスカー様の婚約が決まった数カ月後の事でした。引退する事を決められた国王陛下の最後の大仕事が私達の婚約だったのです。
当初、三大侯爵家の力を王家に取り込みたいのではないかと、多くの方が邪推されたそうです。
ですが国王陛下はただ純粋に孫の事を思い、オスカー様とずっと共に在れる方を探し、オスカー様の態度が他の令嬢とは違う私を生涯の伴侶に欲しいと望まれたそうです。
お父様達は最初、反対されました。お兄様達の事からも分かります様に、三大侯爵家はいずれも恋愛結婚を至上としています。その為、婚約者となる事で私の意思が無視されるのを嫌がったのです。
しかし、国王陛下は全く折れませんでした。私とオスカー様がもし愛し合う事が出来ないのなら、婚約を解消しても構わない。この時点で、そんな約束がなされた末の婚約でした。
あの乙女ゲームで、オスカー様が愛する者ができたと『説得』すれば婚約解消がなされたのは、この様な裏設定があったからではないかと、思わず考えてしまいました。
現実と物語の世界は違いますが、あながち、違うとは言えない気がします。
このような経緯を経て結ばれた婚約ではありましたが、私とオスカー様は良き関係を築いていきました。
私達の事を見守っていました多くの方々は、この様になるのが分かっていたのではないか、流石は先代様だと国王陛下を称えられました。チャールズ様はその一連の流れを最も身近で見聞きし、国王陛下へのコンプレックスを蓄積していったようです。
またそれとは別に、既に三大侯爵家の当主を立派に務め上げ、政務・軍部・財務の分野で其々頭角を現し、多くの人々から尊敬されていたお父様達へも、自分と何が違うのだとコンプレックスを抱いていたようです。
誰かが、チャールズ様と国王陛下、お父様達を比較した訳ではありません。ただチャールズ様自身が己と比較し、己の基準で優劣を決め、少しずつ少しずつ、コンプレックスと共に何かを溜め込み、黒く淀んでいったのです。
その黒い淀みはチャールズ様の精神を蝕み、いずれ自分の持つ全てを他の者が奪うのではないか、自分の行動を監視しているのではないか、そして失敗すれば殺されるのではないかと疑心暗鬼を生じていったのです。
そんな黒い感情を甘く擽ったのがリリア様でした。
公務でシズーン国を訪れたチャールズ様は、オスカー様の様子を見ようと密かに学院へと赴き、偶然、リリア様と出会ってしまったのです。リリア様はチャールズ様がオスカー様の父だと知りました途端、何事かを囁き、チャールズ様の手を取ったそうです。
そこで、どの様な会話がなされたのかは分かりません。ただ分かるのは、何があろうと優しく慰め、甘く誘うリリア様にチャールズ様は瞬く間に夢中となり、全てを欲し、息子と同じ年である事等も気にせず関係を持ち、身も心もこの上なく溺れていきました。
その結果、『リリア様』という存在を提示すれば何でも言う事を聞く傀儡に成り果て、都合良く使われ、今回の事件へと発展したのです。そうです。今回の手紙の握り潰しや招待状の件等は全てリリア様が提案し、チャールズ様はリリア様の為、そして、自分のコンプレックス対象である三大侯爵家や己の家族を消す為に実行したのです。
家族――王妃様や王太子殿下、オスカー様が消えれば、リリア様を娶っても誰にも文句は言われない。愚かにも、そう考えてしまったのです。
チャールズ様は語り終えた後、お父様に断言したそうです。
「私の事を分かってくれるのはリリアだけ。お前等は私になど見向きもしなかったが、リリアは私を見てくれた、本物の天使だ」
「リリアさえ居れば、他はどうでも良い」
「シズーン国でもこの国でも、毎日閨を共にしていた。リリアは私のモノだ。私の傍に居るべき者だ」
そのように言い、一緒に居させろと迫ったそうです。
若い娘との色に溺れたチャールズ様に何を言っても無駄だろうと、お父様はこの時点でチャールズ様を切り捨てました。
「残念だよ、チャールズ様……」
年齢が近い為、同時期にフリスフォード学院にて学ばれていたからこそ、お父様が思わず漏らされた呟きは寂寥感に溢れていました。
その足でお父様はリリア様の取り調べに向かわれたのですが、こちらは全く話にならなかったそうです。
「ヒロインなんだから幸せになる権利がある」
「この世界はあたしの為にある」
「あんたみたいなモブは呼んでないの。オスカーがヒューを連れてきて」
パーティの席で言っていた様な夢想事をただ繰り返す少女にお父様は呆れ返りましたが、取り調べをまっとうしない訳にはいきません。一応、チャールズ様の事についても聞いてみたらしいのですが……。
「チャールズ? ああ、オスカーの父親かぁ……あの人、自分に自信がないのありありだったから、ちょーっと優しくしてあげたら簡単に落ちちゃった。つまんなかったわよぉ? 何かの役に立つかなぁと思って関係は続けていたけど、あの人、おっさんの癖にすんごいしつこいの。まあ、流石はオスカーの父親ってくらい顔は良かったから、まだ許せたけどねぇ」
悪びれもせずに笑いながら言い切ったそうです。その言葉に、お父様は本気で切れそうになりました。
ですが、ここで怒声を上げようものなら、リリア様は自分を悲劇の主人公に仕立て上げ、誰に何を言うか分かりません。要らない隙を与える訳にもいかず、諸々の感情を押さえ込み、取り調べの結果を国王陛下へご報告する為のまとめに入りました。
全ての話を総合した結果、リリア様に関しましては、これはもう、人の価値観も理性も言葉も通じない、己の欲にのみ忠実な淫女と結論付けるに至ったそうです。
そして、地位も名誉もある見目の良い殿方との甘い夢を見過ぎて現実との区別が付かなくなり、世界は自分中心に回っていると勘違いし、その勘違いに気付けぬまま更に夢を見た愚か者と公式な報告書に記載されました。
報告書を読まれた国王陛下は無言のまま頭を抱えられ、ヒューバート殿下は引き攣った笑いを零された後、報告書のコピーを持って本国へと帰られました。機密文書扱いで送ったとしても、中を検められてしまいますとお互いの国にとって外聞が悪過ぎますので、帰国の日程を調整され、持って帰られる事になったのです。
後日、報告書を受け取ったシズーン国王陛下の書状や国を上げて調べたリリア様の悪事の証拠等を持ち、ヒューバート殿下が『白い招待状』でフリスフォードへといらっしゃいました。
ヒューバート殿下立ち合いの元、罪状等が厳密に審議され、結果的にシズーン国王の書状に書かれていた通りの罰がリリア様に与えられ、刑が即座に執行されたそうです。
それがどのような罰なのかは、やはり政治的な意味と、私が女であるという事から教えて頂けませんでした。
リリア様に罰が与えられるより前の事です。
チャールズ様とリリア様が別方向に面倒くさいからと、お父様はお2人を一緒の牢に放り込んでしまわれたそうです。
結果は――誰もが察する通りとしか言えないでしょう。
お父様は、「これで片方の口は緩くなる上、エサを取り上げると言えばこちらの言う事に素直に従う。もう片方も動けない上、空想を口にする事がなくなる。願ったり叶ったりだろう」と笑っておっしゃいました。
それを聞いたお兄様達が「流石は父上(義父上)」と称えていました。……このくらいでなければ貴族社会は生き抜けませんので、聞かなかった事にしておきます。
お父様の策略により、リリア様に罰が与えられるまで共に在ったチャールズ様は、リリア様がいなくなった後、「決着を付ける」との言葉を残し、ご自分で毒を呷られたそうです。
こうして、事件の幕は下りたのです――――――――――
――――――が、その前に、今回の事件よりも大きな事件が私の身に起こりました。
先代――いえ、現国王陛下がパーティの終了を告げ、後始末の為に王太子殿下とホールを出て行かれました。それを合図に、出席者達は順番に帰宅の途へ着きます。
本来でしたら高位貴族から帰るべきなのですが、三大侯爵家は事件の当事者な為、国王陛下と共に事後処理があります。そちらを優先するのが当然ですから、直ぐに帰る事は出来ません。その結果、他の侯爵家から順番に馬車の停留場へと向かう事になりました。
皆様、三大侯爵家の当主達に挨拶をしてから、ホールを出て行かれます。
その後ろ姿を見送り、私は長かった夜が終わるのだと実感致しました。
後日、チャールズ様とリリア様の取り調べが行われました。
チャールズ様は王族――この時点では王族から除籍されていません――という事もあり、現国王陛下が直々に取り調べをなさいましたが、チャールズ様は一切口を開く事がありませんでした。
事後処理等でお忙しい陛下はその段階で匙を投げられ、取り調べの権限を全て政務部へと与えました。
そこで、娘が利用されたお父様が意気込んで取り調べに臨んだのですが、お父様の姿を見た途端、チャールズ様はそれまでのだんまりが嘘の様に饒舌に全てをぶちまけてきたそうです。
詳しい事は政治的な意味もあり流石に教えて頂けませんでしたが、聞く事が出来ましたお話の一部から推察するに、チャールズ様はコンプレックスと疑心暗鬼に陥っていたようです。
チャールズ様が国王に即位されたのは、今から約10年前です。
そう、私とオスカー様の婚約が決まった数カ月後の事でした。引退する事を決められた国王陛下の最後の大仕事が私達の婚約だったのです。
当初、三大侯爵家の力を王家に取り込みたいのではないかと、多くの方が邪推されたそうです。
ですが国王陛下はただ純粋に孫の事を思い、オスカー様とずっと共に在れる方を探し、オスカー様の態度が他の令嬢とは違う私を生涯の伴侶に欲しいと望まれたそうです。
お父様達は最初、反対されました。お兄様達の事からも分かります様に、三大侯爵家はいずれも恋愛結婚を至上としています。その為、婚約者となる事で私の意思が無視されるのを嫌がったのです。
しかし、国王陛下は全く折れませんでした。私とオスカー様がもし愛し合う事が出来ないのなら、婚約を解消しても構わない。この時点で、そんな約束がなされた末の婚約でした。
あの乙女ゲームで、オスカー様が愛する者ができたと『説得』すれば婚約解消がなされたのは、この様な裏設定があったからではないかと、思わず考えてしまいました。
現実と物語の世界は違いますが、あながち、違うとは言えない気がします。
このような経緯を経て結ばれた婚約ではありましたが、私とオスカー様は良き関係を築いていきました。
私達の事を見守っていました多くの方々は、この様になるのが分かっていたのではないか、流石は先代様だと国王陛下を称えられました。チャールズ様はその一連の流れを最も身近で見聞きし、国王陛下へのコンプレックスを蓄積していったようです。
またそれとは別に、既に三大侯爵家の当主を立派に務め上げ、政務・軍部・財務の分野で其々頭角を現し、多くの人々から尊敬されていたお父様達へも、自分と何が違うのだとコンプレックスを抱いていたようです。
誰かが、チャールズ様と国王陛下、お父様達を比較した訳ではありません。ただチャールズ様自身が己と比較し、己の基準で優劣を決め、少しずつ少しずつ、コンプレックスと共に何かを溜め込み、黒く淀んでいったのです。
その黒い淀みはチャールズ様の精神を蝕み、いずれ自分の持つ全てを他の者が奪うのではないか、自分の行動を監視しているのではないか、そして失敗すれば殺されるのではないかと疑心暗鬼を生じていったのです。
そんな黒い感情を甘く擽ったのがリリア様でした。
公務でシズーン国を訪れたチャールズ様は、オスカー様の様子を見ようと密かに学院へと赴き、偶然、リリア様と出会ってしまったのです。リリア様はチャールズ様がオスカー様の父だと知りました途端、何事かを囁き、チャールズ様の手を取ったそうです。
そこで、どの様な会話がなされたのかは分かりません。ただ分かるのは、何があろうと優しく慰め、甘く誘うリリア様にチャールズ様は瞬く間に夢中となり、全てを欲し、息子と同じ年である事等も気にせず関係を持ち、身も心もこの上なく溺れていきました。
その結果、『リリア様』という存在を提示すれば何でも言う事を聞く傀儡に成り果て、都合良く使われ、今回の事件へと発展したのです。そうです。今回の手紙の握り潰しや招待状の件等は全てリリア様が提案し、チャールズ様はリリア様の為、そして、自分のコンプレックス対象である三大侯爵家や己の家族を消す為に実行したのです。
家族――王妃様や王太子殿下、オスカー様が消えれば、リリア様を娶っても誰にも文句は言われない。愚かにも、そう考えてしまったのです。
チャールズ様は語り終えた後、お父様に断言したそうです。
「私の事を分かってくれるのはリリアだけ。お前等は私になど見向きもしなかったが、リリアは私を見てくれた、本物の天使だ」
「リリアさえ居れば、他はどうでも良い」
「シズーン国でもこの国でも、毎日閨を共にしていた。リリアは私のモノだ。私の傍に居るべき者だ」
そのように言い、一緒に居させろと迫ったそうです。
若い娘との色に溺れたチャールズ様に何を言っても無駄だろうと、お父様はこの時点でチャールズ様を切り捨てました。
「残念だよ、チャールズ様……」
年齢が近い為、同時期にフリスフォード学院にて学ばれていたからこそ、お父様が思わず漏らされた呟きは寂寥感に溢れていました。
その足でお父様はリリア様の取り調べに向かわれたのですが、こちらは全く話にならなかったそうです。
「ヒロインなんだから幸せになる権利がある」
「この世界はあたしの為にある」
「あんたみたいなモブは呼んでないの。オスカーがヒューを連れてきて」
パーティの席で言っていた様な夢想事をただ繰り返す少女にお父様は呆れ返りましたが、取り調べをまっとうしない訳にはいきません。一応、チャールズ様の事についても聞いてみたらしいのですが……。
「チャールズ? ああ、オスカーの父親かぁ……あの人、自分に自信がないのありありだったから、ちょーっと優しくしてあげたら簡単に落ちちゃった。つまんなかったわよぉ? 何かの役に立つかなぁと思って関係は続けていたけど、あの人、おっさんの癖にすんごいしつこいの。まあ、流石はオスカーの父親ってくらい顔は良かったから、まだ許せたけどねぇ」
悪びれもせずに笑いながら言い切ったそうです。その言葉に、お父様は本気で切れそうになりました。
ですが、ここで怒声を上げようものなら、リリア様は自分を悲劇の主人公に仕立て上げ、誰に何を言うか分かりません。要らない隙を与える訳にもいかず、諸々の感情を押さえ込み、取り調べの結果を国王陛下へご報告する為のまとめに入りました。
全ての話を総合した結果、リリア様に関しましては、これはもう、人の価値観も理性も言葉も通じない、己の欲にのみ忠実な淫女と結論付けるに至ったそうです。
そして、地位も名誉もある見目の良い殿方との甘い夢を見過ぎて現実との区別が付かなくなり、世界は自分中心に回っていると勘違いし、その勘違いに気付けぬまま更に夢を見た愚か者と公式な報告書に記載されました。
報告書を読まれた国王陛下は無言のまま頭を抱えられ、ヒューバート殿下は引き攣った笑いを零された後、報告書のコピーを持って本国へと帰られました。機密文書扱いで送ったとしても、中を検められてしまいますとお互いの国にとって外聞が悪過ぎますので、帰国の日程を調整され、持って帰られる事になったのです。
後日、報告書を受け取ったシズーン国王陛下の書状や国を上げて調べたリリア様の悪事の証拠等を持ち、ヒューバート殿下が『白い招待状』でフリスフォードへといらっしゃいました。
ヒューバート殿下立ち合いの元、罪状等が厳密に審議され、結果的にシズーン国王の書状に書かれていた通りの罰がリリア様に与えられ、刑が即座に執行されたそうです。
それがどのような罰なのかは、やはり政治的な意味と、私が女であるという事から教えて頂けませんでした。
リリア様に罰が与えられるより前の事です。
チャールズ様とリリア様が別方向に面倒くさいからと、お父様はお2人を一緒の牢に放り込んでしまわれたそうです。
結果は――誰もが察する通りとしか言えないでしょう。
お父様は、「これで片方の口は緩くなる上、エサを取り上げると言えばこちらの言う事に素直に従う。もう片方も動けない上、空想を口にする事がなくなる。願ったり叶ったりだろう」と笑っておっしゃいました。
それを聞いたお兄様達が「流石は父上(義父上)」と称えていました。……このくらいでなければ貴族社会は生き抜けませんので、聞かなかった事にしておきます。
お父様の策略により、リリア様に罰が与えられるまで共に在ったチャールズ様は、リリア様がいなくなった後、「決着を付ける」との言葉を残し、ご自分で毒を呷られたそうです。
こうして、事件の幕は下りたのです――――――――――
――――――が、その前に、今回の事件よりも大きな事件が私の身に起こりました。
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