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運命的な偶然(大輝)
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トントンと扉がノックされ、静かにドアが開いた。
しかしその動作とは対照的に、強ばった表情の充彦くんが慌てた様子で寝ている斗亜の顔を覗き込んだ。
「はぁ…っ、このまま連れていくか…っ」
「何!?何があったの!?」
「斗亜の血が必要だ…っ、龍士の血が足りない…」
「龍士さん何型!?俺ABだよ!!使える!?」
「ABだけど…Rhマイナス…」
「Rh…それって…」
「あぁ、かなり珍しい」
「じゃあ、斗亜くんも!?」
「信じらんねぇよな…」
ふっと、笑ってまた真剣な表情に戻った充彦くん。
斗亜くんを起こさないように充彦くんの背中に乗せると、ゆっくりと…でも急いで処置室に向かう。
「ん…っ、大輝…くん…?」
「斗亜くん、落ち着いて聞いて…」
「…っ、うん」
「今から龍士さんに、斗亜くんの血液を輸血する」
「俺の…血液…?」
「そう、斗亜くんのじゃないとダメなんだ。出来るよね?」
「うん…っ」
「よし、龍士さんは絶対大丈夫だから…落ち着いてね」
「うん…っ、わかった…」
とは言え、龍士さんがいる部屋には敦史さんもいるはず…
斗亜がその状況を見てパニックを起こしかねないと、俺は先を急いで処置室に入った。
「真壁先生…っ、敦史さんは!?」
「うん、何とか大丈夫…後は意識が戻れば…」
「斗亜くん来るからさ、敦史さん別の場所に移動できる?」
「あぁ、そうだね。奏、着いてて貰えないかな?」
「うんっ、着いとるよ…ずっと、俺が着いとる…っ」
「お願いね」
敦史さんを奏に任せ、充彦くんが斗亜くんを連れて処置室に入ると、案の定斗亜くんはよろよろと龍士さんに駆け寄りしがみついて泣き出してしまった。
「龍士ぃ!!龍士…っ!!」
「斗亜…っ、落ち着け。お前がしっかりしないと、龍士が苦しいんだぞっ!」
充彦くんがどうにか斗亜くんの気持ちを鎮させようと、斗亜くんを龍士さんからゆっくり引き離す。
「う…っ、うぐ……っ、わが…てる…っ」
「じゃあ準備するから…こっちに寝て」
真壁先生が斗亜を龍士さんの隣のベットで寝かせると、俺と充彦くんは少し離れたところで二人の様子を見守った。
後から聞いた話だと、龍士さんの腹の刺し傷は急所をギリギリ外れていて、治療の後があったもののとてもじゃないけど粗末な処置の仕方だったらしく、ノブさんを手こずらせた挙句、体の中の血液もギリギリで…詳しいことはよく分からないけど、良くこれで生きてたなって言うくらいの状態だったらしい。
輸血が無事に済んで、処置室の隣の部屋のベットに龍士さんと斗亜くんを寝かせ、別の隣に敦史さんを寝かせると俺達もやっとほっとして空いてるベットに横たわった。
そして数時間後…
誰かのすすり泣く声で目が覚めると、充彦くんが大きな体を小さく丸めて龍士さんのベットの横で泣いているのが見えて、俺は体を起こし充彦くんの隣に座った。
「充彦くん…」
「…っ、ごめんっ、起こしちゃった…?」
「ううん、龍士さん…まだ?」
「うん…」
「大丈夫…絶対大丈夫だから」
酸素ボンベに繋がれたまま、静かに眠る龍士さん…
気休めのような言葉しかかけられないけど、でも龍士さんはきっと大丈夫。
小さくなる充彦くんの背中をポンポンと叩くと、充彦くんは大きく深呼吸をして立ち上がった。
「ちょっと外の空気吸ってくるわ」
「うん」
充彦くんを見送り龍士さんの様子を伺いつつ、斗亜くんの方に向き直すと、斗亜くんも寝息を立てながら静かに眠っている。
龍士さんがどうして斗亜くんから離れ、あんな所にいたのか俺には分からないけど、問題が解決したなら早く二人が元の生活に戻れるといいんだけど...
しかしその動作とは対照的に、強ばった表情の充彦くんが慌てた様子で寝ている斗亜の顔を覗き込んだ。
「はぁ…っ、このまま連れていくか…っ」
「何!?何があったの!?」
「斗亜の血が必要だ…っ、龍士の血が足りない…」
「龍士さん何型!?俺ABだよ!!使える!?」
「ABだけど…Rhマイナス…」
「Rh…それって…」
「あぁ、かなり珍しい」
「じゃあ、斗亜くんも!?」
「信じらんねぇよな…」
ふっと、笑ってまた真剣な表情に戻った充彦くん。
斗亜くんを起こさないように充彦くんの背中に乗せると、ゆっくりと…でも急いで処置室に向かう。
「ん…っ、大輝…くん…?」
「斗亜くん、落ち着いて聞いて…」
「…っ、うん」
「今から龍士さんに、斗亜くんの血液を輸血する」
「俺の…血液…?」
「そう、斗亜くんのじゃないとダメなんだ。出来るよね?」
「うん…っ」
「よし、龍士さんは絶対大丈夫だから…落ち着いてね」
「うん…っ、わかった…」
とは言え、龍士さんがいる部屋には敦史さんもいるはず…
斗亜がその状況を見てパニックを起こしかねないと、俺は先を急いで処置室に入った。
「真壁先生…っ、敦史さんは!?」
「うん、何とか大丈夫…後は意識が戻れば…」
「斗亜くん来るからさ、敦史さん別の場所に移動できる?」
「あぁ、そうだね。奏、着いてて貰えないかな?」
「うんっ、着いとるよ…ずっと、俺が着いとる…っ」
「お願いね」
敦史さんを奏に任せ、充彦くんが斗亜くんを連れて処置室に入ると、案の定斗亜くんはよろよろと龍士さんに駆け寄りしがみついて泣き出してしまった。
「龍士ぃ!!龍士…っ!!」
「斗亜…っ、落ち着け。お前がしっかりしないと、龍士が苦しいんだぞっ!」
充彦くんがどうにか斗亜くんの気持ちを鎮させようと、斗亜くんを龍士さんからゆっくり引き離す。
「う…っ、うぐ……っ、わが…てる…っ」
「じゃあ準備するから…こっちに寝て」
真壁先生が斗亜を龍士さんの隣のベットで寝かせると、俺と充彦くんは少し離れたところで二人の様子を見守った。
後から聞いた話だと、龍士さんの腹の刺し傷は急所をギリギリ外れていて、治療の後があったもののとてもじゃないけど粗末な処置の仕方だったらしく、ノブさんを手こずらせた挙句、体の中の血液もギリギリで…詳しいことはよく分からないけど、良くこれで生きてたなって言うくらいの状態だったらしい。
輸血が無事に済んで、処置室の隣の部屋のベットに龍士さんと斗亜くんを寝かせ、別の隣に敦史さんを寝かせると俺達もやっとほっとして空いてるベットに横たわった。
そして数時間後…
誰かのすすり泣く声で目が覚めると、充彦くんが大きな体を小さく丸めて龍士さんのベットの横で泣いているのが見えて、俺は体を起こし充彦くんの隣に座った。
「充彦くん…」
「…っ、ごめんっ、起こしちゃった…?」
「ううん、龍士さん…まだ?」
「うん…」
「大丈夫…絶対大丈夫だから」
酸素ボンベに繋がれたまま、静かに眠る龍士さん…
気休めのような言葉しかかけられないけど、でも龍士さんはきっと大丈夫。
小さくなる充彦くんの背中をポンポンと叩くと、充彦くんは大きく深呼吸をして立ち上がった。
「ちょっと外の空気吸ってくるわ」
「うん」
充彦くんを見送り龍士さんの様子を伺いつつ、斗亜くんの方に向き直すと、斗亜くんも寝息を立てながら静かに眠っている。
龍士さんがどうして斗亜くんから離れ、あんな所にいたのか俺には分からないけど、問題が解決したなら早く二人が元の生活に戻れるといいんだけど...
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