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父親(充彦)
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敦史さんからの連絡を受け、俺は真壁さんを車に乗せて龍士の家に向かった。
龍士には特別病気がある訳でもないし、この前の傷ならばもうとっくに治っているはずなのに一体何があったのか。
龍士の部屋に着いた頃には龍士の意識は朦朧としていて、斗亜が泣きながら龍士を抱き抱えていた。
そして素早く真壁さんが龍士の治療に当たると、意識が段々と戻り話ができるまでに回復した。
「何だったの?」
「過呼吸だね…強いストレスとかでなったりするけど…」
「俺が…父親の話したから…」
俺は斗亜を宥めながらもそっと龍士に話しかけた。
「龍士…大丈夫か…?」
「充彦…何で…」
「お前がぶっ倒れたから来たんだよ」
「あぁ…あ…」
「龍士、今は思い出さなくていいから…ベットに行こう、ね?」
それならと俺は龍士を抱き抱えてベットに運んだ。
そして、真壁さんが暫く龍士の様子を見てると言うので、俺は斗亜に話を聞く事にした。
「斗亜、龍士と何があった?」
「俺の父親が父さんじゃなかったって話して、それでジュース取りに行ってる間に龍士が…っ」
話が全く分からない。
まず、父親が父さんじゃないって何の話だ?
ノブさんの…事だよな?
そこから俺は、今日の出来事を斗亜から順を追って聞いていった。
そしてそこに、思わぬ名前が飛び込んできたのだ。
「山崎…って男かもって…」
「山崎!?山崎って…」
「そう、そうだ。そう言った後、龍士が…っ、何がダメだったの!?」
おいおい嘘だろ…山崎って言ったら…
「龍士っ、まだ安静にしてた方が良いって!」
「平気…俺、仕事行かなきゃ…」
斗亜との話の途中、龍士がフラフラと部屋から出て来た。
引き留めようと真壁さんが龍士の腕を掴むが、それをそっと剥がすと着替え始める龍士。
さすがにぶっ倒れてすぐ仕事だなんて俺でも止めると思って龍士の前に立ちはだかると、龍士は俺のポケットから車の鍵を取り出し俺の目の前にぶら下げた。
「充彦、悪い…車出して…」
「えっ!?ちょっと…俺は!?」
真壁さんが困惑して慌て出すが、俺には何となく龍士のしたい事かわかって、鍵を龍士から取り上げた。
「わかった。真壁さん、ちょっと斗亜の事頼むわ」
「えっ!?ダメだって、戻ってよぉ!!」
「大丈夫、俺が着いてるから。何かあったらまた連絡するから」
「もぅ…わかったよ。無理させないでね…」
真壁さんもさすがに察してくれたのか、諦めて斗亜に寄り添ってくれた。
俺が思ってる事が合ってるなら、こんなにも残酷な事はない。
車が止まっている場所まで二人の間に会話はなかった。
そして車に乗り込んでお互いに扉を閉めた途端、膝に置いた龍士の手がブルブルと震え出すから、俺は思わず龍士の手を握った。
「龍士…」
「信じられるかよ…そんなの…っ、斗亜の父親…山崎かもって…っ」
やっぱり…それが引き金になったのか…
俺は何とか少しでも龍士の気持ちを鎮めようと、その場しのぎの言葉を紡いだ。
「山崎なんてどこにでもいるだろ…」
「でも…っ、女簡単に孕ますとかっ、ヤバいやつだったとかっ…そんなのアイツしかいないだろ!?何より…俺ら血液型一緒じゃん…っ」
一粒二粒と龍士の涙が拳に落ちる…
腹違いの兄弟って事だよな。
それが龍士にとってどれだけ残酷な事なのか、俺にはわかる。
それと同時に、あの男の息子だと言う事実を斗亜が知ってしまったら…
斗亜はショックを受けるに違いない。
「だとしても、斗亜は斗亜だろ?」
「そうだけどっ!だけど俺…っ、また…血の繋がった兄弟を好きになった…っ。おかしいだろ…俺、オカシイんだよっ!!」
「まだ兄弟だって決まってない。もしそうだとしても、龍士はおかしくなんかないから。大丈夫…」
「おかしいよ…俺もヤバい奴なんだよ…っ」
「だったら斗亜も莉緒もヤバい奴なのか?」
「違うっ!!あいつらは…っ」
「なら龍士だって違う…龍士は龍士だ」
嗚咽を上げながら泣きじゃくる龍士をなだめながら、俺は車を飛ばして自宅に向かった。
今は戻れる状況じゃない。
このまま一緒にいたらじゃ斗亜も壊れちゃう…
「今日はこのまま俺ん家に泊まれ。斗亜には真壁さんから伝えてもらうから」
「充彦…俺…もうダメかも…」
「そんなこと言うなよ」
「俺さえいなければ…」
「ダメだよ。俺が許さないから…」
龍士には特別病気がある訳でもないし、この前の傷ならばもうとっくに治っているはずなのに一体何があったのか。
龍士の部屋に着いた頃には龍士の意識は朦朧としていて、斗亜が泣きながら龍士を抱き抱えていた。
そして素早く真壁さんが龍士の治療に当たると、意識が段々と戻り話ができるまでに回復した。
「何だったの?」
「過呼吸だね…強いストレスとかでなったりするけど…」
「俺が…父親の話したから…」
俺は斗亜を宥めながらもそっと龍士に話しかけた。
「龍士…大丈夫か…?」
「充彦…何で…」
「お前がぶっ倒れたから来たんだよ」
「あぁ…あ…」
「龍士、今は思い出さなくていいから…ベットに行こう、ね?」
それならと俺は龍士を抱き抱えてベットに運んだ。
そして、真壁さんが暫く龍士の様子を見てると言うので、俺は斗亜に話を聞く事にした。
「斗亜、龍士と何があった?」
「俺の父親が父さんじゃなかったって話して、それでジュース取りに行ってる間に龍士が…っ」
話が全く分からない。
まず、父親が父さんじゃないって何の話だ?
ノブさんの…事だよな?
そこから俺は、今日の出来事を斗亜から順を追って聞いていった。
そしてそこに、思わぬ名前が飛び込んできたのだ。
「山崎…って男かもって…」
「山崎!?山崎って…」
「そう、そうだ。そう言った後、龍士が…っ、何がダメだったの!?」
おいおい嘘だろ…山崎って言ったら…
「龍士っ、まだ安静にしてた方が良いって!」
「平気…俺、仕事行かなきゃ…」
斗亜との話の途中、龍士がフラフラと部屋から出て来た。
引き留めようと真壁さんが龍士の腕を掴むが、それをそっと剥がすと着替え始める龍士。
さすがにぶっ倒れてすぐ仕事だなんて俺でも止めると思って龍士の前に立ちはだかると、龍士は俺のポケットから車の鍵を取り出し俺の目の前にぶら下げた。
「充彦、悪い…車出して…」
「えっ!?ちょっと…俺は!?」
真壁さんが困惑して慌て出すが、俺には何となく龍士のしたい事かわかって、鍵を龍士から取り上げた。
「わかった。真壁さん、ちょっと斗亜の事頼むわ」
「えっ!?ダメだって、戻ってよぉ!!」
「大丈夫、俺が着いてるから。何かあったらまた連絡するから」
「もぅ…わかったよ。無理させないでね…」
真壁さんもさすがに察してくれたのか、諦めて斗亜に寄り添ってくれた。
俺が思ってる事が合ってるなら、こんなにも残酷な事はない。
車が止まっている場所まで二人の間に会話はなかった。
そして車に乗り込んでお互いに扉を閉めた途端、膝に置いた龍士の手がブルブルと震え出すから、俺は思わず龍士の手を握った。
「龍士…」
「信じられるかよ…そんなの…っ、斗亜の父親…山崎かもって…っ」
やっぱり…それが引き金になったのか…
俺は何とか少しでも龍士の気持ちを鎮めようと、その場しのぎの言葉を紡いだ。
「山崎なんてどこにでもいるだろ…」
「でも…っ、女簡単に孕ますとかっ、ヤバいやつだったとかっ…そんなのアイツしかいないだろ!?何より…俺ら血液型一緒じゃん…っ」
一粒二粒と龍士の涙が拳に落ちる…
腹違いの兄弟って事だよな。
それが龍士にとってどれだけ残酷な事なのか、俺にはわかる。
それと同時に、あの男の息子だと言う事実を斗亜が知ってしまったら…
斗亜はショックを受けるに違いない。
「だとしても、斗亜は斗亜だろ?」
「そうだけどっ!だけど俺…っ、また…血の繋がった兄弟を好きになった…っ。おかしいだろ…俺、オカシイんだよっ!!」
「まだ兄弟だって決まってない。もしそうだとしても、龍士はおかしくなんかないから。大丈夫…」
「おかしいよ…俺もヤバい奴なんだよ…っ」
「だったら斗亜も莉緒もヤバい奴なのか?」
「違うっ!!あいつらは…っ」
「なら龍士だって違う…龍士は龍士だ」
嗚咽を上げながら泣きじゃくる龍士をなだめながら、俺は車を飛ばして自宅に向かった。
今は戻れる状況じゃない。
このまま一緒にいたらじゃ斗亜も壊れちゃう…
「今日はこのまま俺ん家に泊まれ。斗亜には真壁さんから伝えてもらうから」
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