君色 My Dream

ヒマリ

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特別編

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付き合い始めてから、ちょうど二年が経っていた。
今日は拓哉と久しぶりのデート!
服装にもヘアスタイルにも気合いを入れて、行かないと!
拓哉とのデートに胸を踊らせつつ、準備をする。
はたから見れば、私は恋する乙女に見えることだろう。
ソワソワして落ち着きのない私。
拓哉も同じ気持ちだと嬉しいな・・・・。
私は悩みに悩んだ結果、ピンクの花柄のワンピースに黒タイツ、白いコートと決めた。
髪は時間がなかったため、サッとできるポニーテールにした。
本当はもっと手の込んだ編み込みとかやりたかったんだけど、ね?
私はバタバタと家を出た。

約束の午前8時に大通りのカフェ前に立っていた。
まだかなぁ、って私も来たばっかりか。
それから、5分してから、彼は来た。
「すまん、遅れた」
彼は走ってきてくれたようで、額に汗があふれでていた。
「仕方ないから、許してあげる」
笑ってそういうと彼は安心したように口角を上げた。
クスッ
分かりやすいな、拓哉は。
彼は息を整えると、私と手を繋いで歩き出した。
「どこ行くの?」
「さあ?」
意地悪そうな彼の笑みにムッとする。
なによ!教えてくれたって良いじゃない!
彼が足を止めた場所は町外れの公園で、人一人いなかった。
???
ここで何するの?
「ねぇ、拓哉、ここで何するの?」
すると、拓哉はいきなり私の前に膝まずいた。
えっ!?
驚きのあまり顔がひきつる。
「そんな変な顔すんな」
クスリと笑う、彼。
「舞菜、あの指輪のネックレス持ってるだろ?貸せ」
コクリと頷き、指輪ネックレスを彼に渡した。
彼はそれを受け取ると、指輪をネックレスの紐から、外した。
えぇ!?外しちゃうの?
そして、彼は四角い箱を取りだし、蓋を開けた。
あっ!
これってもしかして・・・・・!?
彼は甘い瞳で私を捕らえた。
「舞菜、俺と結婚してくれ」
「・・・・・拓哉・・・」
嬉しくて嬉しくて涙が出る。
彼は立ち上がり、そんな私の涙を親指で優しく拭ってくれた。
「舞菜、返事は?」
そんなの決まってる・・・・・分かりきってる。 
私は彼の胸に飛び込んだ!
「はい!喜んで!」
「そういうと思ってた」
そういった彼の顔は今まで一番かっこ良かった。
「舞菜、手ぇ出せ」
うん?
手を彼に差し出すと、彼は箱の中の指輪をはめてくれた。
その結婚指輪は真ん中に大きなダイヤがはめ込んであるものでとても綺麗。
「俺のは舞菜がはめろ」
はいはい。
彼から、彼用の結婚指輪を受け取り、彼の指にはめた。
彼はそれを目を細めて、笑みを浮かべる。
グイッ
彼に引っ張られて抱き締められる。
ドキッ
「これでお前は未来永劫俺のもんだ」
うん。
彼は抱き締めている腕の力を緩め、少し離れると、私の手を取った。
おっ?
次は何をするの?
彼は結婚指輪がはめられている指にあのアクアマリンの指輪をその上にはめた。
「これでこの指輪は指輪としての本業を果たせるな」
うん、そうだね。
この指輪には私の指にはめるのを長々とお待たせしてしまったと思う。
二年もよく待ってくれたな。
「お前の指にはめたこの指輪が輝くのをやっと見れた」
「フフっ。どう?きれい?」
「当たり前だ。俺が惚れた女の指で輝いているんだぞ?きれいじゃない筈がない」
自信満々で言い放たれた言葉に思わず照れる。
「ちゃんと幸せにしてよね?」
「するさ。何がなんでも。それにこの俺の妻だ。幸せじゃないわけないだろ?」
「全く、その自信はどこから沸いてくるのよ?」
「舞菜に愛されてるって感じてると沸いてくるんだよ、この自信は」
クスクス 
彼は私の腰を抱き、私の後頭部にそっと手を添える。
拓哉の顔が徐々に近付いてきて・・・・・唇と唇が優しく触れた。
「愛してる、舞菜」 
私も、と言う前にまた唇が塞がれた。

私が君色に染まっていく。
私の甘い甘い夢。

            君色 My  Dream 
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