神様?おかしいのでは?

鵜海 喨

文字の大きさ
4 / 10
始まり

しおりを挟む
「うーん」
 夜が明けるのを待って、二人でヴィッチのベットでくつろいでいた。

 流石、ヴィッチの住処だ。普通にベットだ。
「私の名前決めませんか?」
「え? 名前? まぁ良いけど」
「てか、本当に自分のコピーか? ちょいと性格とか仕草が可愛くね?」
「加工されましたし。仕方ないですよ」
「加工?」
「はい。加工です」
「ふーん。どんな感じに?」
 「まず、涼ちゃんを好きになるように、と涼ちゃんを絶対に嫌いにならないように、と命令を必ず聞くようにするのと、記憶以外の女化。そんぐらい?」
「かなりされてるな。てかコピーと呼べるのか?」
「正直、言えませんね」
「だよね」
「涼ちゃん? 嫌いにならないと聞いた瞬間に私を抱き枕にしないで下さい。嫌じゃないけど少し苦しいです」
 そう言われて、少し力を緩めた。
「ひゃっ! 胸は弱いので揉まないでください」

 スキル貴方より通知。Sスキル女喰らいを獲得しました。
 続けてスキル貴方より通知。傍から見れば完全に百合です。

 知っとるわい!
「もう、力抜けますから、やめ、てぇ」

 スキル貴方より通知。スキル女喰らいの効果により、好意を寄せた女性はアナタに逆らえません。

 そんなこんなで、時間は過ぎ、朝になった。
 そして、何故かコピーの名は抱き枕になった。

「はーはーやっと朝ですか。明るくなりましたし、ヴィッチの持っていた本でも読みますか?」
 ヴィッチは魔法の達人だ。だから良い魔法がそこそこあってもおかしくはない。はず。

 スキル貴方より通知。以下のスキルを取得。
 AAスキル火炎を取得しました。
 AAスキル水流を取得しました。
 AAスキル暴風を取得しました。
 取得したのはこれだけだった。

 どの本を読んでも、取得条件が足りませんとエラーを吐きやがり取得出来なかった。
 しかも、取得したスキルが記された本は「魔法の入門」という本だった。

 スキル融合より通知。スキル火炎及び水流との適正スキル腐食を確認しました。
 融合しますか?

「涼ちゃん? これって。なんか嫌な予感がするんだけど」
 腐食属性が追加するってことかな?
 貴方。腐食属性って何?

 スキル貴方より通知。腐食属性とは相手の防御、耐性を無視してダメージを与え事が出来る特殊属性です。簡単に言えば相手の肉体を朽ちさせます。

 ふーん。使い方によっては、相手の服だけを溶かす事も出来るのか。
 まぁ減るもんでもないし、試してみるか。
 融合!

 スキル融合より通知。
 成功しました。
 Qスキル、溶解液を取得しました。
 Qスキル、黒焔を取得しました。
 スキル腐食により、ファイル生成。
 成功しました。
 新規耐性、腐食極耐性を取得。腐食を無効化します。
 ロードしました。

「なんか、耐性獲得しましたね」
「そうだね。よくわからないけど」
 まぁ、うん。
 よくわからない。

 スキル貴方より通知。残留思考から、腐食耐性と似つく物を確認。復元しますか?

 似たものって事は耐性かなにかか?
 はい。

 確認。ロードしました。
 自然影響無効を取得、ロードしました。
 結界影響無効を取得、ロードしました。
 同封されていたシステムファイルを確認しました。
 確認。適合確認。
 A種族リトルフェアリーを獲得。
 種族名も無き精霊がリトルフェアリーに進化します。

 進化を開始します。

 スキル生命起源より、肉体を成形。
 スキル融合より、対象Cに主体を融合。完了しました。
 以上で、進化を終わります。

 自分の体が光に包まれたかと思うと、意識を失った。
 そして、気づいた時には、何故か机の上に立って居た。

 貴方に聞きたいけど何か起こった?
 スキル貴方より通知。はい、アナタは種族を獲得しました。肉体を持たない精霊が肉体を持つリトルフェアリーに進化しました。
 以上です。

 ふーんって事は、物理攻撃を食らうってことじゃ?

 スキル貴方より通知。はい、そうです。

 弱体化なのか強化なのか分からんな。
 まぁ良いや。
 肉体を手に入れたって事は。ん? 待てよ。肉体がないのに、なんで抱き枕には触れることが出来たんだ?

 スキル貴方より通知。はい。個体、名抱き枕は、精神生命体の一種です。簡単に言えば、精神が肉体に紐付けされている事になります。
 その精神に、アナタは干渉していました。

 よく分からんが、同じような物だから触れたって事か。
 ふーん。

 スキル人格より通知。
 個体名、抱き枕は、人間に進化しました。
 スキル生命起源より通知。
 個体名、抱き枕は、種族リトルフェアリーを元に、完全な肉体に強化させました。

 抱き枕が人間に進化?
 は? ずるくね?
 自分も人間になりたいんですが?

「って、えぇ!!」
 体ちっちゃ! ってフェアリーなのに羽が無い!
 待って、待つんだ。こんなの体長十五センチぐらいの小人と大差ないじゃん!

 スキル貴方より通知。否。小人とは違い、フェアリーです。
 フェアリーは小人より賢く、人間との親和性が極めて高いです。

 なるほど。

 なお、その親和性の高さから、相手が許せば相手の体に収納出来ます。

 ん? って事は、抱き枕の中に入れるって事か?

 はい。そうです。

 じゃぁ、体の中に入って、神経を直接、触れるか?

 はい。

 俺の悪巧みは始まった。
 楽しい楽しい。毎日の始まりだ。
「涼ちゃん。なんか足音が聞こえませんか?」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

『異世界に転移した限界OL、なぜか周囲が勝手に盛り上がってます』

宵森みなと
ファンタジー
ブラック気味な職場で“お局扱い”に耐えながら働いていた29歳のOL、芹澤まどか。ある日、仕事帰りに道を歩いていると突然霧に包まれ、気がつけば鬱蒼とした森の中——。そこはまさかの異世界!?日本に戻るつもりは一切なし。心機一転、静かに生きていくはずだったのに、なぜか事件とトラブルが次々舞い込む!?

ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活

天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ

シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。  だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。 かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。 だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。 「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。 国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。 そして、勇者は 死んだ。 ──はずだった。 十年後。 王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。 しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。 「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」 これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。 彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

処理中です...