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第三章
しおりを挟むビックフットの亡骸はくぼ地の中心に横たわっていた。皆悲しそうにビックフットを見つめている。シープクラウドはビックフットの近くに獲ったウサギを置いた。
「ビックフットは誰よりも勇敢な戦士だったな」
シープクラウドがソードポーの近くで囁いた。ソードポーはうなずいたが、ビックフットの最期の言葉が忘れられない。シープクラウドには聞こえなかったのだろうか。
「シープクラウド.......ビックフットは誰かに殺されたんですか?」
シープクラウドは険しい表情になった。
「あの傷跡.......よほど大きな動物に噛み付かれたんだろうな。それか.......」
シープクラウドは一旦言葉を切った。そして、ソードポーの目を見つめた。シープクラウドは苦悩している瞳をしていた。ソードポーはその青い目をみてたまらなく悲しくなった。
あぁ、どうしてビックフットは死ななければならなかったのですか?
「ディトゥルー族の能力って知っているか?ディトゥルー族のある極少ない高い地位の猫が持っている能力なんだ。それは.......憎い相手を思い浮かべながら何かを殺すと、相手も死ぬ」
ソードポーは叫びそうになった。
「そんな.......まるでスター族のように運命を操ることができるんですか?」
「でも、成功することはあまりないと聞いた。ビックフットは単に巨大な生き物に殺されたのか.......それともディトゥルー族に殺されたのか」
シープクラウドは立ち上がると、族長部屋へ向かった。ソードポーは耐え難い恐怖に襲われた。成功することは少ないとは言ったが、それが本当かわからない。怖がらせないためにそう言っただけかもしれないのだ。
「ソードポー」
フォーリンリーフがソードポーを呼んだ。
「何ですか?フォーリンリーフ」
フォーリンリーフは言いにくそうに口を開いた。
「あなた、気づいてないのね。あなたの瞳.......一瞬だけど、赤ピンク色になっていたわよ」
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