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先生がお花屋さん
牢獄
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閉ざされた石の回廊に、足音だけが静かに響いていた。
光の届かない地下牢。空気はひやりと湿っており、灯りはわずかな松明のみ。
ここは、王族や貴族のために造られたはずの牢獄だが、その内装は驚くほど質素だった。
石畳の通路を抜け、重々しい鉄扉の前で足が止まる。
その奥、鉄格子の内側に女がひとり――静かに佇んでいた。
派手な装飾も、豪奢な衣もない。
それでも、その姿はどこか浮世離れしていて、美しさは今なお色褪せていない。
「あら……珍しいお客様」
奥から響いた声は、妙に澄んでいて、どこか嘲るようでもあった。
オルガが無言で前に出ると、衛兵が目で合図を送り、鉄扉の鍵を回す。
重い音とともに、扉がゆっくりと開いた。
レオニダスは、剣に手を添えながらも、一歩後ろで控えたままオルガを見守っている。
「そちらの騎士は、中へはお入りにならないの?」
女が微笑みながら言う。口元だけが、かすかに笑っていた。
「私だけで大丈夫」
オルガの返答に、女は首を傾げた。
「まあ……信用いただけてるのかしら? ふふふ」
笑い声は軽やかだったが、どこか底が見えない。
鉄格子越しに向かい合ったふたりの間に、冷たい空気が流れる。
「今日は、聞きたいことがあって……会いに来たの」
オルガの声は、揺れていた。
それを受けて、鉄格子の向こうにいるエメリナは、まるで最初から知っていたかのように微笑んだ。
「何か困りごとかしら? 私が力になれるかしらね」
「……友達が、花に寄生されてるの。私と同じ、エルバの手の力。でも、何かが違う……。その子を使って、ミカリウム油を渡してきたの……」
オルガは懸命に言葉をつなぐ。思考はまとまらず、息も浅かった。
「その油……エストラーデ王国で、暗殺によく使われるって聞いた。だから……」
沈黙が落ちる。エメリナは少しも驚いた様子を見せず、ただ目を細めてオルガを見つめた。
そして、話題を切り替えるように、静かに口を開いた。
「――ねえ、あなた。どうやってエルバの手を使えるようになったの?」
「……え?」
思わぬ問いに、オルガは瞬きをする。
「家にあった生成本を見てたら……なんとなく作れるようになってた」
「……羨ましいわ」
エメリナは小さく笑った。
「謁見の間で、私の母の話をしたの、覚えてる?」
「えっと……たしか、お母さんもエルバの手を持ってるって……」
「そう。でも、あなたみたいにいろんな種を作れるわけじゃなかった。母は生成本を見ながら、手探りで試してたの。私も、同じように真似てみたけれど……うまくいかなかった」
彼女は懐かしむように目を閉じ、続けた。
「この力は、血筋が関係あるの。たとえエルバの手を持っていなくても、植物に対する何かしらの力は受け継がれる。それは…私たちの祖先が精霊だったから、と言われているわ」
「……精霊……」
オルガは反射的に繰り返した。エメリナはうなずく。
「もし、エルバの手を持って生まれた子が、親に育てられず、生成本も知らずに、偶然、自分で種を作れるようになったら――その種は、どんなものになると思う?」
「……生成本を見ずに種を作るなんて、危険だって……母さまが言ってた」
「そうよね。何が咲くか分からない。でも、生成本の存在を知らない子にとっては、それが“当たり前”。誰にも教えてもらえず、自分の感覚だけを頼りに作ったとしたら――その種は、きっと本には載っていない。だから、そういう種のことは、作った本人に聞くのが一番じゃないかしら?」
「……まさか、エメリナさん……寄生花を作った人を知ってるの?」
オルガが問いかけると、エメリナは一瞬、何かを言いかけたように見えたが、結局、微笑むだけだった。
「私から、どんな匂いがする? …まだ、あの日の匂いがするかしら?」
「……うん。焦げた草と、鉄の匂い」
オルガは顔をしかめた。
「悪いことをするとね、私たちの中の“精霊の血”がそれを許さないの。きっとその人からも……同じ匂いがするはずよ」
「……匂い……」
オルガは目を伏せ、考え込む。
沈黙の中、エメリナがゆっくりと、しかしはっきりとした声で言った。
「私からも、一つ……お願いしていいかしら?」
低く落ち着いたその声に、オルガは顔を上げた。
「……私に?」
「ええ。あなたにしか頼めないことなの」
声色は柔らかいのに、どこか底冷えするような響きがあった。
鉄格子を隔てて交わされる言葉――その間に、深い影がひとつ、落ちたような気がした。
エメリナはゆっくりと視線を逸らし、足元の石畳を見つめた。
その瞳は、何かを思い出している。ずっと昔に置き去りにしてきた何かを。
「森の奥に、不思議な場所があってね。空気が澄んでいて、季節が巡っても草花の色が褪せない……誰にも知られてはいけない、とても大切な場所。でも……つい、話してしまったの。あそこには、特別な木があるって」
その声は淡々としていたが、言葉の奥に微かに震えが混じっていた。
「それから、森は少しずつおかしくなったの。目には見えない何かが、静かに土を蝕んで……私は気づくのが遅すぎた」
「……その木、何だったの?」
問いかけたオルガに、エメリナはただ静かに微笑んだ。
「……もう、あなたは知ってるはずよ?」
オルガは戸惑いながら、眉を寄せる。
「どういう意味……?」
だが、エメリナはその問いに答えず、独り言のように言葉をつなげた。
「精霊の力は、どこにだってあるの。花にも、土にも、木にも……息づいているの。もしそれが痛みを抱えていたら……あなたなら、きっと気づける。」
「私が……?」
「ええ。だから……もし“気配”を感じたら、逃げないで。――確かめて」
その目はまっすぐに、オルガを射抜いていた。
真実を語る者の目だった。あるいは、罪を告白する者の…
「あなたにお願いすることが、私に残された……せめてもの償いなのかもしれないわ」
重く沈んだ空気の中で、オルガは小さく息を呑んだ。
全部を理解したわけじゃない。でも、今の言葉に“何か大切なもの”が込められている。
そのことだけは、確かに胸に届いていた。
「……うん、わかった。」
静かに返すその声に、エメリナはわずかにまぶたを伏せた。
「ありがとう、オルガ。あなたが来てくれて……本当に、よかった」
その一言は、どこか満たされたように、けれどやはり寂しげだった。
光の届かない地下牢。空気はひやりと湿っており、灯りはわずかな松明のみ。
ここは、王族や貴族のために造られたはずの牢獄だが、その内装は驚くほど質素だった。
石畳の通路を抜け、重々しい鉄扉の前で足が止まる。
その奥、鉄格子の内側に女がひとり――静かに佇んでいた。
派手な装飾も、豪奢な衣もない。
それでも、その姿はどこか浮世離れしていて、美しさは今なお色褪せていない。
「あら……珍しいお客様」
奥から響いた声は、妙に澄んでいて、どこか嘲るようでもあった。
オルガが無言で前に出ると、衛兵が目で合図を送り、鉄扉の鍵を回す。
重い音とともに、扉がゆっくりと開いた。
レオニダスは、剣に手を添えながらも、一歩後ろで控えたままオルガを見守っている。
「そちらの騎士は、中へはお入りにならないの?」
女が微笑みながら言う。口元だけが、かすかに笑っていた。
「私だけで大丈夫」
オルガの返答に、女は首を傾げた。
「まあ……信用いただけてるのかしら? ふふふ」
笑い声は軽やかだったが、どこか底が見えない。
鉄格子越しに向かい合ったふたりの間に、冷たい空気が流れる。
「今日は、聞きたいことがあって……会いに来たの」
オルガの声は、揺れていた。
それを受けて、鉄格子の向こうにいるエメリナは、まるで最初から知っていたかのように微笑んだ。
「何か困りごとかしら? 私が力になれるかしらね」
「……友達が、花に寄生されてるの。私と同じ、エルバの手の力。でも、何かが違う……。その子を使って、ミカリウム油を渡してきたの……」
オルガは懸命に言葉をつなぐ。思考はまとまらず、息も浅かった。
「その油……エストラーデ王国で、暗殺によく使われるって聞いた。だから……」
沈黙が落ちる。エメリナは少しも驚いた様子を見せず、ただ目を細めてオルガを見つめた。
そして、話題を切り替えるように、静かに口を開いた。
「――ねえ、あなた。どうやってエルバの手を使えるようになったの?」
「……え?」
思わぬ問いに、オルガは瞬きをする。
「家にあった生成本を見てたら……なんとなく作れるようになってた」
「……羨ましいわ」
エメリナは小さく笑った。
「謁見の間で、私の母の話をしたの、覚えてる?」
「えっと……たしか、お母さんもエルバの手を持ってるって……」
「そう。でも、あなたみたいにいろんな種を作れるわけじゃなかった。母は生成本を見ながら、手探りで試してたの。私も、同じように真似てみたけれど……うまくいかなかった」
彼女は懐かしむように目を閉じ、続けた。
「この力は、血筋が関係あるの。たとえエルバの手を持っていなくても、植物に対する何かしらの力は受け継がれる。それは…私たちの祖先が精霊だったから、と言われているわ」
「……精霊……」
オルガは反射的に繰り返した。エメリナはうなずく。
「もし、エルバの手を持って生まれた子が、親に育てられず、生成本も知らずに、偶然、自分で種を作れるようになったら――その種は、どんなものになると思う?」
「……生成本を見ずに種を作るなんて、危険だって……母さまが言ってた」
「そうよね。何が咲くか分からない。でも、生成本の存在を知らない子にとっては、それが“当たり前”。誰にも教えてもらえず、自分の感覚だけを頼りに作ったとしたら――その種は、きっと本には載っていない。だから、そういう種のことは、作った本人に聞くのが一番じゃないかしら?」
「……まさか、エメリナさん……寄生花を作った人を知ってるの?」
オルガが問いかけると、エメリナは一瞬、何かを言いかけたように見えたが、結局、微笑むだけだった。
「私から、どんな匂いがする? …まだ、あの日の匂いがするかしら?」
「……うん。焦げた草と、鉄の匂い」
オルガは顔をしかめた。
「悪いことをするとね、私たちの中の“精霊の血”がそれを許さないの。きっとその人からも……同じ匂いがするはずよ」
「……匂い……」
オルガは目を伏せ、考え込む。
沈黙の中、エメリナがゆっくりと、しかしはっきりとした声で言った。
「私からも、一つ……お願いしていいかしら?」
低く落ち着いたその声に、オルガは顔を上げた。
「……私に?」
「ええ。あなたにしか頼めないことなの」
声色は柔らかいのに、どこか底冷えするような響きがあった。
鉄格子を隔てて交わされる言葉――その間に、深い影がひとつ、落ちたような気がした。
エメリナはゆっくりと視線を逸らし、足元の石畳を見つめた。
その瞳は、何かを思い出している。ずっと昔に置き去りにしてきた何かを。
「森の奥に、不思議な場所があってね。空気が澄んでいて、季節が巡っても草花の色が褪せない……誰にも知られてはいけない、とても大切な場所。でも……つい、話してしまったの。あそこには、特別な木があるって」
その声は淡々としていたが、言葉の奥に微かに震えが混じっていた。
「それから、森は少しずつおかしくなったの。目には見えない何かが、静かに土を蝕んで……私は気づくのが遅すぎた」
「……その木、何だったの?」
問いかけたオルガに、エメリナはただ静かに微笑んだ。
「……もう、あなたは知ってるはずよ?」
オルガは戸惑いながら、眉を寄せる。
「どういう意味……?」
だが、エメリナはその問いに答えず、独り言のように言葉をつなげた。
「精霊の力は、どこにだってあるの。花にも、土にも、木にも……息づいているの。もしそれが痛みを抱えていたら……あなたなら、きっと気づける。」
「私が……?」
「ええ。だから……もし“気配”を感じたら、逃げないで。――確かめて」
その目はまっすぐに、オルガを射抜いていた。
真実を語る者の目だった。あるいは、罪を告白する者の…
「あなたにお願いすることが、私に残された……せめてもの償いなのかもしれないわ」
重く沈んだ空気の中で、オルガは小さく息を呑んだ。
全部を理解したわけじゃない。でも、今の言葉に“何か大切なもの”が込められている。
そのことだけは、確かに胸に届いていた。
「……うん、わかった。」
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