チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!

芽狐@書籍発売中

文字の大きさ
527 / 811
第3章 アレクを狙って

第681話 意外に接点がなかった二人と隠密!

しおりを挟む
世界樹の入り口を全員で潜ったはずなのだが、ナハスとレッドドラゴンとヤンとジアは、来た場所に戻されていた。

「どうやら、私達は拒絶されたみたいね。でも、無事にアレク様は通れたみたいだからよかったわ」

ナハスは、少し悲しそうな顔をしながらも、主人であるアレクが、無事に世界樹を見ることが出来て安堵する。

「ブッハハハ、ナハスも、そんな顔するんだな。感情をあまり表にださねぇから感情すらねぇと思ってたぞ」

アレクの前では、感情をあらわにするナハスだが、他の人の前だと感情を出すことが少なく、いつも冷静な人に見えてしまう。

「そんなことないわ。最近は、アレク様以外にも興味が出てきたし、喜怒哀楽が何かわかってきたところよ。まぁ、でもレッドドラゴンとは、あまり関わる機会がなかったし、仕方ないか」

今まで、ナハスとレッドドラゴンが同じ任務に当たることもなく、ナハスはヘルミーナの護衛を担当していることが多く。レッドドラゴンは、闘技場で訓練していることが多く、あまり接点もなかったので、実質まともに話すのは初めてなのかもしれない。

「そうだねぇ。私とナハスは、話すことがなかったからな。でも、お互いご主人様を敬愛してるってのは同じだから、いつか話してみたいとは思ってたんだ」

レッドドラゴンは、豪快に笑いながらナハスの背中をバンバンと叩く。ナハスは、不意打ちだったので、咳込んでしまう。
それを見ていたヤンとジアは、ナハスとレッドドラゴンが、アレクといた時とは、全くの別人のような言動に驚いてしまう。

「ヤン、あの二人だけど、別人?」

ジアは、二人の中身が入れ替わって別人になったのではと思い始めた。

「そ、そのようにしか見えませんね。このような場合は、あまり関わらない方がよろしいかと。人間の街で生活していて、触らぬ神に祟りなしという言葉を習いました。このことだったのですね」

「う~ん。深く追求してはダメ。でも、触らぬ神に祟りなしは、ちょっと意味が違うと思う」

ヤンとジアも、独自の空気感を漂わせて、話していた。ヤンの言う関わりを持ちたくないという意味では、触らぬ神に祟りなしで合っているのだが、ナハスとレッドドラゴンが、何もしていないのに、そのことわざを使ってしまうと、面倒になりそうだとジアは思って、意味が違うと遠回しに言ったのだ。

「あら~、ヤンさんとジアさんもいらっしゃったのね。それより、ヤンさん。触らぬ神に祟りなしとは、どういうことかな?」

ヤンは、決して聞こえるような声ではなく、小声で話していたにも関わらず、ナハスの地獄耳は聞き逃すようなことはない。

「あ、あ、そ、そんな悪い意味で言ったわけではないですよ。ただ、女性が普段と違う時は、深く関わ......や、やめて痛い痛いですって」

聞こえているとは思っていなかったヤンは、動揺しまくって言わなくていい事も口走り、レッドドラゴンにヘッドロックを食らわせられる。

「シッ!レッドドラゴン、そこまで!」

「あぁ~、この感じは、エルフか。でも、あの中にいたやつら......違うな!それに、ナハスに言われるまで気付かなかった」

ナハスは、何者かの気配を感じて、ヘッドロックをするレッドドラゴンにやめるように言う。
だが、魔物の中では最強クラスに位置するレッドドラゴンが、神経を集中させてやっと気配を察知するほど、相手は隠密に優れているようなのだ。

「え?誰かいるのですか?私の精霊は、何も感じません。ジアさんは、どうですか?」

「精霊様に聞いたら、何もいないって言ってる」

ヤンの精霊は、幼いのでまだわかるが、ジアの精霊は気配に敏感にも関わらず、一切何も感じないらしい。

「確実にいるわ!うまく気配を消して、ずっとこっちを観察してる」

「ナハス、捕まえるか?」

ナハスとレッドドラゴンは、敵を見据えるようなことも大きな声で話すようなことはせず、気付いていないフリをしながら話す。

「ダメよ!アレク様が、帰ってきたら判断してもらいましょう。まだ相手の意図が見えないから勝手に動くのは危険よ。それに、せっかくエルフが大人しくなったのに、また冤罪で暴れられては困るもの」

ナハスは、力技だとしても、やっとエルフの国と良き関係を築き始めたのに、それが壊れる可能性を懸念して止める。

「確かにな!ご主人様の意に反することはしねぇ。だが、襲ってきたら返り討ちにするけどな」

「それは、私も同じよ。クズにかける情けは持ち合わせていないもの」

ナハスは、冷静沈着ではあるが、乱暴そうに見えるレッドドラゴンと近しい部分が、どうやらあるらしい。
そして、ヤンとジアは、もしかすると敵にも関わらず、全然張り詰めた様子のない二人に住む世界が違うなと感じるのだった。
しおりを挟む
感想 2,239

あなたにおすすめの小説

家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~

北条新九郎
ファンタジー
 三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。  父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。  ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。  彼の職業は………………ただの門番である。  そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。  お気に入り・感想、宜しくお願いします。

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~

ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。 しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。 やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。 そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。 そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。 これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします

雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました! (書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です) 壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。

御家騒動なんて真っ平ごめんです〜捨てられた双子の片割れは平凡な人生を歩みたい〜

伽羅
ファンタジー
【幼少期】 双子の弟に殺された…と思ったら、何故か赤ん坊に生まれ変わっていた。 ここはもしかして異世界か?  だが、そこでも双子だったため、後継者争いを懸念する親に孤児院の前に捨てられてしまう。 ようやく里親が見つかり、平和に暮らせると思っていたが…。 【学院期】 学院に通い出すとそこには双子の片割れのエドワード王子も通っていた。 周りに双子だとバレないように学院生活を送っていたが、何故かエドワード王子の影武者をする事になり…。  

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。