752 / 811
第3章 アレクを狙って
第902話 リグリス連邦の王との謁見と複雑な国事情!
しおりを挟む
アレク達が、馬車から下りると大量の使用人達が出迎えてくれた。その中には、印象の悪い大臣が苦虫を噛み潰したような顔を無理矢理隠しながら、アレク達を出迎える。
「バルサーク、うまく伝えてくれたのだな。大臣のあの顔は、相当叱ったようだな」
近付いてきたバルサークの耳元で、コルンが小声で耳打ちをする。
「コルン第三王子様の想像にお任せします。一つ言えるのは、恨みを更に買ってしまったことでしょうか」
バルサークは、言葉とは裏腹に笑いながら大臣の方向を見る。
「アハハ、楽しんだようで何より。では、貴賓の皆を部屋と湯浴みに案内してくれ。俺も、湯浴みをして着替え次第、父上に会いに行く」
「畏まりました。貴賓の皆様のことは、お任せください。王も、コルン第三王子様を首を長くしてお待ちです」
アレク達は、このあと使用人に浴場へ案内されて、一時の休息を取り、新しい綺麗な服に着替えた。
◆
アレク達は、バルサークに呼ばれて王へ謁見するため、玉座の間にやってきた。
そして、玉座の間に入ると、騎士らしき人物が王の両脇に立ち、大臣と部下らしき人物が左右に分かれて立っていた。
バルサークの指示で、レオを先頭にアレク達が、玉座に歩みを進める。
「長旅にも関わらず、よく来てくれた。そなた達を歓迎する。コルンから話は聞いたが、こちらの造船技術と、そちらの未知なる料理と魔道具の技術提供で国交を結びたいとのことだが、早速見せては貰えないか?」
「お初にお目にかかります。私は、ウズベル王国から参りましたレオと申します。大変申し上げ辛いのですが、どうやら齟齬があるようで発言を許可して頂けませんでしょうか?」
レオの予想通り、王の口ぶりから提携を結ぶ前段階ではなく、国交を結ぶ前提で話が進んでいた。
「齟齬?どういうことなのか話してみよ」
「まず、国交を持ちかけてきたのは、コルン第三王子からです。そして、まだ技術提供をするとは決まっていません。コルン第三王子から、料理と魔道具を王様に見せたいと言われました」
レオは、コルンが仕掛けたことなのか、王が仕掛けたことなのか不明ではあったが、相手の言いなりにならないよう、ハッキリと意思を伝えた。
「コルンから持ちかけたとは聞いていたが、技術提供に関しては齟齬があるようだな。悪かった。だが、どのような料理と魔道具か見てみないことには話は進まない。まずは、見せて貰うことは出来るか?」
「コルン第三王子と再度すり合わせるをしてみてください。齟齬あったままでは交渉すら出来ませんから。では、魔道具からお見せしましょう。ジキタリスさん、お願いします」
レオは、王の返答に首を傾げたくなったが、これ以上訂正するようなことを言うと、話が拗れそうなので、話を先に進めることにした。
「魔ノ国から参りましたジキタリスと申します。魔道具は、私達の国が発祥であり、国交を結んでいる王国に提供しています。ですので、私から説明させて頂きます」
ジキタリスは、普段から魔王の側にいるお陰で、王に対しても慣れた様子で話を進めていく。
「確か、バルサークと同じ宰司であったな。ほぉ~、魔ノ国が発祥となのか。この国には、魔道具というものはないのでな。どのようなものか楽しみだ」
「では、早速こちらを手に持ってください。バルサークさんお渡しください。そして、私は一度玉座の間から出ますので、その魔道具から流れる声に注目してください」
「ジキタリスさん、お預かり致します。魔道具とは、摩訶不思議な形をしておりますね。見たことがない物ですよ」
アレクからヒントを貰って作った最新の小型イヤホン通信魔道具は、ジキタリスは持ってきておらず、無線機タイプの旧型通信魔道具を持ってきていた。
「これから、外に出るので待っていてください」
ジキタリスは、玉座の間から出ようと入り口に向かうのだが、後ろから2メートル以上あるのではないかという大男がぴったりとついてきた。
「どうやら私達は信用がないようですね。あなたは、この国で何番目に強いのですか?」
「信用などあるはずがなかろう。聞いたことのない国の技術などたかが知れているわ!リグリス連邦以上に優れた国は存在せん!ちなみに、ワシはリグリス連邦の大将軍ハワードだ。ワシ以上に強い男はおらんぞ」
ジキタリスは、この国も闇が深いなと感じると同時に、わざとハワードの強さを聞いた。すると、ハワードは失礼なことを堂々と言うと自信満々に強さをアピールしてくる。
「そうですか。ちなみに、今の言葉は全て録音されていますからね。魔道具のことが終わりましたら、ハワードさんの言葉を皆様に聞いてもらいましょう」
アレクから事前にジキタリスへ全ての会話を録音するように頼んでいた。そのお陰で、相手の温度差がわかる発言や色々な派閥があるだろう言葉を全て録音しているので、リグリス連邦の出方次第で、こちらも応戦しようと考えるのだった。
「バルサーク、うまく伝えてくれたのだな。大臣のあの顔は、相当叱ったようだな」
近付いてきたバルサークの耳元で、コルンが小声で耳打ちをする。
「コルン第三王子様の想像にお任せします。一つ言えるのは、恨みを更に買ってしまったことでしょうか」
バルサークは、言葉とは裏腹に笑いながら大臣の方向を見る。
「アハハ、楽しんだようで何より。では、貴賓の皆を部屋と湯浴みに案内してくれ。俺も、湯浴みをして着替え次第、父上に会いに行く」
「畏まりました。貴賓の皆様のことは、お任せください。王も、コルン第三王子様を首を長くしてお待ちです」
アレク達は、このあと使用人に浴場へ案内されて、一時の休息を取り、新しい綺麗な服に着替えた。
◆
アレク達は、バルサークに呼ばれて王へ謁見するため、玉座の間にやってきた。
そして、玉座の間に入ると、騎士らしき人物が王の両脇に立ち、大臣と部下らしき人物が左右に分かれて立っていた。
バルサークの指示で、レオを先頭にアレク達が、玉座に歩みを進める。
「長旅にも関わらず、よく来てくれた。そなた達を歓迎する。コルンから話は聞いたが、こちらの造船技術と、そちらの未知なる料理と魔道具の技術提供で国交を結びたいとのことだが、早速見せては貰えないか?」
「お初にお目にかかります。私は、ウズベル王国から参りましたレオと申します。大変申し上げ辛いのですが、どうやら齟齬があるようで発言を許可して頂けませんでしょうか?」
レオの予想通り、王の口ぶりから提携を結ぶ前段階ではなく、国交を結ぶ前提で話が進んでいた。
「齟齬?どういうことなのか話してみよ」
「まず、国交を持ちかけてきたのは、コルン第三王子からです。そして、まだ技術提供をするとは決まっていません。コルン第三王子から、料理と魔道具を王様に見せたいと言われました」
レオは、コルンが仕掛けたことなのか、王が仕掛けたことなのか不明ではあったが、相手の言いなりにならないよう、ハッキリと意思を伝えた。
「コルンから持ちかけたとは聞いていたが、技術提供に関しては齟齬があるようだな。悪かった。だが、どのような料理と魔道具か見てみないことには話は進まない。まずは、見せて貰うことは出来るか?」
「コルン第三王子と再度すり合わせるをしてみてください。齟齬あったままでは交渉すら出来ませんから。では、魔道具からお見せしましょう。ジキタリスさん、お願いします」
レオは、王の返答に首を傾げたくなったが、これ以上訂正するようなことを言うと、話が拗れそうなので、話を先に進めることにした。
「魔ノ国から参りましたジキタリスと申します。魔道具は、私達の国が発祥であり、国交を結んでいる王国に提供しています。ですので、私から説明させて頂きます」
ジキタリスは、普段から魔王の側にいるお陰で、王に対しても慣れた様子で話を進めていく。
「確か、バルサークと同じ宰司であったな。ほぉ~、魔ノ国が発祥となのか。この国には、魔道具というものはないのでな。どのようなものか楽しみだ」
「では、早速こちらを手に持ってください。バルサークさんお渡しください。そして、私は一度玉座の間から出ますので、その魔道具から流れる声に注目してください」
「ジキタリスさん、お預かり致します。魔道具とは、摩訶不思議な形をしておりますね。見たことがない物ですよ」
アレクからヒントを貰って作った最新の小型イヤホン通信魔道具は、ジキタリスは持ってきておらず、無線機タイプの旧型通信魔道具を持ってきていた。
「これから、外に出るので待っていてください」
ジキタリスは、玉座の間から出ようと入り口に向かうのだが、後ろから2メートル以上あるのではないかという大男がぴったりとついてきた。
「どうやら私達は信用がないようですね。あなたは、この国で何番目に強いのですか?」
「信用などあるはずがなかろう。聞いたことのない国の技術などたかが知れているわ!リグリス連邦以上に優れた国は存在せん!ちなみに、ワシはリグリス連邦の大将軍ハワードだ。ワシ以上に強い男はおらんぞ」
ジキタリスは、この国も闇が深いなと感じると同時に、わざとハワードの強さを聞いた。すると、ハワードは失礼なことを堂々と言うと自信満々に強さをアピールしてくる。
「そうですか。ちなみに、今の言葉は全て録音されていますからね。魔道具のことが終わりましたら、ハワードさんの言葉を皆様に聞いてもらいましょう」
アレクから事前にジキタリスへ全ての会話を録音するように頼んでいた。そのお陰で、相手の温度差がわかる発言や色々な派閥があるだろう言葉を全て録音しているので、リグリス連邦の出方次第で、こちらも応戦しようと考えるのだった。
144
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
御家騒動なんて真っ平ごめんです〜捨てられた双子の片割れは平凡な人生を歩みたい〜
伽羅
ファンタジー
【幼少期】
双子の弟に殺された…と思ったら、何故か赤ん坊に生まれ変わっていた。
ここはもしかして異世界か?
だが、そこでも双子だったため、後継者争いを懸念する親に孤児院の前に捨てられてしまう。
ようやく里親が見つかり、平和に暮らせると思っていたが…。
【学院期】
学院に通い出すとそこには双子の片割れのエドワード王子も通っていた。
周りに双子だとバレないように学院生活を送っていたが、何故かエドワード王子の影武者をする事になり…。
異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~
ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。
しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。
やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。
そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。
そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。
これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
お気に入り・感想、宜しくお願いします。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。