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第4章 次なる目的地へ
第25話 狙われる子フェンリル!(飯なし回)
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あの後、フェンリル夫妻に酒を大量に売ることになった。流石、何百年も生きているだけあって、たんまりと金貨を貯め込んでいたのだ。そして、トンボからテイムした魔物は冒険者ギルドに登録が必要とのことで、現在冒険者ギルドに来ているのだ。
「ようこそ、冒険者ギルドへ。本日はどのようなご用件でしょうか?」
受付嬢の女性が元気よく尋ねてくる。
「えっと、テイムした魔物は、登録が必要と聞いてきたのですが、冒険者ギルドは初めてでして...」
「そうですか。ならまずは、冒険者登録をお願い致します。その後、その子の登録を致しますね」
そう言われたので、出された紙に名前と年齢と職業を書いた。
「しょ、職業、料理人ですか?」
あれ?なんかマズッたかと思う真人。受付嬢もなんだが、戸惑っているようだ。
「あ、はい。冒険者になるつもりはなかったのですが、偶々テイムすることになりまして、仕方なくと言った感じです」
「あ!そうだったのですね。「マサトの料理は世界一おいしんだよ」・・・・今この子喋りました?」
「アハハハ、なんのことでしょう?」
子フェンリルの口を塞ぎながら、冷や汗を流す真人。
「ぜ~ったい喋りましたよね?種族はなんですか?喋る魔物なんて「僕を魔物と一緒にしちゃ駄目」・・・・」
とりあえず子フェンリルは、黙っていような。受付嬢が、ずっとジト目で見ているし。
「耳を貸して下さい。絶対に大声を出さないで下さいね」
受付嬢の耳元で、「フェンリルの子供」と言う。すると、大声を出そうとしたので、トンボと2人で口を塞ぐ。
「静かにして!手を離すけど叫ばないですよね?」
「ゔんゔん」
受付嬢は、頷きながら同意する。そして、ゆっくりと手を離す。
「ぷはぁ~すいません。あまりの事だったので...」
「それで、登録は可能ですか?」
「可能ですが...1度ギルドマスターにあって頂く必要がございます。伝説のフェンリル様ですから」
真人とトンボは、顔を見合わせて面倒臭いなって顔をする。絶対に面倒なことになるだろうなと。
「え~~それは確定ですか?」
「はい...申し訳ございませんが。すぐにギルドマスターに知らせてきますので、お待ち下さい」
そう言って受付嬢は、2階へとギルドマスターを呼びに行くのであった。
「なんかすんごく嫌な予感がするんだけど...」
「そうだな。俺も嫌な予感がするぞ。逃げるか?」
「逃げたところで、他の街でも同じなら今片付けといた方がいいだろうし、もし面倒になればフェンリル夫妻が言っていた秘密兵器を使う」
「だな!流石に、秘密兵器を投入したら手は出してこないだろうな」
2人して悪い顔をしていると受付嬢が戻ってきて、2階の部屋へと案内される。
「ギルドマスター、2人をお連れ致しました」
「入ってもらえ」
真人とトンボは、面倒だなと思いながらも言われた通りに、ギルドマスターの待つ部屋に入る。
「おぉ~それがフェンリルか!素晴らしい。話すと聞いたが、本当なのか?」
真人は、こいつは駄目なやつだと一発でわかった。挨拶もなし、フェンリルをそれ扱い、部屋は汚い。このギルドマスター自体無精髭で汚い顔でもある。
「話しますよ。それがどうしたのですか?早く登録をしてほしいのですが!」
「本当にフェンリルなのか確認したかったのだ「僕はフェンリルだよ。これでいい?」お、お~素晴らしい!これを、伯爵様に...ゲフンゲフン」
真人とトンボは、顔を見合わせて確実にゴミだなと認定するのであった。
真人は、小声でフェンリルに話かける。「黙って聞いてね。今すぐ念話で問題発生とパパとママに言って」すると、子フェンリルは頷く。
バタン!
「ギルドマスター、フェンリルが来たとは本当なのか?」
急に、入ってきた人物は、全身成金のような格好をした貴族であった。
「はい。この者達が連れて参りました」
「ほう~ただの犬ではないのだな?」
「はい!先程、話す瞬間をこの目で確認しております」
「なんと!おい!フェンリル。何か話してみろ」
偉そうに子フェンリルに向かって言うが、子フェンリルは、真人の胸の中でそっぽを向いて黙り込む。
「魔物如きが私を無視するとはどういうことだ!」
そう言って持っていた杖を子フェンリルに向かって振り下ろす。咄嗟に真人は背を向けて庇うが痛みや衝撃が来ることはない。
「あ痛タタタ!離せ~」
「我の子に、何をしようとしたのだ?」
現れたのは、人型の父フェンリルであったのだ。見てみると伯爵の腕を掴んで締め上げていた。
「なんだ、お前は!私を誰だと思っておる。カーン早く私を守るのだ」
「ん?この者には、眠って貰ったわ。それにしても、本当に人間はクズばっかりね。マサト、良くうちの子を守ってくれたわ。ありがとう」
カーンとは、伯爵の護衛だったのだろうが、一瞬にして制圧されていた。しかも、次の瞬間、フェンリル夫妻は人型からフェンリルの姿になったのだ。
「おい!人間ども次に我が子とマサトとトンボに手を出したらわかっておるだろうな?」
フェンリル夫妻は、牙を剥き出しにして威嚇したのだ。その瞬間、伯爵とギルドマスターは恐怖で気絶するのであった。
「トンボ...この状況どうしよ?」
「どうしようもないだろ...最悪フェンリルの威光に頼るか、逃げるしかないな」
2人は、フェンリル2体が部屋を闊歩する姿とバカ2人が気絶している光景にどうにでもなれと思うしかなかったのだ。
「ようこそ、冒険者ギルドへ。本日はどのようなご用件でしょうか?」
受付嬢の女性が元気よく尋ねてくる。
「えっと、テイムした魔物は、登録が必要と聞いてきたのですが、冒険者ギルドは初めてでして...」
「そうですか。ならまずは、冒険者登録をお願い致します。その後、その子の登録を致しますね」
そう言われたので、出された紙に名前と年齢と職業を書いた。
「しょ、職業、料理人ですか?」
あれ?なんかマズッたかと思う真人。受付嬢もなんだが、戸惑っているようだ。
「あ、はい。冒険者になるつもりはなかったのですが、偶々テイムすることになりまして、仕方なくと言った感じです」
「あ!そうだったのですね。「マサトの料理は世界一おいしんだよ」・・・・今この子喋りました?」
「アハハハ、なんのことでしょう?」
子フェンリルの口を塞ぎながら、冷や汗を流す真人。
「ぜ~ったい喋りましたよね?種族はなんですか?喋る魔物なんて「僕を魔物と一緒にしちゃ駄目」・・・・」
とりあえず子フェンリルは、黙っていような。受付嬢が、ずっとジト目で見ているし。
「耳を貸して下さい。絶対に大声を出さないで下さいね」
受付嬢の耳元で、「フェンリルの子供」と言う。すると、大声を出そうとしたので、トンボと2人で口を塞ぐ。
「静かにして!手を離すけど叫ばないですよね?」
「ゔんゔん」
受付嬢は、頷きながら同意する。そして、ゆっくりと手を離す。
「ぷはぁ~すいません。あまりの事だったので...」
「それで、登録は可能ですか?」
「可能ですが...1度ギルドマスターにあって頂く必要がございます。伝説のフェンリル様ですから」
真人とトンボは、顔を見合わせて面倒臭いなって顔をする。絶対に面倒なことになるだろうなと。
「え~~それは確定ですか?」
「はい...申し訳ございませんが。すぐにギルドマスターに知らせてきますので、お待ち下さい」
そう言って受付嬢は、2階へとギルドマスターを呼びに行くのであった。
「なんかすんごく嫌な予感がするんだけど...」
「そうだな。俺も嫌な予感がするぞ。逃げるか?」
「逃げたところで、他の街でも同じなら今片付けといた方がいいだろうし、もし面倒になればフェンリル夫妻が言っていた秘密兵器を使う」
「だな!流石に、秘密兵器を投入したら手は出してこないだろうな」
2人して悪い顔をしていると受付嬢が戻ってきて、2階の部屋へと案内される。
「ギルドマスター、2人をお連れ致しました」
「入ってもらえ」
真人とトンボは、面倒だなと思いながらも言われた通りに、ギルドマスターの待つ部屋に入る。
「おぉ~それがフェンリルか!素晴らしい。話すと聞いたが、本当なのか?」
真人は、こいつは駄目なやつだと一発でわかった。挨拶もなし、フェンリルをそれ扱い、部屋は汚い。このギルドマスター自体無精髭で汚い顔でもある。
「話しますよ。それがどうしたのですか?早く登録をしてほしいのですが!」
「本当にフェンリルなのか確認したかったのだ「僕はフェンリルだよ。これでいい?」お、お~素晴らしい!これを、伯爵様に...ゲフンゲフン」
真人とトンボは、顔を見合わせて確実にゴミだなと認定するのであった。
真人は、小声でフェンリルに話かける。「黙って聞いてね。今すぐ念話で問題発生とパパとママに言って」すると、子フェンリルは頷く。
バタン!
「ギルドマスター、フェンリルが来たとは本当なのか?」
急に、入ってきた人物は、全身成金のような格好をした貴族であった。
「はい。この者達が連れて参りました」
「ほう~ただの犬ではないのだな?」
「はい!先程、話す瞬間をこの目で確認しております」
「なんと!おい!フェンリル。何か話してみろ」
偉そうに子フェンリルに向かって言うが、子フェンリルは、真人の胸の中でそっぽを向いて黙り込む。
「魔物如きが私を無視するとはどういうことだ!」
そう言って持っていた杖を子フェンリルに向かって振り下ろす。咄嗟に真人は背を向けて庇うが痛みや衝撃が来ることはない。
「あ痛タタタ!離せ~」
「我の子に、何をしようとしたのだ?」
現れたのは、人型の父フェンリルであったのだ。見てみると伯爵の腕を掴んで締め上げていた。
「なんだ、お前は!私を誰だと思っておる。カーン早く私を守るのだ」
「ん?この者には、眠って貰ったわ。それにしても、本当に人間はクズばっかりね。マサト、良くうちの子を守ってくれたわ。ありがとう」
カーンとは、伯爵の護衛だったのだろうが、一瞬にして制圧されていた。しかも、次の瞬間、フェンリル夫妻は人型からフェンリルの姿になったのだ。
「おい!人間ども次に我が子とマサトとトンボに手を出したらわかっておるだろうな?」
フェンリル夫妻は、牙を剥き出しにして威嚇したのだ。その瞬間、伯爵とギルドマスターは恐怖で気絶するのであった。
「トンボ...この状況どうしよ?」
「どうしようもないだろ...最悪フェンリルの威光に頼るか、逃げるしかないな」
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