番になんてなりませんっ!

あいう

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12話

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後日、御影に別室に呼び出された八雲は暴行事件の現行犯特定に対する作戦を聞かされていた。

「花の水やり二週間って俺干されるんですか?」
「まぁ待て、相手の立場になって考えてみろ。お前だったらレイプするならどこを使う?」
「うげ、考えたくない」

だが、本気で考えるとしたら人気のない場所。鍵か何かで退路を塞ぎ、助けも塞げるなら最高だ。特定されることも配慮して近くに窓等の「見える」ものがなければもっと良い。

「相手は今までセオリーよろしく鍵のかかる誰もこない場所を使ってきた。空き教室とか、授業外の準備室とかな。だから今回も使ってくると踏んでる」
「で、水やりとどんな関係が?」
「裏庭って行ったことあるだろ。校舎裏の、体育館に近い花壇が並んである所だ」
「あぁ、あそこ」

御影直々の校舎案内の時に紹介された記憶がある。北向きで日も当たらないのに花壇があり、木も生い茂っている不気味な所だ。上にはトイレ用の小さな窓しかなく、危ないから近づくなと言われていた。

「あそこなら外から見えない。加えて、週の第二金曜はバスケ部とバレー部の早上がりの日だから鍵のかかる体育準備室はある意味で夕方以降なら自由に使える」
「次に使うならあそこだと」
「そうするように仕込んできた。お前は勿論、俺とお前が付き合ってるんじゃないかって噂知ってるよな?」
「はい」
「この学校は噂が広まるのが早い。特に劣等種……あぁ、すまん。世間の総意での話だ」
「別に気にしないですよ」

よく言われる話だ。今更どう思うわけでもない。

「Ωに対しては捕食する側が多いせいか特に噂が早いんだ。だから『転校生が毎日裏庭に来ている』と噂を流してきた。もし、俺の予想している奴が犯人なら、俺に良い感情を持っていないから必ず唾をつけにくる」
「信用されてるなぁ。で、俺は襲われるまで、そこで優雅に水やりをしてれば良いと」
「そういう事になる。それと、……これはもし俺がレイプ犯だったらの話だが。必ず奴は下見に来るはずだ。周りの気配に気をつけろ」
「合点。……ちなみにそれって多少の反撃は?」
「正当防衛として問題にならないだろう」
「よっしゃ」

了承を得られればこっちのものだ。
こうして俺の仕事は不本意ではあるが花の水やりに落ち着いた。
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