異世界から来た美少女達はやたらと僕に懐いてる

水戸なっとぅー

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21話

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「昨日は楽しかったね!」

教室に入ると高橋さんが僕に手を振る。

「昨日はありがとうございました!」

「いえいえ、楽しめたのなら良かったよ」

「琉太、今日も勉強会やるだろ?」

「もちろんやるよ、佐藤くん」

「みんな! 出席とるよー!」

鳴海ちゃんが教室に元気よく入ってくる。

出席を取り終え、授業に入る。

午前中の授業では特に何事もなく、昼休みに入る。

「化学ムズすぎんだろ・・・・・・」

「私もちんぷんかんぷんですよ」

佐藤くんとフェリスは化学が苦手のようだった。

学食を食べながら話を続ける。

「今日の午後は体育らしいよ」

「よっしゃー! 体育なら楽に終わるぜ」

佐藤くんは頭を使う科目よりも体を使う科目の方が得意なようだ。

「私的にも体育は楽でいいですよね」

神獣様の身体能力なら余裕だろうな・・・・・・。

ご飯を食べ終え、着替えをするために教室に戻る。

僕達の学校、私立納豆おさまめ高校は男子が教室で女子がロッカー室で着替えることになっている。

着替えを終え、校庭に出る。体育は男女に別れて今はサッカーを行っている。

僕は運動神経があまり良くは無いから体育は苦手だ。

「まずはパスの練習をします、ペアを組んでください」

僕には友達が少ないからどうしようかと悩んでいると佐藤くんが声をかけてくれた。

「琉太、俺と組まない?」

「佐藤くん、良いの?」

「いいに決まってるじゃん!」

佐藤くんとボールを蹴り合い、パスの練習をする。

体育の先生である、遠藤えんどう先生がホイッスルを鳴らす。

「今から試合をしてもらう。チーム分けはこっちで決めた。グラウンドの都合上先に男子の試合をしてから女子の試合を行う」

「「「「はい!」」」」

先生によるチーム分けの結果、僕と佐藤くんは同じチームになれた。

「良かった、佐藤くんと一緒で」

「そうだな、俺も琉太と一緒で嬉しいぜ」

「試合、開始!!」

先生のホイッスルと同時に試合が始まる。

僕はドリブルが下手だからディフェンダーになった。

最初にボールを奪ったのは佐藤くんだ。

そのまま綺麗なドリブルで二人を抜いてシュートを放つ。

が、キーパーによってシュートは阻まれる。

「佐藤くん凄い・・・・・・!!」

そこからは相手のチームが佐藤くんを警戒して三人ものマークを付けた。

三人に囲まれれば動きずらいのか佐藤くんがボールを持つのは困難に思えた。

今度は相手がドリブルで攻めてきている。

僕も頑張って止めようと思ったが、簡単に抜かれてしまう。

相手の華麗なパス回しで僕達がボールに触れることは出来なかった。

相手のシュートは僕達のゴールのネットを揺らした。


■ ■ ■ ■ ■


「試合終了!!」

結局僕達は三対一で敗北した。何とか佐藤くんが一点とったが相手のチームの方が上手かった。

「ナイスファイト、琉太」

「うん、佐藤くんこそナイスファイトだよ」

「次にフェリスさんと朱音が同じチームらしいし応援しような」

「そうだね」

佐藤くんが言っていた通り、高橋さんとフェリスは同じチームらしい。

フェリスはサッカーの存在をさっき知ったらしいが上手くできるのか・・・・・・。

「試合開始!!」

先生のホイッスルで試合が始まる。フェリスはドリブルしている人に向かっていく。

「やあ!!」

そんな可愛いかけ声とは打って変わって、一瞬で相手のボールを奪っていた。

「なっ!?!?」

相手チームの人も何が起きたのか理解できていない。

まだ、コートの半分ぐらいしか進んでいないがフェリスは思いっきりボールを蹴った。

ドゴォン!!!!

とボールを蹴ったとは思えない轟音と共に放たれたボールは、ゴールのネットを壊れるんじゃないかと思えるほど揺らした。

「「「「はぁ!?!?」」」」

相手チームもフェリスの味方でさえも驚愕している。いや、これはドン引きしてる!

「はははは!! 凄いな、フェリスさんは!!」

佐藤くんは爆笑しているけど佐藤くん以外の男子はもれなくドン引きしている。

僕はドン引きしなかったけどね! ね!

そこからは一方的な試合だった。

フェリスのシュートをキーパーは止めるんじゃなくて避けていたもん。

あんなシュート当たったら死ぬんじゃない? て言うくらいの威力してたし。

「し、試合終了! 十対一!」

遠藤先生の顔も引きつっているし、先生も引いてるなこれ。

「中島さん、運動部に入らないか? 中島さんの運動能力なら活躍できるけど・・・・・・」

先生がフェリスを勧誘していた。フェリスのあんなめちゃくちゃな運動神経を見たらスカウトしたくもなるって。

「私は部活に入る気は無いので・・・・・・」

「そうか、残念だが気が変わったらいつでも声をかけてくれ」

「はい、そうしますね」

先生はとても残念そうにしていた。それはもう、残念そうに・・・・・・。
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