異世界で神が認めたシェフになる

ジェル

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プロローグ

神の手違い?2

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俺とシロは知らない場所にいた。その空間は白く、なんといっても扉がなかった。

「兄さん、ここどこ?」

「さあな、とりあえず出られそうにないな」

「どうしよう。兄さんのご飯が冷めちゃう。」

「そこかよっ。いいよ、すぐに作り直すから。」

「ホント?なら、問題なしねっ!」

現状に問題があるのだが、シロには大した問題じゃなさそうだ。

すると急に俺らの目の前に、髭の長い爺さんが椅子に座った状態で現れた。

「ふぉっふぉっふぉ。仲がいいようじゃなぁ。しかし、大事な話をするから、そこに座ってもらえるかの?」

気がつくと、俺らの後ろにはいつのまにか2つの椅子があった。どうして?とおもったが、とりあえず座った。

「それでは、落ち着いてきいてくれるかの?
はじめに行っておくが、ここは地球ではない。
いま、お主らがおるここは『転移部屋』ということろじゃ。
今回、儂の部下のやつが誤ってお主らを強制的にここに連れて来おっってなぁ。
理由を問うても、『いい香りがした』と、そればかり口にしおる。
そんな訳あって、お主ら2人は地球では行方不明になっておる。」

「兄さん、お腹すいたぁ…。」

「シロ、おじいさんが話しているんだから、もう少し我慢しろ。」

「………きいておったかの?」

「なんとなくは聞いてたよ。悪いな、俺たちちょうどご飯前だったんだ。」

「そ、そうじゃったのか。なら、これでも食べながら、話を聞いてくれ。」

そう言って爺さんはどこからともなく、お湯の入ったカップ麺を出した。

「わしのご飯じゃが、話を聞いてもらわんと進まんのでな。食べてくれてかまわんぞ。」

…じいさん、カップ麺は無いだろ?マズくはないが、シロは見向きもしないぞ。

「兄さん、ご飯作ってよ。」

「ここを出てからな。悪いな、爺さん。
カップ麺はあんたが食べてくれ。あんたのご飯なんだろ?」

「そ、そうじゃな。しかし、お腹が空いておるのじゃろ?どうする?何が食べたい?」

爺さんはカップ麺が大好きなのか、返してあげたら少し嬉しそうにしていた。

「兄さんの料理が食べたいっ!」

シロは迷うことなくそう言った。

すると、爺さんは俺たちの前に、今日の夕飯で食べるはずだったギリシャ料理、ムサカなどが乗ったうちのテーブルを出した。

「これで、大丈夫かの?」

「いただきますっ!」

シロは本日2度目のいただきますをして、料理を食べ進めていった。

そうして、爺さんは話をまたしはじめた。



「ということでお主ら2人は違う世界、ユグドラシルへと転移させてもらう。」

「そうですか。…色々、すいませんでした。。」

要点だけ話すと、目の前の爺さんは神様だった。
今思えば、それらしいことを目の前でやっていたわけだが…。

そして、地球には戻れないので、別の世界に行って生活してほしいということ。

その際、スキルと加護というものをくれるらしい。

「気にしておらんよ、では、2人にはスキルを選んでもらうぞ。何か欲しいスキルとかあれば言ってくれるか?」

「おれは料理しか取り柄がないから、料理できるスキルとかあるか?」

「なくはないが、お主たちのいう料理とは地球でいう料理のことではないか?
ユグドラシルは文明があまり進んでおらんのじゃ。
わかった。お主にはこれを授ける。」

神さまがそういうと、おれは光に包まれた。

「これでスキルと加護を与えた。わしの加護は本来、他の神に与えるようなものじゃが、お主らなら心配ないじゃろう。自分で確認しておいてくれるかの。ステータスといえば、見れるはずじゃ。次は妹のほうじゃなっ!」

そうして、シロも授かったようだ。

「「ステータス」」

俺とシロはそれぞれ、自分のステータスを確認した。


ソラ

種族  神族

年齢 17歳

加護 全能神の加護

HP        計測不可
MP       計測不可

物攻     計測不可
物防     計測不可
魔攻     計測不可
魔防     計測不可
運        計測不可

スキル 万物創造
          アイテムボックス
          言語理解

魔法適性 全属性

称号  神の腕を持つ料理人
        異世界ちきゅうのレシピをマスターした者
        料理神
        神の舌シロを唸らせる者
        妹へ愛情を注ぐ者
        努力を惜しまない者
        解体の天才


シロ

種族 神族

年齢 16歳

加護 全能神の加護

~能力はソラと同じ~

スキル 神眼
          アイテムボックス
          言語理解

魔法適性 全属性

称号 神の舌を持つ者
       異世界ちきゅうの料理を食べ尽くした者
       慈愛神
       料理神ソラを育てた者
       兄に愛を抱く者
       人を見抜く者
       超一流評論者
        


2人のステータスはとんでもなかった。
2人は自分のステータスで唖然としていた。

神さまはそんな2人をみて、(…やりすぎたかの?わしの加護による補正が、神族とはいえ人間の測定限界値を超えたのじゃな。まぁ、ええじゃろうて…)と思うのであった。



そんな2人も落ち着き、神さまは異世界への転移の準備を始める。

「これから、転移をさせるが他に何かあるかの?」

「すいませんが、俺から一つだけ。
俺のパートナーの霧姫と舞姫を一緒につれていけませんか?」

「それはだれじゃ?
あいにくとお主ら2人しかあちらには連れていけぬ。」

「いえ、人じゃないです。
俺が使っている二本の包丁です。ダメですか?」

そう、霧姫は俺が小学生から付き合ってきた料理用の出刃包丁であり、非常に愛着がある。もう一方の舞姫は解体用の包丁で、どちらかというと小太刀のような刃物で、霧姫よりは短いが大切なパートナーだ。

「ふぉっふぉ、お主は本当に料理が好きなのじゃな。
いいじゃろう。」

「神さま、私も銀ちゃんを連れて行きたい。
銀ちゃんは私の銀でできた箸です。」

「大丈夫じゃよ。ホントにお主ら兄妹は変わった奴らよの。」

銀ちゃんこと、シロの使う箸はあいつが神の舌を発現した時からの付き合いで、銀で作られた箸だ。
もう、10年以上つかっているが、未だに俺が手入れして、新品の時と何も変わらないような見た目をしている。

「では、お主らのアイテムボックスに入れておくから、あとで確認しておいてくれ。
では、向こうでも元気でやるのじゃぞ。」

そう言って、転移をした。
俺たちは白い光の中へと消えていった。



残った神様は1人で送った2人のことを考えていた。
(久しぶりに面白い奴が来たわい。これからも少し覗いてみるかの。)

そこにある神様がやってきた。

「ゼウスおじいちゃん、ごめんなさ~い。
私のミスで…、あの2人を。」

「いいんじゃよ、わしが対応したいたわい。」

やってきたのは、今回、ソラとシロを読んだ神、アテナだった。アテナはソラの料理にひかれ、思わず呼び出してしまったのだ。

「ありがとう、おじいちゃん。ん?あれ、この匂いは?」

この部屋では先ほどまで、空と白が夕飯を食べていた。そのテーブルの上には、だいぶ時間が経って冷めているが、切り分けられたムサカと一緒にあるメモが置いてあった。

…神さま、余ったのでよかったら食べてください。
カップ麺ばかりでは身体を壊しますよ。 ソラ

と書いてあった。

ゼウスは心の奥が温かくなるのを感じ、ムサカをアテナと頬張った。

「おじいちゃん、これ、とても美味しいよっ!誰が作ったの?」

アテナの言う通り、冷めていてもとてもうまかった。
ゼウスと言えども、これほどの料理は食べたことがなかった。
正直、何も喋りたくない。口を開きたくない。
この風味を深く味わいたいと思ったが、アテナが効いてきたので仕方なく答える。

「ねぇ、誰が作ったの。ねぇ、おじいちゃんっ!!」

「…ソラという料理人じゃよ…」

このとき、ゼウスは思った。
また、ソラのもとにご飯を食べに行こうと…

「ソラくんかぁ~、私も会いたいなぁ~」


こうして、転移をしたソラに新たな称号が与えられるのだった。


…《神々が認めた料理人シェフ



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