8 / 25
第2章
鎖の繋いだ絆1
しおりを挟む
おれは、アリアと畑を見に来ていた。
身体の痛みも治ってきて、少しずつ動かせるようになってきたおれは、アリアと一緒に野菜の世話をしている。ちなみに、収穫した野菜はいつのまにか使えるようになっていたアリアのアイテムボックスにいれた。
なんと、彼女にも全能神の加護がついたという。
…神さま、あなたの加護はそんなにバラまいていいものなのでしょうか?
シロはというと、朝のこの時間は、村の外で魔法の練習をしている。
昼からはアリアが魔法の練習をし、夜は俺がという感じでやることのローテンションを組んでいる。
だから、俺たちはある程度の魔法を使えるくらいになった。
そういうことで、今は畑にアリアと2人できている。
料理で培ってきた野菜の目利きは他の人より、自信はあったのだが、アリアの前には無力だった。
「ソラ、それはまだ美味しくないです。明日、収穫しましょう。」
「そ、そうなのか。さすがだな、アリア」
…さっぱり分からん。
1日でそんなに変わるのかと思うが、確かにアリアの見立ては間違っていない。
前に自分の選んだものをかじったが、アリアの選んだのに比べ、若い味がした。
「ふぅ、畑はここまでにしましょう。」
「そうだな、いっぱい採れたなあ」
籠の中には数種類の野菜がたくさん入っていた。
これらを1人で育ててきたアリアは本当にすごいと思う。
今日はケガが回復してきたこともあり、この前のお礼に俺が料理することになっている。アリアは俺のお手伝い。
早速家に入り、料理に取り掛かる。
…さて、何を作ろうか…
この世界の料理は基本焼いただけのものが多い。スープなんかは例外だが、アリアがこの間作ったミルク煮はあまり一般的でなく、アリアが自分で作ったのだとか…
「よし、ホワイトシチューを作ろう。」
玉ねぎ、人参、芋なんかの野菜はあるし、小麦粉もある。牛乳はアリアが持っているのを使って…
「ソラ、しちゅーってなんですか?」
「ん?まぁミルク煮みたいなもんだよ」
確かにミルク煮が発祥とも言われる料理(諸説あります。)だが、その味はより野菜に馴染み、癖のあるミルク煮よりも万人ウケの良い料理だ。
「アリアは霧姫を貸してやるから野菜を一口くらいの大きさに切っておいてくれるか。あとこれも…」
おれはアイテムボックスから森でとったキノコを取り出した。
「これ、キノコですか?魔物のいる森に多く生え、そのため価値が高いのであまり出回らないと聞くのですが…」
「そうなのか。それは得した気分になるな」
そう言って、2人は料理を始めた。
俺がシチューの素になるペーストを作っていると、アリアが妙に嬉しそうに野菜を切っていた。
「アリア、そんなに野菜切るの楽しいか?」
…わからんでもないが…。
「いえ、もちろんそれもあるのですが、私、幸せなんです。こうして、好きな人と…ソラと、一緒に料理ができることが。」
…何この可愛い人っ!
おれは照れながらもアリアにおでこにキスをした。
「俺だって幸せだよ、アリアが隣にいてくれて」
「んっっ!もう、恥ずかしいじゃないですか…///」
…お前が先に言ったんだっ。
その時、俺の唇にアリアの唇が触れた。
「そ、その…お返しです。」
「な、なら、俺もお返ししていいのか?」
「だ、だめです。そんなことしたら…止まらなくなってしまいます…。」
「…そ、そうだな、やめとくか。」
「で、でも、あと1回だけなら…いい…と思います。」
そう言って今度は俺から唇に触れた。
「…ぅんっ…んんっ…んぁっ……っ!!ソラ、こ、腰が抜けちゃいました…。」
「えっ、大丈夫か?ごめん気づかなくて」
「い、いえ、ソラは悪くありません。私だって、その、気持ちよくて…///」
「…と、とりあえずイスに座って休んだほうがいい。」
そう言って、アリアをイスまで運んだ。
そのあと、シチューを焦がしそうになったのは言うまでもなかった。
「兄さん、アリア、ただいま。」
「おう、お帰り、シロ」
「シロ、おかえりなさい。」
シロが訓練から帰ってきた。
「兄さんがご飯を作るの久しぶりだから早く帰ってきちゃったっ!」
「そうか。それはすまなかった。今後はケガをしないように頑張るから…。今日の飯はシチューだ!期待してていいぞ。」
(謝ることなんてないのに…。それに私も兄さんの大切さはあらためて理解したし…、私も強くなろう。)
「うん…。期待してる。」
シロは少し思うことがあるのか、いつものような眩しい笑顔ではなかった。
…もしかして、あいつも少しは気にしてんのかな?
「シロ、あんまり思い詰めるなよっ。悩んだって仕方ないから、話したくなったら俺やアリアに話せ。妹の悩みの1つくらい受け止めてやるよ」
「そうです、シロ。私だってシロのことならいつだって助けてあげます。」
(兄さんも、アリアも本当に優しいなぁ…。わたしのことをよく見ててくれてる。
私も、2人を守れるくらいになりたいなぁ…)
「う、うん 私は大丈夫よ。それよりご飯を食べましょっ!」
「そうだな、なら、2人とも席に座りなっ!いっぱい食べてくれ。」
2人の前に盛り付けたシチューをおいて、俺も自分の分を持って席につく。
「「「いただきます。」」」
俺たちは一緒に食べはじめた。
「ソラ、このしちゅー、すごく美味しいです。癖がなくて食べやすいし、野菜は甘くて、一緒にいれたキノコもそれぞれの味がしっかり残っていて最高です。」
「私はアリアのミルク煮も好きだけど、さすがは兄さんねっ!塩加減もちょうど良くて、飽きずにいくらでも食べられるっ!」
「ほんとは、鶏肉とかあるともう少し味が引き立つんだが、なくてな。アリア、この辺で肉とかは手に入らないのか?」
「この村で肉をとなると、年老いた乳牛とかですかね。なのでたまにしか売られません。
魔物の肉もなくはないですが、強いものほど美味しいので、村では手に入れられません。
王都のほうになら一般でも買えるそうですよ。」
「そうか…、よし、やっぱり王都に行こうっ。そこでなら作れるものの幅が広がるっ!」
「わたしは兄さんについていくわよ。」
「私だってついていきます。私は2人と一緒がいいですから。」
「それじゃあ、畑の野菜の収穫が終わったら、王都に向おうとするか。アリア、必要な家具や持っていきたいものは全て、アイテムボックスにしまっておいてくれ。」
「えっ!?いいですけど…もう戻ってこないのですか?」
「アリアがきたいというならまた来るが、正直、この村にはアリアを傷つけた奴らがいるからなぁ。」
「そうよ、私たちの大切なアリアを傷つける村には置いていけないもの。」
「わかりましたっ。私も自分の家以外はあまり思い入れもないので大丈夫です。」
「まぁ、というわけだからそれまでにやることはやっておこうな」
そうして、俺たちは、
「「「ごちそうさまっ!」」」
(((みんなで食べるご飯はおいしいっ!)))
と、同じことを思い食べ終えたのであった。
身体の痛みも治ってきて、少しずつ動かせるようになってきたおれは、アリアと一緒に野菜の世話をしている。ちなみに、収穫した野菜はいつのまにか使えるようになっていたアリアのアイテムボックスにいれた。
なんと、彼女にも全能神の加護がついたという。
…神さま、あなたの加護はそんなにバラまいていいものなのでしょうか?
シロはというと、朝のこの時間は、村の外で魔法の練習をしている。
昼からはアリアが魔法の練習をし、夜は俺がという感じでやることのローテンションを組んでいる。
だから、俺たちはある程度の魔法を使えるくらいになった。
そういうことで、今は畑にアリアと2人できている。
料理で培ってきた野菜の目利きは他の人より、自信はあったのだが、アリアの前には無力だった。
「ソラ、それはまだ美味しくないです。明日、収穫しましょう。」
「そ、そうなのか。さすがだな、アリア」
…さっぱり分からん。
1日でそんなに変わるのかと思うが、確かにアリアの見立ては間違っていない。
前に自分の選んだものをかじったが、アリアの選んだのに比べ、若い味がした。
「ふぅ、畑はここまでにしましょう。」
「そうだな、いっぱい採れたなあ」
籠の中には数種類の野菜がたくさん入っていた。
これらを1人で育ててきたアリアは本当にすごいと思う。
今日はケガが回復してきたこともあり、この前のお礼に俺が料理することになっている。アリアは俺のお手伝い。
早速家に入り、料理に取り掛かる。
…さて、何を作ろうか…
この世界の料理は基本焼いただけのものが多い。スープなんかは例外だが、アリアがこの間作ったミルク煮はあまり一般的でなく、アリアが自分で作ったのだとか…
「よし、ホワイトシチューを作ろう。」
玉ねぎ、人参、芋なんかの野菜はあるし、小麦粉もある。牛乳はアリアが持っているのを使って…
「ソラ、しちゅーってなんですか?」
「ん?まぁミルク煮みたいなもんだよ」
確かにミルク煮が発祥とも言われる料理(諸説あります。)だが、その味はより野菜に馴染み、癖のあるミルク煮よりも万人ウケの良い料理だ。
「アリアは霧姫を貸してやるから野菜を一口くらいの大きさに切っておいてくれるか。あとこれも…」
おれはアイテムボックスから森でとったキノコを取り出した。
「これ、キノコですか?魔物のいる森に多く生え、そのため価値が高いのであまり出回らないと聞くのですが…」
「そうなのか。それは得した気分になるな」
そう言って、2人は料理を始めた。
俺がシチューの素になるペーストを作っていると、アリアが妙に嬉しそうに野菜を切っていた。
「アリア、そんなに野菜切るの楽しいか?」
…わからんでもないが…。
「いえ、もちろんそれもあるのですが、私、幸せなんです。こうして、好きな人と…ソラと、一緒に料理ができることが。」
…何この可愛い人っ!
おれは照れながらもアリアにおでこにキスをした。
「俺だって幸せだよ、アリアが隣にいてくれて」
「んっっ!もう、恥ずかしいじゃないですか…///」
…お前が先に言ったんだっ。
その時、俺の唇にアリアの唇が触れた。
「そ、その…お返しです。」
「な、なら、俺もお返ししていいのか?」
「だ、だめです。そんなことしたら…止まらなくなってしまいます…。」
「…そ、そうだな、やめとくか。」
「で、でも、あと1回だけなら…いい…と思います。」
そう言って今度は俺から唇に触れた。
「…ぅんっ…んんっ…んぁっ……っ!!ソラ、こ、腰が抜けちゃいました…。」
「えっ、大丈夫か?ごめん気づかなくて」
「い、いえ、ソラは悪くありません。私だって、その、気持ちよくて…///」
「…と、とりあえずイスに座って休んだほうがいい。」
そう言って、アリアをイスまで運んだ。
そのあと、シチューを焦がしそうになったのは言うまでもなかった。
「兄さん、アリア、ただいま。」
「おう、お帰り、シロ」
「シロ、おかえりなさい。」
シロが訓練から帰ってきた。
「兄さんがご飯を作るの久しぶりだから早く帰ってきちゃったっ!」
「そうか。それはすまなかった。今後はケガをしないように頑張るから…。今日の飯はシチューだ!期待してていいぞ。」
(謝ることなんてないのに…。それに私も兄さんの大切さはあらためて理解したし…、私も強くなろう。)
「うん…。期待してる。」
シロは少し思うことがあるのか、いつものような眩しい笑顔ではなかった。
…もしかして、あいつも少しは気にしてんのかな?
「シロ、あんまり思い詰めるなよっ。悩んだって仕方ないから、話したくなったら俺やアリアに話せ。妹の悩みの1つくらい受け止めてやるよ」
「そうです、シロ。私だってシロのことならいつだって助けてあげます。」
(兄さんも、アリアも本当に優しいなぁ…。わたしのことをよく見ててくれてる。
私も、2人を守れるくらいになりたいなぁ…)
「う、うん 私は大丈夫よ。それよりご飯を食べましょっ!」
「そうだな、なら、2人とも席に座りなっ!いっぱい食べてくれ。」
2人の前に盛り付けたシチューをおいて、俺も自分の分を持って席につく。
「「「いただきます。」」」
俺たちは一緒に食べはじめた。
「ソラ、このしちゅー、すごく美味しいです。癖がなくて食べやすいし、野菜は甘くて、一緒にいれたキノコもそれぞれの味がしっかり残っていて最高です。」
「私はアリアのミルク煮も好きだけど、さすがは兄さんねっ!塩加減もちょうど良くて、飽きずにいくらでも食べられるっ!」
「ほんとは、鶏肉とかあるともう少し味が引き立つんだが、なくてな。アリア、この辺で肉とかは手に入らないのか?」
「この村で肉をとなると、年老いた乳牛とかですかね。なのでたまにしか売られません。
魔物の肉もなくはないですが、強いものほど美味しいので、村では手に入れられません。
王都のほうになら一般でも買えるそうですよ。」
「そうか…、よし、やっぱり王都に行こうっ。そこでなら作れるものの幅が広がるっ!」
「わたしは兄さんについていくわよ。」
「私だってついていきます。私は2人と一緒がいいですから。」
「それじゃあ、畑の野菜の収穫が終わったら、王都に向おうとするか。アリア、必要な家具や持っていきたいものは全て、アイテムボックスにしまっておいてくれ。」
「えっ!?いいですけど…もう戻ってこないのですか?」
「アリアがきたいというならまた来るが、正直、この村にはアリアを傷つけた奴らがいるからなぁ。」
「そうよ、私たちの大切なアリアを傷つける村には置いていけないもの。」
「わかりましたっ。私も自分の家以外はあまり思い入れもないので大丈夫です。」
「まぁ、というわけだからそれまでにやることはやっておこうな」
そうして、俺たちは、
「「「ごちそうさまっ!」」」
(((みんなで食べるご飯はおいしいっ!)))
と、同じことを思い食べ終えたのであった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。
みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。
勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。
辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。
だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!
最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる