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1章 チュートリアル
29話 告白と約束
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「がっ……は」
地面を2回跳ねてようやく状況を理解、『粘性』を発動した。壁にぶつかり体が止まる。
「ん、まさか生きてんのか?おい」
魔神が近づいてくるが、動けない。『粘性』の発動が遅れたせいで足の骨が折れてしまった。
「待ちなさい」
カルミアが冬志と魔神の間に割って入った。
「こ、これ以上トウジに近づけさせない」
魔神の前に立ちはだかるカルミアの声は明らかに震えている。
「ばっ……何してるんだ、逃げろ!」
「トウジ!」
カルミアの叫びで全員の動きが止まる。そして、冬志に近づき、優しく抱きしめる。
「トウジ、私ね……トウジのことが好き」
「な……にを、それどころじゃ――」
「いっつもだるそうなのにちゃんと私自身を見てくれる目が好き。私を信頼してどんな相手にも飛び込んでくれる心が好き。人のために体を張れる勇気が好き。素直じゃないところが好き。強くなんかないのに私のためにこんなとこまで助けに来てくれて本当に嬉しかった。大好き。だから」
顔を上げたカルミアは
「生きて」
笑っていた。
「どういう……は、何する気だ」
「私がいなくてもみんな倒せるくらい強くなってね。他の人とも仲良くね。……ちゃんと、昼に外出れるようになってね」
「待て……待って、やめてくれ」
カルミアを離すまいと掴む腕にはほとんど力が入っていない。
「生きて、強くなって、私を助けに来てね」
「まだ何か、みんな助かる方法が......」
見つからない。どうしても、勝つビジョンも逃げ切れるビジョンも浮かばない。
「絶対……絶対に助けに来る」
「……じゃあね、トウジ」
冬志を赤い光が包み、直後に冬志とともに消えた。
「待ってくれてありがとう」
もう、さっきまでの震えは消えている。
「まったく、肝座りすぎじゃねぇか、おい」
「大丈夫よ。トウジが、私の英雄が助けてくれるから、もう何も怖くない」
地面を2回跳ねてようやく状況を理解、『粘性』を発動した。壁にぶつかり体が止まる。
「ん、まさか生きてんのか?おい」
魔神が近づいてくるが、動けない。『粘性』の発動が遅れたせいで足の骨が折れてしまった。
「待ちなさい」
カルミアが冬志と魔神の間に割って入った。
「こ、これ以上トウジに近づけさせない」
魔神の前に立ちはだかるカルミアの声は明らかに震えている。
「ばっ……何してるんだ、逃げろ!」
「トウジ!」
カルミアの叫びで全員の動きが止まる。そして、冬志に近づき、優しく抱きしめる。
「トウジ、私ね……トウジのことが好き」
「な……にを、それどころじゃ――」
「いっつもだるそうなのにちゃんと私自身を見てくれる目が好き。私を信頼してどんな相手にも飛び込んでくれる心が好き。人のために体を張れる勇気が好き。素直じゃないところが好き。強くなんかないのに私のためにこんなとこまで助けに来てくれて本当に嬉しかった。大好き。だから」
顔を上げたカルミアは
「生きて」
笑っていた。
「どういう……は、何する気だ」
「私がいなくてもみんな倒せるくらい強くなってね。他の人とも仲良くね。……ちゃんと、昼に外出れるようになってね」
「待て……待って、やめてくれ」
カルミアを離すまいと掴む腕にはほとんど力が入っていない。
「生きて、強くなって、私を助けに来てね」
「まだ何か、みんな助かる方法が......」
見つからない。どうしても、勝つビジョンも逃げ切れるビジョンも浮かばない。
「絶対……絶対に助けに来る」
「……じゃあね、トウジ」
冬志を赤い光が包み、直後に冬志とともに消えた。
「待ってくれてありがとう」
もう、さっきまでの震えは消えている。
「まったく、肝座りすぎじゃねぇか、おい」
「大丈夫よ。トウジが、私の英雄が助けてくれるから、もう何も怖くない」
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