適正異世界

sazakiri

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第50話

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「能力つけないとなんか良いことでもおるのか?」
「それがね…」
「おう」
「武器には能力が一つしか付けれないの!」
「?」 
「理解力がないわね…」
「えぇ…」
だってさっきまで能力のこと知らなかったんだぜ?
「さっきルナちゃんが言ってたでしょ?」
「武器に能力があるって話だろ?」
「そう」
「私の家は閃光の能力を持っている武器があります」
ルナが説明してくれる。
「つまりは武器一個につき一能力ってこと?」
「そーゆうことよ!」
「でも能力ないとキツくないか?」
「まぁ…それはそうだけど」
だってここ異世界だぜ?
現世だったら武器なんて持ってたら捕まるけどな…

「どうせこんな店で買える能力なんて使えないわ!」
「えぇ…」
「なんか文句あるの?」
「いや…でもここ異世界だぞ?」
「それが?」
「え?異世界って知ってる?」
「んーまあね」
「絶対知ってねぇだろ…」
「まぁ大丈夫でしょ!」
「なんで言いきれるんだよ…」
「もちろんそれは私が能力を持っているからよ!」
「そーいやそうでしたね」
あんまダメージには影響なさそうだったけど…
それはそうとしても武器が買えたのは良かったな。
俺は買ってないけど…
早く俺も装備を用意しなくてはならない。
「まぁ武器も買えたし次はどうする?」
桜川が聞いてくる。
「俺は武器を受け取りに行く」
「じゃあそこに行こう!」
「まて」
「なに?」
「なんで着いてこようとしてんの?」
「ダメなの?」
「いや…俺はひとり旅が…」
「さっき異世界がなんとかって言ってたじゃない」
「それはそれでして…」
「ダメなんですか?」
ルナも会話に入ってくる。
「ダメではないけど…」
「なら決まりね!」
「まてよォ!」
「なに?急にデカい声出して」
「別にやることない桜川はいいがな…」
「やることないってなによ?!」
「そこは気にするな…」
「ムッ」
怒った表情を見せる桜川。

確かに現世から来た桜川との行動は間違ってはいない。
目的が同じだからだ。
この世界から現世に帰る。
しかし、ルナはどうだろうか?
ルナはここに仕事をしに来たはずじゃないのか?
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