128 / 129
第115話
しおりを挟む
「あ!トウマさん、おはようございます!」
ルナが俺に挨拶をしてくる。
「おう」
「二人とも昨日はゆっくり眠れたか?」
「まあね」
と桜川が言う。
こいつは本当に愛嬌がないっていうか…
別にルナとかと話してる時はそんな風には感じないんだが
「眠れました!」
ルナも元気に応じてくる。
「それは良かった」
今、俺たちは一回のロビーに集合している。
昨日は色々と歩き回ったせいで、疲れがとれていない感じがするが…
まぁこれはいつもの事だな。
眠いって言ってるやつにもう少し早く寝れば?みたいなことを言っているようなものだ。
こーゆうのは気分次第だと思ってる。
「ところで…アリスとセツナはどうした?」
ロビーに待ち合わせをしたのはいいが…なんやかんやで増えていたやつらがいない。
「アリスちゃんとセツナちゃんなら飲み物を買いに行ったよ」
「そうか」
この世界にも自動販売機的なもんがあるのか?
そして待つこと五分。
「おー!トウマさん」
「おう、おはようです」
「なんか素っ気ないですね」
「良いだろ別に」
こうやって無駄に絡んでくるのは昨日から行動しているセツナ。
まぁこいつとは少し前から面識はあったんだが…
その面識のせいで俺のギルが瀕死状態になっている。
「おはよう」
「おう」
アリスも続けて、挨拶をしてくる。
こうやって挨拶をしてくれるだけ、信頼があるってもんだろうか
まぁここ一週間ぐらいの仲だけど…
「じゃあ出発するぞ」
「目的地はどこです?」
ルナが聞いてくる。
「洞窟だ」
「洞窟って…なんでそんなところに?」
桜川が不思議なものを見る顔で聞いてくる。
「俺だってそんな所に行きたくて、行くんじゃない」
「じゃあなぜです?」
「まぁ色々とあるんだよ」
「話したら長くなるって感じってこと?」
「そうだ」
「なら聞くわ」
「いや…話聞いてました?」
「聞いた上で聞くって言ってるの!」
「はいはい」
えぇ…普通こーゆうのは「あー察し」みたいなので終わるんじゃないの?
これだから現世からきたやつは…
「分かった、話すよ」
「それでいい」
一言一言に嫌みが入っている気がする。
「まぁ簡単にまとめると、あるモノを回収しに行く」
「あるモノ?」
「そうだ。」
「それは一体なんなの?」
「リングだ」
「リング?私たちも身に付けてる?」
「あぁ」
「え?でもあんた手につけてるじゃん」
「これは普通のリングじゃないんだよ…ギル関連のことしか出来ない財布リングだ」
「へ、へぇ」
「てかそもそもなんで失くすわけ?」
「それは…」
「しかも探しに行くってことはそこに必ずあるとは限らないってことでしょ?」
「鋭いな、その通りだ」
「なんで?失くす意味が分かんないんだけど」
「こっちにはこっちの事情があるんだよ!」
「はぁ…」
ため息をはく、桜川。
ため息を吐きたいのはこっちなんですが…
「とにかく!俺たちは今から洞窟巡りをします!」
「ええー、やですよー」
話の輪に入っていなかったセツナがここぞとばかりに反対してくる。
「ここのリーダーは俺みたいなものだ!従ってもらう」
「うーん…そのリーダーが牢獄に入ることになるなんて…」
「は?」
「いやー…残念ですー」
「ち、ちょっとまってね!」
なんで弱みを握られてるみたいになってんの?!
俺がセツナを助けたはずだよな…?
「了解、了解」
「なんです?目的地変更ですか?」
「実はな、セツナ」
「はい」
「洞窟には魔力を強化できるスポットが希にあるらしいぞ」
流石にこれは無理があったかも…
「え!本当ですか?!」
「お、おう」
意外と単純なやつだった。
「はっはー!さぁみなさん!洞窟に向けてレッツゴーです!」
「「「えぇ……」」」
こんな感じで出発することにはなったが…
改めて、このメンツで大丈夫か?
ルナが俺に挨拶をしてくる。
「おう」
「二人とも昨日はゆっくり眠れたか?」
「まあね」
と桜川が言う。
こいつは本当に愛嬌がないっていうか…
別にルナとかと話してる時はそんな風には感じないんだが
「眠れました!」
ルナも元気に応じてくる。
「それは良かった」
今、俺たちは一回のロビーに集合している。
昨日は色々と歩き回ったせいで、疲れがとれていない感じがするが…
まぁこれはいつもの事だな。
眠いって言ってるやつにもう少し早く寝れば?みたいなことを言っているようなものだ。
こーゆうのは気分次第だと思ってる。
「ところで…アリスとセツナはどうした?」
ロビーに待ち合わせをしたのはいいが…なんやかんやで増えていたやつらがいない。
「アリスちゃんとセツナちゃんなら飲み物を買いに行ったよ」
「そうか」
この世界にも自動販売機的なもんがあるのか?
そして待つこと五分。
「おー!トウマさん」
「おう、おはようです」
「なんか素っ気ないですね」
「良いだろ別に」
こうやって無駄に絡んでくるのは昨日から行動しているセツナ。
まぁこいつとは少し前から面識はあったんだが…
その面識のせいで俺のギルが瀕死状態になっている。
「おはよう」
「おう」
アリスも続けて、挨拶をしてくる。
こうやって挨拶をしてくれるだけ、信頼があるってもんだろうか
まぁここ一週間ぐらいの仲だけど…
「じゃあ出発するぞ」
「目的地はどこです?」
ルナが聞いてくる。
「洞窟だ」
「洞窟って…なんでそんなところに?」
桜川が不思議なものを見る顔で聞いてくる。
「俺だってそんな所に行きたくて、行くんじゃない」
「じゃあなぜです?」
「まぁ色々とあるんだよ」
「話したら長くなるって感じってこと?」
「そうだ」
「なら聞くわ」
「いや…話聞いてました?」
「聞いた上で聞くって言ってるの!」
「はいはい」
えぇ…普通こーゆうのは「あー察し」みたいなので終わるんじゃないの?
これだから現世からきたやつは…
「分かった、話すよ」
「それでいい」
一言一言に嫌みが入っている気がする。
「まぁ簡単にまとめると、あるモノを回収しに行く」
「あるモノ?」
「そうだ。」
「それは一体なんなの?」
「リングだ」
「リング?私たちも身に付けてる?」
「あぁ」
「え?でもあんた手につけてるじゃん」
「これは普通のリングじゃないんだよ…ギル関連のことしか出来ない財布リングだ」
「へ、へぇ」
「てかそもそもなんで失くすわけ?」
「それは…」
「しかも探しに行くってことはそこに必ずあるとは限らないってことでしょ?」
「鋭いな、その通りだ」
「なんで?失くす意味が分かんないんだけど」
「こっちにはこっちの事情があるんだよ!」
「はぁ…」
ため息をはく、桜川。
ため息を吐きたいのはこっちなんですが…
「とにかく!俺たちは今から洞窟巡りをします!」
「ええー、やですよー」
話の輪に入っていなかったセツナがここぞとばかりに反対してくる。
「ここのリーダーは俺みたいなものだ!従ってもらう」
「うーん…そのリーダーが牢獄に入ることになるなんて…」
「は?」
「いやー…残念ですー」
「ち、ちょっとまってね!」
なんで弱みを握られてるみたいになってんの?!
俺がセツナを助けたはずだよな…?
「了解、了解」
「なんです?目的地変更ですか?」
「実はな、セツナ」
「はい」
「洞窟には魔力を強化できるスポットが希にあるらしいぞ」
流石にこれは無理があったかも…
「え!本当ですか?!」
「お、おう」
意外と単純なやつだった。
「はっはー!さぁみなさん!洞窟に向けてレッツゴーです!」
「「「えぇ……」」」
こんな感じで出発することにはなったが…
改めて、このメンツで大丈夫か?
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。
交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。
そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。
その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。
だが、それが不幸の始まりだった。
世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。
彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。
さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。
金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。
面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。
本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~
北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。
実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。
そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。
グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・
しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。
これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。
湖畔の賢者
そらまめ
ファンタジー
秋山透はソロキャンプに向かう途中で突然目の前に現れた次元の裂け目に呑まれ、歪んでゆく視界、そして自分の体までもが波打つように歪み、彼は自然と目を閉じた。目蓋に明るさを感じ、ゆっくりと目を開けると大樹の横で車はエンジンを止めて停まっていた。
ゆっくりと彼は車から降りて側にある大樹に触れた。そのまま上着のポケット中からスマホ取り出し確認すると圏外表示。縋るようにマップアプリで場所を確認するも……位置情報取得出来ずに不明と。
彼は大きく落胆し、大樹にもたれ掛かるように背を預け、そのまま力なく崩れ落ちた。
「あははは、まいったな。どこなんだ、ここは」
そう力なく呟き苦笑いしながら、不安から両手で顔を覆った。
楽しみにしていたキャンプから一転し、ほぼ絶望に近い状況に見舞われた。
目にしたことも聞いたこともない。空間の裂け目に呑まれ、知らない場所へ。
そんな突然の不幸に見舞われた秋山透の物語。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる