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4.『愛されたがりと愛したがり』
⑥
しおりを挟む「……ッ……~~~ッ」
流石に太い、甘く見てた、苦しい。勃起状態だからか前にみた時よりずっと大きな亀頭が、メリメリとオレの中に侵入してくる。オレは息も吐けなくなって口をはくはくと動かした。
「……ッ」
慎重に腰を進める黒崎さんの額から、ぽつりと汗が滴った。
すごく我慢してるんだろうなっていうのが伝わってきて、くすぐったくて愛おしくて、堪らなくなる。ゆっくりと時間をかけて入ってくる黒崎さんのモノは内壁を傷つけないギリギリのところを保っていた。
圧迫感はあるし、痛みもないわけじゃないけど、裂けていないなら気にせず進んで欲しい。オレだって黒崎さんでいっぱいになりたいって、ずっと思ってたんだからさ。
「リリ、大丈夫?」
「へーき。でも、まだ動かないで、んんっ……おなか、いっぱい過ぎて」
コツンと奥に当たる感じがして、黒崎さんが止まった。
たぶん半分くらいしか入ってない気がするけど、初めてだったら裂けなかっただけでも及第点かな。
気持ち良さより苦しさの方が勝るけど、充足感だけは凄くあった。だって黒崎さんだけだ、無理って言わないで根気よく慣らしてくれたの。
すごく大変だっただろうし、臨戦態勢のモノも苦しそうだった。
それでも裂けないようにゆっくり入れてくれたし、オレが苦しさだけに集中しないようにたくさんキスして身体も撫でてくれた。
「っ……あ、……」
ぐん、てまた中の圧迫感が増した。ビクン、と震えて上目に黒崎さんを見上げると、汗を拭いながら落ちてきた髪を掻き上げてるところだった。
はぁ、と吐く息さえゾクゾクするほど色っぽい。そんな黒崎さんが苦笑しながらオレの頭を撫でてきた。
「あんまり煽らないでくれ」
「黒崎さんこそオレのこと魅了しっぱなしなのに……気付いてないの?」
「俺が? 知らなかった。リリがそうなってくれるなら嬉しいけど」
膝に抱き上げられて、腰を支えられながらゆっくり揺らされる。
ベッドの揺れを利用して突かれるのは負担が少なくて、ずっとぎゅうって抱きついていられるから良かった。
はぁ、はぁ、と快感と共に上がっていく息を黒崎さんの首のあたりに吐き出していたら、またキスされた。
流石に黒崎さんは上のシャツだけ前をはだけさせていて、逞しい胸筋が直にオレの胸に触れている。
ドクドクと激しく脈打つ二人分の鼓動が、お互いの興奮を伝えてきた。
それでも激しさのない、緩い突き上げしかしてこない。
理性のバケモノなのかなこの人。
いつかそれが崩壊した獣みたいな黒崎さんが見てみたくもあるけど、たぶんそれは今日じゃない。これからだっていくらでも時間はあるんだからね。
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