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六話 鬼の形相
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レオノールがバーナビーの部屋に到着したとき、バラの花びらをまき終えた婆やは、扉に鍵をかけて撤収していた。
しかし、レオノールの手にはその扉を開ける鍵がある。
カチャン、と軽快な音をさせて鍵を外すと、レオノールは部屋に飛び込んだ。
「まあああ! なんて素敵なんでしょう! 部屋中がバラの香りで満たされて、温かい蝋燭の灯がロマンティックで! 二人の熱い夜が、否が応でも盛り上がるシチュエーションね!」
部屋のなかでクルクル踊り出したレオノールをよそに、ダフネは嫌な予感がビンビンしていた。
この部屋の、そっち方向への力の入れ具合からして、きっと今夜、バーナビーは誰かをここに連れ込む気だ。
「本気でヤバいですよ、レオノールさま! この部屋の整いようは、そんじょそこらの熱い夜の演出ではありません! プロポーズをキメてもおかしくないレベルです! だから早々に撤退を……」
「何ですって! プロポーズも初夜も済ませてしまうつもりなのね! さすが抱かれたい男No.1の手腕は違うわね! そっちがその気なら、こっちにだって考えがあるわ!」
ダフネの恐慌を、レオノールは微塵も感じていない。
これまで獣人国一の美姫ともてはやされてきたレオノールは、自分が選ばれない未来など考えられないのだ。
抱かれたい男No.1のバーナビーが、それこそ毎日のように届く自称美姫たちからの縁談を、片っ端から断っていることなど知りもしない。
レオノールは寝室を見つけ、そこにある大きなベッドにダイブする。
「いやああああ! 駄目ですって!! せっかくきれいにシーツを彩っていたバラの花びらが、ほとんど舞い散ってるじゃないですか! せっかくの演出をぶち壊してどうするんですかああ!?」
「私のために用意された演出を、私がどうしようと勝手でしょう?」
「どうしてそこで私のためだと言い切れるんですか? あくまでも鍵を渡してきたのは王太子のクレイグさまですよね? バーナビーさま本人ではないですよね?」
ダフネは、あのドレスと宝飾品を贈られたアドリアナが、バーナビーの本命だと思っている。
根拠は、イエローダイヤモンドの大きさだ。
一夜のお相手に、ちょっと貸し出すような宝飾品ではない。
イエローダイヤモンド自体が貴重なのに、あの大きさはなんだ。
もしあれを本当にプレゼントしたのなら、バーナビーの気持ちは重すぎる。
「止めましょう! 帰りましょう! 謝りましょう!」
必死に懇願するダフネをよそに、レオノールは用意されていた冷えたスパークリングワインを勝手に開けている。
ポンと音をさせてコルクを高く飛ばすと、並ぶフルート型のグラスにじゃんじゃん注いでいく。
「ほら、ダフネも飲んで落ち着きなさい。私は頬が赤くなるまで飲んで、ベッドの中でバーナビーさまのお戻りを待つわ」
頬が赤いほうが可愛く見えるでしょう? と持論を話すレオノールに、ダフネは膝から崩れ落ちる。
(もう私ではお止めできない。しかし放置して、両国間の軋轢になってもいけない。どうしたら……)
レオノールが祝宴に参加するのであれば、きっとレオノールの周りには屈強な女性騎士たちが配置されていた。
いつもレオノールの暴走を止めてくれる、ダフネの力強い仲間たちだ。
だがレオノールが欠席することが決まって、せっかく化粧をした女性騎士たちがションボリしていたのが可哀そうで、ダフネは仲間たちを祝宴へ送り出したのだ。
どうぞ楽しんできて欲しいと。
お尻を腫らしてベッドに寝ているレオノールが、おてんばをすることもないだろうと。
今ならダフネにも抑えられると、胸を張ったのに。
ボロボロと大粒の涙がこぼれた。
しかし、ぐっと奥歯を噛みしめ、落ちる雫をぐいと拭う。
(泣いていても状況は良くならない。こうなったら、ロドリゴさまにご注進するしかない)
そして指示を仰ごう。
ダフネは立ち上がる。
いい感じに酔っぱらっているレオノールを部屋に残し、祝宴の会場を目指して一生懸命に走った。
◇◆◇
「アナ、たくさん踊って喉が渇いていませんか? 実はアナとの出会いを祝して、とっておきのスパークリングワインを冷やしてあるのです。ぜひ一緒に開けて飲みましょう?」
この祝宴の間、ずっとバーナビーの口撃と何気ないお触りを受けてきて、アドリアナにも分かってきた。
バーナビーは、奇しくもアドリアナを女性として気に入ったのだと。
そして、このスパークリングワインを一緒に開けようというのは、寝室へのお誘いの文句なのだ。
どうしようかなと考える。
バーナビーに対して悪い印象はない。
むしろ騎士隊長であるアドリアナを、お姫さまのように扱うバーナビーに興味すら覚えた。
初めて見たグリーンイグアナ獣人を、珍しがっているだけだろうと思っていたが、どうもそれ以上の感情を向けられているように感じる。
それがどこまで本気のものなのか、行ってみるのもありだなと思った。
「いいですね、冷えたワインで体の熱を冷ましましょうか」
「アナ、誘いを受けてくれて感謝します。必ず素敵な夜にするとお約束します」
バーナビーはアドリアナの両手に、嬉しくてたまらないとキスを落とす。
それをくすぐったく思いながら、アドリアナはバーナビーにつれられ、祝宴の会場を後にするのだった。
◇◆◇
ダフネは走り回っていた。
ロドリゴが見つからない。
祝宴の会場は広く、しかも広間の数がひとつではなかった。
カーテンの奥に会場とつながる大きなテラスがあったりして、こちらの国の城の構造に不慣れなダフネは、迷子になりかけていた。
「ダフネ? どうしてここに? もしかして、レオノールさまもいるの?」
そこへ声をかけてくれたのは、山猫獣人の女性騎士だ。
いつもはアバンギャルドな化粧をしているのだが、今夜は侍女によって可憐なレディに化けている。
その隣にはバッファロー獣人の女性騎士もいた。
こちらはオリエンタル美人に化けていて、なんと男性陣の取り巻きまで連れていた。
いつもとの差異にビックリして、一瞬自分が何をしていたのかを忘れたダフネだったが、すぐに思い出した。
「ロドリゴさまを見かけませんでしたか? レオノールさまが、大変なことをしでかしてしまって……」
「レオノールさまが大変なことをしでかすのはいつものことだけど、ロドリゴさまを探すってことはよっぽどなんだね?」
「そうです、よっぽどです。このままだと、エイヴリング王国と結んだ条約は全て、破棄されるかもしれません!」
ダフネの真っ青な顔色に、女性騎士たちは状況を察する。
「よし、手分けしよう。私はダフネと一緒に、ロドリゴさまを探す」
「じゃあ私は隊長を見つけて、このことを報告してくるよ」
途中で見かけたら他の女性騎士にも助太刀を頼むこと、と確認をとって散る。
集合場所は、一番大きな祝宴会場の出入り口にした。
小さなダフネは、バッファロー獣人の右腕に抱き上げられ、高い位置からロドリゴを探す。
山猫獣人は素早く人並をかき分け、バーナビーと一緒に会場から出て行ったらしい隊長の後を追った。
いくつかの祝宴会場と庭とテラスを見て回ったが、ロドリゴはいない。
こちらが動いているように、ロドリゴも動いているのだろう。
そろそろ待ち合わせ場所の一番大きな祝宴会場に行ってみようと、ダフネとバッファロー獣人がそちらに向かったとき、鬼の形相で弾丸のように広間を駆け抜けるバーナビーを見た。
しかし、レオノールの手にはその扉を開ける鍵がある。
カチャン、と軽快な音をさせて鍵を外すと、レオノールは部屋に飛び込んだ。
「まあああ! なんて素敵なんでしょう! 部屋中がバラの香りで満たされて、温かい蝋燭の灯がロマンティックで! 二人の熱い夜が、否が応でも盛り上がるシチュエーションね!」
部屋のなかでクルクル踊り出したレオノールをよそに、ダフネは嫌な予感がビンビンしていた。
この部屋の、そっち方向への力の入れ具合からして、きっと今夜、バーナビーは誰かをここに連れ込む気だ。
「本気でヤバいですよ、レオノールさま! この部屋の整いようは、そんじょそこらの熱い夜の演出ではありません! プロポーズをキメてもおかしくないレベルです! だから早々に撤退を……」
「何ですって! プロポーズも初夜も済ませてしまうつもりなのね! さすが抱かれたい男No.1の手腕は違うわね! そっちがその気なら、こっちにだって考えがあるわ!」
ダフネの恐慌を、レオノールは微塵も感じていない。
これまで獣人国一の美姫ともてはやされてきたレオノールは、自分が選ばれない未来など考えられないのだ。
抱かれたい男No.1のバーナビーが、それこそ毎日のように届く自称美姫たちからの縁談を、片っ端から断っていることなど知りもしない。
レオノールは寝室を見つけ、そこにある大きなベッドにダイブする。
「いやああああ! 駄目ですって!! せっかくきれいにシーツを彩っていたバラの花びらが、ほとんど舞い散ってるじゃないですか! せっかくの演出をぶち壊してどうするんですかああ!?」
「私のために用意された演出を、私がどうしようと勝手でしょう?」
「どうしてそこで私のためだと言い切れるんですか? あくまでも鍵を渡してきたのは王太子のクレイグさまですよね? バーナビーさま本人ではないですよね?」
ダフネは、あのドレスと宝飾品を贈られたアドリアナが、バーナビーの本命だと思っている。
根拠は、イエローダイヤモンドの大きさだ。
一夜のお相手に、ちょっと貸し出すような宝飾品ではない。
イエローダイヤモンド自体が貴重なのに、あの大きさはなんだ。
もしあれを本当にプレゼントしたのなら、バーナビーの気持ちは重すぎる。
「止めましょう! 帰りましょう! 謝りましょう!」
必死に懇願するダフネをよそに、レオノールは用意されていた冷えたスパークリングワインを勝手に開けている。
ポンと音をさせてコルクを高く飛ばすと、並ぶフルート型のグラスにじゃんじゃん注いでいく。
「ほら、ダフネも飲んで落ち着きなさい。私は頬が赤くなるまで飲んで、ベッドの中でバーナビーさまのお戻りを待つわ」
頬が赤いほうが可愛く見えるでしょう? と持論を話すレオノールに、ダフネは膝から崩れ落ちる。
(もう私ではお止めできない。しかし放置して、両国間の軋轢になってもいけない。どうしたら……)
レオノールが祝宴に参加するのであれば、きっとレオノールの周りには屈強な女性騎士たちが配置されていた。
いつもレオノールの暴走を止めてくれる、ダフネの力強い仲間たちだ。
だがレオノールが欠席することが決まって、せっかく化粧をした女性騎士たちがションボリしていたのが可哀そうで、ダフネは仲間たちを祝宴へ送り出したのだ。
どうぞ楽しんできて欲しいと。
お尻を腫らしてベッドに寝ているレオノールが、おてんばをすることもないだろうと。
今ならダフネにも抑えられると、胸を張ったのに。
ボロボロと大粒の涙がこぼれた。
しかし、ぐっと奥歯を噛みしめ、落ちる雫をぐいと拭う。
(泣いていても状況は良くならない。こうなったら、ロドリゴさまにご注進するしかない)
そして指示を仰ごう。
ダフネは立ち上がる。
いい感じに酔っぱらっているレオノールを部屋に残し、祝宴の会場を目指して一生懸命に走った。
◇◆◇
「アナ、たくさん踊って喉が渇いていませんか? 実はアナとの出会いを祝して、とっておきのスパークリングワインを冷やしてあるのです。ぜひ一緒に開けて飲みましょう?」
この祝宴の間、ずっとバーナビーの口撃と何気ないお触りを受けてきて、アドリアナにも分かってきた。
バーナビーは、奇しくもアドリアナを女性として気に入ったのだと。
そして、このスパークリングワインを一緒に開けようというのは、寝室へのお誘いの文句なのだ。
どうしようかなと考える。
バーナビーに対して悪い印象はない。
むしろ騎士隊長であるアドリアナを、お姫さまのように扱うバーナビーに興味すら覚えた。
初めて見たグリーンイグアナ獣人を、珍しがっているだけだろうと思っていたが、どうもそれ以上の感情を向けられているように感じる。
それがどこまで本気のものなのか、行ってみるのもありだなと思った。
「いいですね、冷えたワインで体の熱を冷ましましょうか」
「アナ、誘いを受けてくれて感謝します。必ず素敵な夜にするとお約束します」
バーナビーはアドリアナの両手に、嬉しくてたまらないとキスを落とす。
それをくすぐったく思いながら、アドリアナはバーナビーにつれられ、祝宴の会場を後にするのだった。
◇◆◇
ダフネは走り回っていた。
ロドリゴが見つからない。
祝宴の会場は広く、しかも広間の数がひとつではなかった。
カーテンの奥に会場とつながる大きなテラスがあったりして、こちらの国の城の構造に不慣れなダフネは、迷子になりかけていた。
「ダフネ? どうしてここに? もしかして、レオノールさまもいるの?」
そこへ声をかけてくれたのは、山猫獣人の女性騎士だ。
いつもはアバンギャルドな化粧をしているのだが、今夜は侍女によって可憐なレディに化けている。
その隣にはバッファロー獣人の女性騎士もいた。
こちらはオリエンタル美人に化けていて、なんと男性陣の取り巻きまで連れていた。
いつもとの差異にビックリして、一瞬自分が何をしていたのかを忘れたダフネだったが、すぐに思い出した。
「ロドリゴさまを見かけませんでしたか? レオノールさまが、大変なことをしでかしてしまって……」
「レオノールさまが大変なことをしでかすのはいつものことだけど、ロドリゴさまを探すってことはよっぽどなんだね?」
「そうです、よっぽどです。このままだと、エイヴリング王国と結んだ条約は全て、破棄されるかもしれません!」
ダフネの真っ青な顔色に、女性騎士たちは状況を察する。
「よし、手分けしよう。私はダフネと一緒に、ロドリゴさまを探す」
「じゃあ私は隊長を見つけて、このことを報告してくるよ」
途中で見かけたら他の女性騎士にも助太刀を頼むこと、と確認をとって散る。
集合場所は、一番大きな祝宴会場の出入り口にした。
小さなダフネは、バッファロー獣人の右腕に抱き上げられ、高い位置からロドリゴを探す。
山猫獣人は素早く人並をかき分け、バーナビーと一緒に会場から出て行ったらしい隊長の後を追った。
いくつかの祝宴会場と庭とテラスを見て回ったが、ロドリゴはいない。
こちらが動いているように、ロドリゴも動いているのだろう。
そろそろ待ち合わせ場所の一番大きな祝宴会場に行ってみようと、ダフネとバッファロー獣人がそちらに向かったとき、鬼の形相で弾丸のように広間を駆け抜けるバーナビーを見た。
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