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二十三話 異父妹の告白
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「休憩されているところを、申し訳ありません。ですが、どうしてもお姉さまと話がしたくて」
バーナビーとアドリアナにあてがわれた客間には、応接室もあったようだ。
そこに案内されていたチャロが、ふたりの登場に合わせてソファから立ち上がり、深々と頭を下げた。
先ほど、初見で会釈したときとは、ずいぶん態度が違う。
バーナビーとアドリアナは目線を交わし、改めてチャロに着席を促した。
従者がお茶を入れて立ち去ると、チャロは堰を切ったように話し出した。
「もうお二人には分かっていると思いますが、私の父はカルロスさまではありません。母がカルロスさまの弟デリオと不義密通をした結果、私が生まれました。ですから、お姉さまとも血は半分しか繋がっていないのです」
チャロは悲しそうにアドリアナを見た。
その瞳には、親愛の情が現れ、同じ色でもデリオとはまるで違った。
「お姉さま、こうしてお会いすることが出来て、本当に嬉しく思います。今から私が話すことは、お姉さまに衝撃を与えてしまうかもしれません。それでも真実をお伝えするべきだと――」
チャロはうつむき、ごくりと唾を飲み込むと、覚悟を決めたように語り出した。
「5歳のお姉さまが誘拐され、今まで行方不明だったのは、デリオと母が私を女帝にするため、共謀したことなんです。本当に申し訳ありませんでした」
ぐっと奥歯を噛みしめ、泣かないように我慢しているチャロを、アドリアナは静かに眺める。
それはチャロが感じている罪悪感ごと、なだめるような眼差しだった。
「母は、私の外見にダイナソーの血が出現しなかったことを嘆き、このままでは日陰の身であるとデリオに泣きつきました。そこでデリオは、カルロスさまの血を引く正統な皇女のお姉さまを、消してしまおうとしたのです。そして5歳のお姉さまを――獣人と敵対しているオーガ国へ、置き去りにしました」
まさしくアドリアナが推測した通りだった。
バーナビーとアドリアナは、ここまで顔色を変えずに話を聞いている。
「私がこの話を知ったのは、デリオがエイヴリング王国から帰ってきたときです。デリオは私の前で、お姉さまが生きていたことを厄介ごとのように母に報告しました。母も隠しもせずに、デリオの昔の不手際を責めていました。私は、それまで薄々気がついていたことが、真実だと認めざるを得ませんでした。――私はカルロスさまの子ではないのだと」
ついにチャロが涙をこぼした。
しかしそれを拭いもせず、気丈に話し続けた。
「私の瞳がデリオと同じ色であることは、小さい頃から噂されていたので知っていました。ですがカルロスさまが公にデリオを非難しないことから、周りもそれ以上は言いにくかったらしく、私はこれまで皇女として育ってきました。そんな私の存在が、お姉さまをこの国から追い出したのです」
言いたかったことを全て言い終えたのか、チャロは大きくため息をついた。
そして、こぼした涙を恥じるようにうつむき、ぼそぼそと付け加えた。
「私はこの話を聞いてすぐに、カルロスさまに全てを告発しました。母とデリオの罪を、国民へ明らかにするべきだと思ったのです。ところがカルロスさまは、お姉さまが生きていたことを喜ぶだけで、母とデリオには関心がないようでした」
バーナビーはなんとなく、あの不器用そうなカルロスが、港まで出向いた理由が分かった気がした。
生きていた娘に早く会いたかったというのもあるだろうが、ブランカとデリオがアドリアナに手出しをしないように、牽制したかったのもあるだろう。
アドリアナはエイヴリング王国の賓客という扱いだから、何かあったら困るのは古の皇国側だ。
皇国内でブランカとデリオが、アドリアナに殺意を向けるとは考えにくい。
だがバーナビーが見る限り、カルロスは政治的な面に疎い。
真っすぐにアドリアナを心配して、港まで来たのだろう。
アドリアナにもそれは分かったようだった。
「父は、そういう人なのだろう」
初めて表情を崩し、アドリアナは微笑んだ。
それを見て、チャロは立ち上がり、アドリアナの足もとに跪いた。
「お姉さま、どうか私を罰してください。私は、皇女という立場に相応しくありません。それどころか、母とデリオが罪を犯す原因となりました。私は、私は……」
すがりつくようにアドリアナを見上げ、チャロはしゃくりあげるように懇願する。
「私は自分が許せない。これまで23年間、カルロスさまを父と呼び、お姉さまを追いやった母とデリオを慕い、のうのうと暮らしていた愚かな自分が! ……つらいのです。私は罪の子です。どうか、どうか、私に罰を――」
「チャロ、新しい人生を歩んでみるか?」
アドリアナがチャロの顎に手をかけ、上を向かせる。
それはまるで、バーナビーのような王子がする仕種だったが、アドリアナは完璧にこなしてみせる。
持ち上げた顎の先を親指ですりすりと撫で、チャロを落ち着かせたアドリアナがした提案には、バーナビーも驚いた。
「女帝には、なりたい者がなればいいのだ。チャロがそれを望んでいないのならば、私が別の職を用意しよう。獣人国は常に人手不足だからな、王妹の付き人という職なんだが、私の推薦状があればすぐに就くことが出来る」
それは、あのレオノールの付き人だよな? とバーナビーはスンと真顔になる。
くくくと喉で笑ったアドリアナは、顔をチャロに近づけさらに口説く。
「王妹に、王族のふるまいを教えられるのはチャロしかいない。少し欲求不満気味のウサギ獣人を、うまくあしらえるか?」
「もちろんです! お姉さまは、獣人国で長らく暮らしたと聞きました。私もぜひ、その地に足をつけて、お姉さまのように生活をしてみたいです」
アドリアナと視線を合わせてうっとりしているチャロの顔を見て、獣人国がアドリアナを信仰する者にとって聖地と化したことをバーナビーは悟った。
「では推薦状を書こう。反対する者は、私が黙らせてやる。こういうとき、力こそが正義の国はやりやすいな」
アドリアナが嬉しそうに笑うので、それだけでバーナビーは幸せだった。
思う存分にアドリアナの力を揮って欲しいと思ったが、事態はバーナビーの予想を超えていくことになる。
◇◆◇
歓待の宴の最中、カルロスから接触があった。
宴の後に話したいことがあると言われ、バーナビーとアドリアナは客室に戻ってカルロスを待つ。
チャロのことを話そうと思っていたアドリアナにとっては都合が良かったが、カルロスの顔色がだいぶん読めるようになったバーナビーには、持ち込まれる話が深刻なものだと予想がついた。
ふたりがベランダに出て満天の星を堪能していると、従者からカルロスの訪れが告げられる。
「すまない」
応接室で席に着いた途端、カルロスが二人に向かって謝罪をした。
何についてなのか、話す前に謝罪するのがカルロスらしかった。
だが、それでは分からないので、バーナビーが口数の少ないカルロスから巧みに概要を聞きだしていく。
「つまりデリオによって、アドリアナに危害が加えられそうだったということですか?」
「そうだ」
「その、イリの葉について、もう少し説明してもらえますか?」
「この密林に生えたイリの木の葉は、生葉を噛めば気分が高揚し、血気盛んになる。粉にした乾燥葉を吸えば意識が朦朧とし、愚鈍になる。皇国の戦士は戦闘の前に生葉を噛み、巨人に目がけて乾燥葉を投げつける」
「こちらの攻撃力を上げて、相手の防御性を下げるわけか。便利な木があるものだ」
アドリアナは感心しているが、事はそう穏便ではない。
デリオはその乾燥葉を、よりによってアドリアナに摂取させようとしたらしい。
バーナビーとアドリアナにあてがわれた客間には、応接室もあったようだ。
そこに案内されていたチャロが、ふたりの登場に合わせてソファから立ち上がり、深々と頭を下げた。
先ほど、初見で会釈したときとは、ずいぶん態度が違う。
バーナビーとアドリアナは目線を交わし、改めてチャロに着席を促した。
従者がお茶を入れて立ち去ると、チャロは堰を切ったように話し出した。
「もうお二人には分かっていると思いますが、私の父はカルロスさまではありません。母がカルロスさまの弟デリオと不義密通をした結果、私が生まれました。ですから、お姉さまとも血は半分しか繋がっていないのです」
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その瞳には、親愛の情が現れ、同じ色でもデリオとはまるで違った。
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チャロはうつむき、ごくりと唾を飲み込むと、覚悟を決めたように語り出した。
「5歳のお姉さまが誘拐され、今まで行方不明だったのは、デリオと母が私を女帝にするため、共謀したことなんです。本当に申し訳ありませんでした」
ぐっと奥歯を噛みしめ、泣かないように我慢しているチャロを、アドリアナは静かに眺める。
それはチャロが感じている罪悪感ごと、なだめるような眼差しだった。
「母は、私の外見にダイナソーの血が出現しなかったことを嘆き、このままでは日陰の身であるとデリオに泣きつきました。そこでデリオは、カルロスさまの血を引く正統な皇女のお姉さまを、消してしまおうとしたのです。そして5歳のお姉さまを――獣人と敵対しているオーガ国へ、置き去りにしました」
まさしくアドリアナが推測した通りだった。
バーナビーとアドリアナは、ここまで顔色を変えずに話を聞いている。
「私がこの話を知ったのは、デリオがエイヴリング王国から帰ってきたときです。デリオは私の前で、お姉さまが生きていたことを厄介ごとのように母に報告しました。母も隠しもせずに、デリオの昔の不手際を責めていました。私は、それまで薄々気がついていたことが、真実だと認めざるを得ませんでした。――私はカルロスさまの子ではないのだと」
ついにチャロが涙をこぼした。
しかしそれを拭いもせず、気丈に話し続けた。
「私の瞳がデリオと同じ色であることは、小さい頃から噂されていたので知っていました。ですがカルロスさまが公にデリオを非難しないことから、周りもそれ以上は言いにくかったらしく、私はこれまで皇女として育ってきました。そんな私の存在が、お姉さまをこの国から追い出したのです」
言いたかったことを全て言い終えたのか、チャロは大きくため息をついた。
そして、こぼした涙を恥じるようにうつむき、ぼそぼそと付け加えた。
「私はこの話を聞いてすぐに、カルロスさまに全てを告発しました。母とデリオの罪を、国民へ明らかにするべきだと思ったのです。ところがカルロスさまは、お姉さまが生きていたことを喜ぶだけで、母とデリオには関心がないようでした」
バーナビーはなんとなく、あの不器用そうなカルロスが、港まで出向いた理由が分かった気がした。
生きていた娘に早く会いたかったというのもあるだろうが、ブランカとデリオがアドリアナに手出しをしないように、牽制したかったのもあるだろう。
アドリアナはエイヴリング王国の賓客という扱いだから、何かあったら困るのは古の皇国側だ。
皇国内でブランカとデリオが、アドリアナに殺意を向けるとは考えにくい。
だがバーナビーが見る限り、カルロスは政治的な面に疎い。
真っすぐにアドリアナを心配して、港まで来たのだろう。
アドリアナにもそれは分かったようだった。
「父は、そういう人なのだろう」
初めて表情を崩し、アドリアナは微笑んだ。
それを見て、チャロは立ち上がり、アドリアナの足もとに跪いた。
「お姉さま、どうか私を罰してください。私は、皇女という立場に相応しくありません。それどころか、母とデリオが罪を犯す原因となりました。私は、私は……」
すがりつくようにアドリアナを見上げ、チャロはしゃくりあげるように懇願する。
「私は自分が許せない。これまで23年間、カルロスさまを父と呼び、お姉さまを追いやった母とデリオを慕い、のうのうと暮らしていた愚かな自分が! ……つらいのです。私は罪の子です。どうか、どうか、私に罰を――」
「チャロ、新しい人生を歩んでみるか?」
アドリアナがチャロの顎に手をかけ、上を向かせる。
それはまるで、バーナビーのような王子がする仕種だったが、アドリアナは完璧にこなしてみせる。
持ち上げた顎の先を親指ですりすりと撫で、チャロを落ち着かせたアドリアナがした提案には、バーナビーも驚いた。
「女帝には、なりたい者がなればいいのだ。チャロがそれを望んでいないのならば、私が別の職を用意しよう。獣人国は常に人手不足だからな、王妹の付き人という職なんだが、私の推薦状があればすぐに就くことが出来る」
それは、あのレオノールの付き人だよな? とバーナビーはスンと真顔になる。
くくくと喉で笑ったアドリアナは、顔をチャロに近づけさらに口説く。
「王妹に、王族のふるまいを教えられるのはチャロしかいない。少し欲求不満気味のウサギ獣人を、うまくあしらえるか?」
「もちろんです! お姉さまは、獣人国で長らく暮らしたと聞きました。私もぜひ、その地に足をつけて、お姉さまのように生活をしてみたいです」
アドリアナと視線を合わせてうっとりしているチャロの顔を見て、獣人国がアドリアナを信仰する者にとって聖地と化したことをバーナビーは悟った。
「では推薦状を書こう。反対する者は、私が黙らせてやる。こういうとき、力こそが正義の国はやりやすいな」
アドリアナが嬉しそうに笑うので、それだけでバーナビーは幸せだった。
思う存分にアドリアナの力を揮って欲しいと思ったが、事態はバーナビーの予想を超えていくことになる。
◇◆◇
歓待の宴の最中、カルロスから接触があった。
宴の後に話したいことがあると言われ、バーナビーとアドリアナは客室に戻ってカルロスを待つ。
チャロのことを話そうと思っていたアドリアナにとっては都合が良かったが、カルロスの顔色がだいぶん読めるようになったバーナビーには、持ち込まれる話が深刻なものだと予想がついた。
ふたりがベランダに出て満天の星を堪能していると、従者からカルロスの訪れが告げられる。
「すまない」
応接室で席に着いた途端、カルロスが二人に向かって謝罪をした。
何についてなのか、話す前に謝罪するのがカルロスらしかった。
だが、それでは分からないので、バーナビーが口数の少ないカルロスから巧みに概要を聞きだしていく。
「つまりデリオによって、アドリアナに危害が加えられそうだったということですか?」
「そうだ」
「その、イリの葉について、もう少し説明してもらえますか?」
「この密林に生えたイリの木の葉は、生葉を噛めば気分が高揚し、血気盛んになる。粉にした乾燥葉を吸えば意識が朦朧とし、愚鈍になる。皇国の戦士は戦闘の前に生葉を噛み、巨人に目がけて乾燥葉を投げつける」
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