勇者に執着されて絶望した双剣の剣聖は、勇者の息子の黒髪王子に拘束されて絆される

緑虫

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6 お仕置き※

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「ちょっと待てよ! 何してんの!」

 動けるようになった俺が逃げようとすると、ロイクが摘んでいた俺の乳首をギュッと摘んだ。

「痛いっ!」
「……ファビアン、逃げないでくれ」

 は、は、と荒い息のロイクの目が、何かおかしいかもしれない。ギラギラとしていて、俺から目を逸らさない。

「私のモノをファビアンに挿れさせてくれ……頼む」
「ええっ!?」

 ロイクが俺のケツの穴からちゅぽんと指を抜くと、ロイクの張り詰めた怒張を取り出した。……でかいし。いや、普通に無理だろ。こんなの入る訳がない。

 首をふるふる振る。

「む、無理。挿れるってケツの穴にだろ? そもそも汚いし!」
「洗浄魔法をかけよう」

 ロイクは早口で言うと、俺のケツの穴に指を触れた。ポウ、と暖かくなる。こいつマジで洗浄魔法をかけやがった。

 あんぐりと口を開けて見ていたら、ロイクが苦しそうに顔を歪める。

「な? 挿れさせてくれ」

 な、じゃない。俺は必死に考えた。

「そっ、そんなでかいの挿れたら、ケツが切れる!」

 ロイクのイチモツを見ながら言うと、ロイクは自分のと俺のとを見比べる。おい。

「……たっぷり解してあげるからな」
「俺の話聞いてた? ――んぁっ」

 ロイクは俺を床に押し倒すと、押し潰すようにのしかかってきた。お、重い!

 俺はまだ成長途中だから、ロイクよりもひと回りは小さい。だけど曲りなりにも剣聖だし! と力を込めて押しのけようとしたけど、無駄だった。

 ぐぽぐぽと俺のケツの穴を解していくロイクが、もう片方の手で俺の両手を掴んで上で押さえ込む。――そうだよ! こいつ勇者だから馬鹿力なんじゃないか! 力で勝てたことないだろ、俺!

 俺、このままロイクに抱かれちゃうのかな。

 ロイクには勝てないという諦めが、俺を襲った。酸欠と快感でぼんやりとしていると、脳裏に悲しそうなクロードの綺麗な顔が見える。……なんで今、クロードの顔が?

 クロードは多くは語らないけど、気付けばいつも俺の不足しているところを補ってくれていた。俺がありがとうと言うと、「別に」と言ってそっぽを向く癖に。

「ファビアン……!」

 ロイクが俺の名を切なそうに呼ぶ。俺はハッと現実に呼び戻されると、最後の抵抗を試みた。

「ロイク! 今なら間に合う! 俺たち仲間だろ!? こんなことは……っ」
「仲間……そうだな」

 ロイクのギラギラとした目が、俺を凝視する。

「私はずっとそれを打ち破りたいと願っていた。でもファビアンは純粋だから、嫌われたくなかったから必死でこの気持ちを堪えていた」
「は……?」

 打ち破る? ちょっと待てよ。それってまさか、ロイクは俺をずっとそういう目で見ていたってことか?

 ロイクが、歯を見せて笑った。

「私はずっと抑えていた。だからこれは、ファビアンが脱がせろと言ったせいだ」
「え、ちょっと待っ……んああっ!」

 ズン! と固い重量物が、突然俺の体内に侵入してくる。ミチミチと内壁を割って押し進んでいっているのは、ロイクの熱棒だ。苦しくて息が出来ない。

「い……っ無理っ、ごめんなさいロイク、ごめん……っ!」

 俺がロイクに脱がせてと言ったから、ロイクの理性が吹っ飛んだんだ。悪いのは俺。

 勝手に出てくる涙をロイクが舌で舐め取ると、微笑んだ。

「許さない。悪い子にはお仕置きしないと。ねえ、ファビアン?」
「や、やだ……っ」
「大丈夫。気持ちよくなれる筈だよ」
「ひ……っ」

 ぐ、ぐ、と少しずつ押し込まれていくロイクの太い雄の前に、俺は情けない小さな悲鳴を上げるしかできない。

 ロイクが、俺の目を見つめて言った。

「私が最初に手に入れたんだ。誰にもやるものか」
「何言って……っあ、あ、あああっ!」

 穴の周りの皮膚が張り裂けそうなくらいに広がる中、とうとうロイクの雄が俺の中に入ってしまった。ロイクが俺の手を押さえていない方の手で、俺の下腹部に触れる。

「ほら、分かる? ここに私がいる」
「や、やだあ……っ」

 涙と鼻水でぐちょぐちょになった俺を見て、ロイクは心底幸せそうに微笑んだ。そのまま手をずらして俺の萎えてしまった雄を握り締める。

「ファビアンも気持ちよくなろうね? 私に任せてくれればいいから、ファビアンはただ感じていてくれ」
「――ッ」

 獲物を捕らえた時のような勝者の笑みを浮かべたロイクは、ふうー、ふうー、と興奮した息を繰り返した後、緩やかに腰を振り始めた。

 苦しい、痛い。勝手に出てくる涙と、自分のものじゃないみたいな呻き声。

 こんなの、気持ちよくなんてなれない。無理だよ、無理――。そう思っていた時。

「……んんっ!?」

 ロイクの亀頭が俺の内壁のとある一箇所を擦っていった瞬間、死霊とは別の痺れが脳天まで走った。なんだこれ!

「ああ、ここかな? よかった、ちゃんと感じられるね」
「な、な……っ」

 ロイクは歯で俺の上の服をまくっていくと、何故かピンと立ってしまっている乳首を見て目を細める。

「……可愛い。ずっとここに齧り付きたいと思っていたんだ」
「ま、ま……っ」

 俺は先程から、待ってしか言ってない気がする。だけどロイクが待つ訳もなく、俺の小さな突起に顔を近づけてパクリと口に含んでしまった。ぬめりと固い舌先が当たった感覚の後。

「いっ!」
「ふふ、食べないから安心して」
「痛いっ痛いよっ」

 ロイクが俺の乳首に歯を立てたのだ。イ、と歯で乳首を挟んだまま、ロイクが俺を見る。

「逃げない? そうしたら痛いことはなしにしてあげるよ」

 どちらにしろ、勇者からは逃げられやしない。向こうで待っているオリヴィアとクロードだって、クロードの魔力があったら何とかなったかもしれないけど、今クロードは魔力枯渇の状態だ。

「に、逃げない、から……」
「……じゃあ、優しくしてあげるね」

 ロイクは微笑むと、乳首から口を離した。俺の手首も離すと、上半身を起こす。

 おしまい? やめてくれるのかな?

 一瞬期待したけど、違った。

 ロイクは両手で俺の腰を掴むと、口を開けて微笑みながら俺を見下ろした。

 捕食者の笑みだった。

 先程までの緩やかな動きから一転、ロイクは激しく俺を突き上げ始める。

「ひゃ……っあっあっあっ!」
「ファビアン、鳴いて、もっと可愛く鳴いて」

 愛しそうに俺の名を呼ぶロイクの下腹部が俺の尻に当たる度に、パンパンという破裂音が地下墓地に鳴り響いた。

「はあっ、あ、んんっ!」

 ロイクが俺を穿つ度に、石床で俺の皮膚が擦れて痛む。でもただ痛いだけと思っていた身体の中が、徐々に快楽を覚え始めていた。

 ゴツゴツと奥まで突き刺され、俺の声は枯れ、頭は真っ白になる。

「――ファビアンッ!」
「うああ……っ!」

 ロイクが俺の中に熱い液体をぶちまける頃、俺はいつの間にか自分で扱いていた俺の分身から、二度目の射精をしていたのだった。
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