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活動記録帳「佐々木結羽」
case1‐2
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「名前は?」
偉そうな態度に反感を覚えたものの、直々に案内されたということは上司である可能性もある。声になりかけた言葉を噛み砕いて結羽は口を開いた。
「っ、佐々木 結羽です」
「ユウ、か。良い名だ」
男はそう言うと肉食獣のような笑みで一歩ずつ結羽と距離を詰める。
反射的に後ろに下がったもののここは室内。気がつけば壁際に追い込まれていた。背中にあたる硬い感触に歯噛みしながら結羽は男を睨みつける。腕を胸の前で構えて威嚇をする。
だが、それすらも楽しむように男は結羽の華奢な体を壁に押しやった。咄嗟に着き飛ばそうと手を出すが抵抗虚しく、男は結羽の手首を掴み頭の上で交差させると片手で動きを封じた。ここまでされれば結羽も仕事の内容を理解せざるを得ない。最後の抵抗とばかりに顔を背けるが、空いている手で顎を抑えられ正面を向かされる。男の悔しいくらいに整った顔が近づいてきた。
唇に噛み付いてやる、舌を噛み切ってやる。そう息巻く結羽の口は僅かに開いていた。
「んぅ!?」
口腔内にいきなり侵入した舌は器用にも結羽の舌を絡めとる。唾液ごと強く吸われ舌の感触を確かめ合うような緩やかな動きが結羽の背筋を強ばらせた。
ちゅく、ちゅくと静かな室内に水音だけが響く。抗議の意を込めて目を開くと金色の瞳と目が合った。
どくん、と心臓が大きな音をたてる。
その瞬間、手首の拘束が解かれた。執拗なキスから逃れようと再び抵抗を試みるが、後頭部を抑えられ腰を抱かれる。それまで緩やかだったキスが急に変わった。
唇に噛み付くように吸い付いたかと思えば上唇の裏側を舐め上げ、下唇を啄む。荒くなった呼吸を整えるために口を開いた瞬間、待ってましたとばかりに再度侵入し今度はわざと音を立て結羽の唇を蹂躙する。
徐々に力の抜けていく結羽の体を追い詰めるように、股に割り入った男の足が結羽の秘部をぐりぐりと刺激している。
思考がぼやけて何も考えられなくなる。背筋が、子宮が、痛いくらいに疼く。
最後に一際強く抱き寄せられたかと思うとゆっくりと舌の感触を味わわされ、男の足に秘部を押し付けられた。
びりびりと体が震えるのを感じながら結羽は床にへたりこむ。
「腰が抜けたか」
結羽に視線を合わせるためか男がしゃがむ。
かすみがかかった思考で結羽ぼんやりと男を見上げた。
ふと、男の太い腕が結羽伸ばされる。肩を抱き、膝を持ち上げられた。横向きに抱き上げられたのだ。それに気づいた結羽が男の視線の先を見るとベッドが鎮座している。
さぁ、と血の気が引いていった。
「やだ、やだ!」
必死に足掻くか踏ん張りがきかない。厚い胸板は叩いても暴れてもビクともしない。
ついに結羽の痩躯がベッドに投げ出される。
怖い 怖い 怖い
貫かれるような金色の目が怖い。
ビクともしない屈強な体が怖い。
何より、先程から崩れない余裕に満ちたその表情が怖い。
抵抗してみてもあっという間に押さえつけられ、結羽の両手は結羽自身のジャケットで縛り上げられる。
蜘蛛の糸にかかった蝶のように、結羽はベッドに縫いとめられた。
男はそんな結羽を満足気に見下ろすとその胸に顔を埋める。背中にまわされた手が慣れた動作で下着のホックを外した。
「あっ」
突然失った支えに結羽の不安そうな声が漏れる。
一つ、一つ、焦らすようにシャツのボタンが外されていく。観念したのか、機を伺っているのか結羽はすっかり大人しくなった。
最後の一つが外され、白地に色とりどりの小花が散りばめられた可愛らしい下着が顕になる。
「こちらは想像以上か」
品定めをするように男の指先が豊かな丘陵をなぞった。
「最っ低!」
結羽は自分の大きい胸がコンプレックスだった。つい口をついて出た言葉に男の動きがピタリと止まる。
「口の利き方に気をつけろよ」
ひた、とその大きな手が結羽の細い首を掴んだ。
「金を出すのはこっちなんだからな」
男が力を込めるだけで数分後に結羽の息の根は止まる。死にたくないなら抱かれるしかない。
「卑怯者………!」
それでもなお反抗の意志を見せる結羽に男は楽しそうに笑みを深くした。
「いい眼だ」
「っ!」
下着がずらされ、乳房が顕になる。片方を突起に触れないくらいの距離でかりかりと刺激する。もう片方は執拗に吸い上げられる。左右で異なる刺激に翻弄されながら結羽は声を押し殺していた。
揉みしだかれ、絶え間なく愛撫され続けた突起はぷっくりと鮮やかなピンクを主張している。
瞳が潤んでいるのは悔し涙だと言い聞かせて結羽はきつく男を見つめた。
楽しそうな笑みはそのままに男は脇から腰へ、じっくりと反応を楽しむように手を滑らせる。
スカートが脱がされ、綺麗な脚線をなぞる。見せつけるように、結羽を煽るように皮膚の薄いところを愛撫する。
耐えかねた結羽が視線を逸らしたその瞬間。
「あんっ!」
男の手がショーツ越しに割れ目を刺激しはじめる。
結羽の反応が変わったのを見て、男は小さく喉を鳴らした。
「こちらが好みだったか」
「くっ………!」
クソ野郎と唇が動く。だが、音にならずに解けて消えるくらいには結羽とて追い詰められていた。
「んんっ」
主張を始めたクリを弾かれ声が漏れる。
「濡れているな」
「うるさい!」
湿った叫びに男の動きが止まった。そして見せつけるように内腿に花弁を散らし、にやりと嗤う。
「可愛いな」
それまで確かめるようだった動きが早くなる。溢れ出る愛液をクリトリスに塗りこまれ、敏感になったそれは赤く熟れて僅かにかかる吐息だけで感じてしまう。
「やだ、やめて………っ」
「どうした?」
「ぞわぞわする、気持ち悪いっ」
耐えようとすればするほどじわじわと濡れていく。そんな自分の体の変化が恐ろしい。
「違うぞ」
顎を掴まれ、視線が交わる。
「これは気持ち良いと言うんだ」
「そんなわけないっ」
間髪入れず結羽が否定の叫びを上げた。
「こんなっ、ーーーーー!」
言葉を紡ぎ終わるより早く声が奪われる。
「んんんぅ」
なお抗おうと喉に力を込めた瞬間。
「ーーーーーーーーっ!」
結羽が息を詰めた。
唇だけではなく、膣内も蹂躙されているのだ。逃れようと足を閉じようにも閉じれない。逃げたくても逃げられない。激しい水音が二つ重なって脳を沸騰させる。
「こんなの、知らないぃ」
「俺が叩き込んでやる」
指の数が増えた。動きが早くなった。そして、一番奥まで差し込まれた指の先が曲がって、
視界が真っ白になった
ふと、熱いものが擦り付けられている感覚に気づき、結羽の意識が引き戻される。
そそり立つ凶暴なそれは大きさだけではなく凸凹に至るまで女を快楽に叩き落とすために造形されたようであった。
みち、と入り口にあてがわれる。
「いや、はいらない!」
そんなものが入るわけが無い。入ったが最後、もう逃げられない。
必死の抵抗も虚しく、腰を掴まれ固定される。
「あっ、あああぁ!」
指の比ではない。みちみちと肉が押し広げられる感覚が怖い。
「いたい、いたいぃ」
ゆっくりと、ゆっくりと挿入されていく。結羽の泣き声などお構い無しに。
ふと、先っぽがこつ、と何かを突いた。
「あっ」
どうやら全部入ったらしい。入ったまま、位置を調整するように腰を動かされる。それだけでびりびりと腰が痺れるのに。
「動くぞ」
「ーーーっ」
ゆっくり引き抜かれて、そして
「きゃあ!」
ごちゅ、と今度ははっきり感じた。すっかり濡れきった秘部が男の動きに合わせていやらしい水音を響かせる。
「だめ、だめだめだめだめっ!」
突かれる度に腰が跳ねる。逃げたいのに痛いくらいに掴まれて逃げられない。ちかちかと火花が飛ぶ。何かがくる。さっきからずっと燻っていたものが大きく育って自分がかき消されていく。
入口深くまでゆっくり引き抜かれて、そして
「ああぁぁぁぁ!」
脈打つソレは結羽の中で欲望をぶちまけた。快楽の余韻すらしっかりと刷り込まれ結羽の唇からは熱っぽい吐息が零れる。
「ひんっ」
なんの前触れもなく引き抜かれたせいか、結羽の下の口ははくはくと名残惜しそうにしていた。休む暇など与えない、と男は自身の白濁の液を刷り込むように指で割れ目を嬲る。
「期待以上の名器だ」
言葉にならない結羽の喘ぎ声が途切れ途切れに零れた。首を横に振って母音だけの声が水音に混じって消える。
「声もいい」
ぬぷ、と指を抜き取ると結羽の腰が微かに跳ねた。
混ざりあった愛液を舐ると男は恍惚と天井を見上げた。がしがしと頭を掻き、降りてきていた前髪をかき上げる。
「堕とし甲斐がある」
男の視線が外れた好機。結羽は余韻に震える体を叱咤して逃げようと姿勢を変える。肘を支えに四つん這いになりベッドの端へと顔を向けた。
だが、動きだすより早く背中にのしかかられた。
「逃げる元気もあると来た」
心底楽しそうな声が耳元で囁く。おそるおそる肩越しに振り返ると三日月が二つ暗闇に浮かんでいた。
ぐい、と進んだ距離を引き戻される。まだ甘い刺激が続いている貝合わせの端に熱いものが触れた。
「いやああぁっ!」
今度は慈悲の欠片もなく一気にねじ込まれた。先程とは違う向きで違う場所を犯される。
「楽しませてもらうぞ、結羽」
振り向きざまに唇が奪われる。肉のぶつかり合う音が容赦なく鼓膜を叩いた。もう、何も考えられない。
結羽の記憶はそこでふつりと途絶えた。
偉そうな態度に反感を覚えたものの、直々に案内されたということは上司である可能性もある。声になりかけた言葉を噛み砕いて結羽は口を開いた。
「っ、佐々木 結羽です」
「ユウ、か。良い名だ」
男はそう言うと肉食獣のような笑みで一歩ずつ結羽と距離を詰める。
反射的に後ろに下がったもののここは室内。気がつけば壁際に追い込まれていた。背中にあたる硬い感触に歯噛みしながら結羽は男を睨みつける。腕を胸の前で構えて威嚇をする。
だが、それすらも楽しむように男は結羽の華奢な体を壁に押しやった。咄嗟に着き飛ばそうと手を出すが抵抗虚しく、男は結羽の手首を掴み頭の上で交差させると片手で動きを封じた。ここまでされれば結羽も仕事の内容を理解せざるを得ない。最後の抵抗とばかりに顔を背けるが、空いている手で顎を抑えられ正面を向かされる。男の悔しいくらいに整った顔が近づいてきた。
唇に噛み付いてやる、舌を噛み切ってやる。そう息巻く結羽の口は僅かに開いていた。
「んぅ!?」
口腔内にいきなり侵入した舌は器用にも結羽の舌を絡めとる。唾液ごと強く吸われ舌の感触を確かめ合うような緩やかな動きが結羽の背筋を強ばらせた。
ちゅく、ちゅくと静かな室内に水音だけが響く。抗議の意を込めて目を開くと金色の瞳と目が合った。
どくん、と心臓が大きな音をたてる。
その瞬間、手首の拘束が解かれた。執拗なキスから逃れようと再び抵抗を試みるが、後頭部を抑えられ腰を抱かれる。それまで緩やかだったキスが急に変わった。
唇に噛み付くように吸い付いたかと思えば上唇の裏側を舐め上げ、下唇を啄む。荒くなった呼吸を整えるために口を開いた瞬間、待ってましたとばかりに再度侵入し今度はわざと音を立て結羽の唇を蹂躙する。
徐々に力の抜けていく結羽の体を追い詰めるように、股に割り入った男の足が結羽の秘部をぐりぐりと刺激している。
思考がぼやけて何も考えられなくなる。背筋が、子宮が、痛いくらいに疼く。
最後に一際強く抱き寄せられたかと思うとゆっくりと舌の感触を味わわされ、男の足に秘部を押し付けられた。
びりびりと体が震えるのを感じながら結羽は床にへたりこむ。
「腰が抜けたか」
結羽に視線を合わせるためか男がしゃがむ。
かすみがかかった思考で結羽ぼんやりと男を見上げた。
ふと、男の太い腕が結羽伸ばされる。肩を抱き、膝を持ち上げられた。横向きに抱き上げられたのだ。それに気づいた結羽が男の視線の先を見るとベッドが鎮座している。
さぁ、と血の気が引いていった。
「やだ、やだ!」
必死に足掻くか踏ん張りがきかない。厚い胸板は叩いても暴れてもビクともしない。
ついに結羽の痩躯がベッドに投げ出される。
怖い 怖い 怖い
貫かれるような金色の目が怖い。
ビクともしない屈強な体が怖い。
何より、先程から崩れない余裕に満ちたその表情が怖い。
抵抗してみてもあっという間に押さえつけられ、結羽の両手は結羽自身のジャケットで縛り上げられる。
蜘蛛の糸にかかった蝶のように、結羽はベッドに縫いとめられた。
男はそんな結羽を満足気に見下ろすとその胸に顔を埋める。背中にまわされた手が慣れた動作で下着のホックを外した。
「あっ」
突然失った支えに結羽の不安そうな声が漏れる。
一つ、一つ、焦らすようにシャツのボタンが外されていく。観念したのか、機を伺っているのか結羽はすっかり大人しくなった。
最後の一つが外され、白地に色とりどりの小花が散りばめられた可愛らしい下着が顕になる。
「こちらは想像以上か」
品定めをするように男の指先が豊かな丘陵をなぞった。
「最っ低!」
結羽は自分の大きい胸がコンプレックスだった。つい口をついて出た言葉に男の動きがピタリと止まる。
「口の利き方に気をつけろよ」
ひた、とその大きな手が結羽の細い首を掴んだ。
「金を出すのはこっちなんだからな」
男が力を込めるだけで数分後に結羽の息の根は止まる。死にたくないなら抱かれるしかない。
「卑怯者………!」
それでもなお反抗の意志を見せる結羽に男は楽しそうに笑みを深くした。
「いい眼だ」
「っ!」
下着がずらされ、乳房が顕になる。片方を突起に触れないくらいの距離でかりかりと刺激する。もう片方は執拗に吸い上げられる。左右で異なる刺激に翻弄されながら結羽は声を押し殺していた。
揉みしだかれ、絶え間なく愛撫され続けた突起はぷっくりと鮮やかなピンクを主張している。
瞳が潤んでいるのは悔し涙だと言い聞かせて結羽はきつく男を見つめた。
楽しそうな笑みはそのままに男は脇から腰へ、じっくりと反応を楽しむように手を滑らせる。
スカートが脱がされ、綺麗な脚線をなぞる。見せつけるように、結羽を煽るように皮膚の薄いところを愛撫する。
耐えかねた結羽が視線を逸らしたその瞬間。
「あんっ!」
男の手がショーツ越しに割れ目を刺激しはじめる。
結羽の反応が変わったのを見て、男は小さく喉を鳴らした。
「こちらが好みだったか」
「くっ………!」
クソ野郎と唇が動く。だが、音にならずに解けて消えるくらいには結羽とて追い詰められていた。
「んんっ」
主張を始めたクリを弾かれ声が漏れる。
「濡れているな」
「うるさい!」
湿った叫びに男の動きが止まった。そして見せつけるように内腿に花弁を散らし、にやりと嗤う。
「可愛いな」
それまで確かめるようだった動きが早くなる。溢れ出る愛液をクリトリスに塗りこまれ、敏感になったそれは赤く熟れて僅かにかかる吐息だけで感じてしまう。
「やだ、やめて………っ」
「どうした?」
「ぞわぞわする、気持ち悪いっ」
耐えようとすればするほどじわじわと濡れていく。そんな自分の体の変化が恐ろしい。
「違うぞ」
顎を掴まれ、視線が交わる。
「これは気持ち良いと言うんだ」
「そんなわけないっ」
間髪入れず結羽が否定の叫びを上げた。
「こんなっ、ーーーーー!」
言葉を紡ぎ終わるより早く声が奪われる。
「んんんぅ」
なお抗おうと喉に力を込めた瞬間。
「ーーーーーーーーっ!」
結羽が息を詰めた。
唇だけではなく、膣内も蹂躙されているのだ。逃れようと足を閉じようにも閉じれない。逃げたくても逃げられない。激しい水音が二つ重なって脳を沸騰させる。
「こんなの、知らないぃ」
「俺が叩き込んでやる」
指の数が増えた。動きが早くなった。そして、一番奥まで差し込まれた指の先が曲がって、
視界が真っ白になった
ふと、熱いものが擦り付けられている感覚に気づき、結羽の意識が引き戻される。
そそり立つ凶暴なそれは大きさだけではなく凸凹に至るまで女を快楽に叩き落とすために造形されたようであった。
みち、と入り口にあてがわれる。
「いや、はいらない!」
そんなものが入るわけが無い。入ったが最後、もう逃げられない。
必死の抵抗も虚しく、腰を掴まれ固定される。
「あっ、あああぁ!」
指の比ではない。みちみちと肉が押し広げられる感覚が怖い。
「いたい、いたいぃ」
ゆっくりと、ゆっくりと挿入されていく。結羽の泣き声などお構い無しに。
ふと、先っぽがこつ、と何かを突いた。
「あっ」
どうやら全部入ったらしい。入ったまま、位置を調整するように腰を動かされる。それだけでびりびりと腰が痺れるのに。
「動くぞ」
「ーーーっ」
ゆっくり引き抜かれて、そして
「きゃあ!」
ごちゅ、と今度ははっきり感じた。すっかり濡れきった秘部が男の動きに合わせていやらしい水音を響かせる。
「だめ、だめだめだめだめっ!」
突かれる度に腰が跳ねる。逃げたいのに痛いくらいに掴まれて逃げられない。ちかちかと火花が飛ぶ。何かがくる。さっきからずっと燻っていたものが大きく育って自分がかき消されていく。
入口深くまでゆっくり引き抜かれて、そして
「ああぁぁぁぁ!」
脈打つソレは結羽の中で欲望をぶちまけた。快楽の余韻すらしっかりと刷り込まれ結羽の唇からは熱っぽい吐息が零れる。
「ひんっ」
なんの前触れもなく引き抜かれたせいか、結羽の下の口ははくはくと名残惜しそうにしていた。休む暇など与えない、と男は自身の白濁の液を刷り込むように指で割れ目を嬲る。
「期待以上の名器だ」
言葉にならない結羽の喘ぎ声が途切れ途切れに零れた。首を横に振って母音だけの声が水音に混じって消える。
「声もいい」
ぬぷ、と指を抜き取ると結羽の腰が微かに跳ねた。
混ざりあった愛液を舐ると男は恍惚と天井を見上げた。がしがしと頭を掻き、降りてきていた前髪をかき上げる。
「堕とし甲斐がある」
男の視線が外れた好機。結羽は余韻に震える体を叱咤して逃げようと姿勢を変える。肘を支えに四つん這いになりベッドの端へと顔を向けた。
だが、動きだすより早く背中にのしかかられた。
「逃げる元気もあると来た」
心底楽しそうな声が耳元で囁く。おそるおそる肩越しに振り返ると三日月が二つ暗闇に浮かんでいた。
ぐい、と進んだ距離を引き戻される。まだ甘い刺激が続いている貝合わせの端に熱いものが触れた。
「いやああぁっ!」
今度は慈悲の欠片もなく一気にねじ込まれた。先程とは違う向きで違う場所を犯される。
「楽しませてもらうぞ、結羽」
振り向きざまに唇が奪われる。肉のぶつかり合う音が容赦なく鼓膜を叩いた。もう、何も考えられない。
結羽の記憶はそこでふつりと途絶えた。
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