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第三章 王宮編
熱砂★
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砂漠街道21ポイントは熱砂が吹き荒れていた。
夜明け前、疾風のように襲ってきた男たちは、見張りの数人の兵を微塵の躊躇いもなく斬り捨て、瞬く間に砦を占拠した。
「きゃあぁぁあっ!」
「誰か、誰かあぁーーーっ!!」
寝込みを襲われた城内は叫喚に包まれた。が、それもすぐに止んだ。侵入者は逃げ惑う使用人の女を一太刀で斬り殺し、その血に濡れた剣の切っ先を泣き叫ぶ女とその子供たちの鼻先に突きつけたからだ。
「静かにしろ」
砦には剥き出しのコンクリートで覆われた地下があった。そこには頑丈な鉄格子でできた牢がいくつも並んでいる。侵入者たちは女たちを縛り上げ、その地下牢へ放り込んだ。隣の牢には既に、戦いに敗れた警備兵たちが囚われていた。
「あなた……!」
隣の牢にいる夫に駆け寄り、鉄格子越しに夫婦が手を握り合う。
「頼む……妻と子供たちは、助けてくれ……」
「それは国王の出方次第だな」
顔を真っ赤なターバンで隠した、賊の頭目らしい男が、冷酷に言い放った。
「子供だけ出せ」
命じられた手下が、女の三人の子供を牢から引きずり出す。
「やめて……どこへ?ああ、やめて!連れて行かないでえぇ!」
必死ですがりつく母親が、乱暴に蹴り飛ばされる。
「きゃあっ!」
「母さま!母さま!」
母子の悲痛な叫びが、灰色の壁に無情にこだまする。
「あ……ああ……」
子供たちを連れ去られ、泣き崩れる母親を、赤いターバンの男は更に地獄へ突き落とした。
「おい、お前ら、あの女を犯せ」
命じられた手下たちは、女の牢に入って鍵をかけた。
「やめろ……!レダ!あああ!」
隣の牢の夫が叫ぶ。ガシャン、と手下の一人が、鉄格子にとりすがる夫に剣を向けた。
「うるせぇな。黙って見てろよ」
「いやぁああぁ……っ!」
女は両手を掴まれ、両脚を大きく広げられた。衣類をまくられて為すすべもなく晒された秘孔を、興奮で熱り立った男根が一気に貫く。
「あーーーーーっ……」
苦痛の叫びが、地下牢に響いた。
「レダーーーーっ!」
夫は両手で顔を覆った。共に囚われた兵士たちは、一様に顔を伏せる。彼の妻の叫びを聞きながら、掛ける言葉など見つかるはずがなかった。
「やめてください……やめてくださァア……ッ……」
一人が行為を終えると、すぐにまた別の男が覆いかぶさり、前戯もなく挿入する。情も哀れみも快楽すらもない、ただ相手を貶めるためだけの行為が、延々と続けられる。
「……お願いです……やめ、ああああ……見ないで、あなた……」
十人近い男たちが、代わる代わる女を犯していく。抵抗する力は徐々に弱まり、体液にまみれた膣はじゅぶじゅぶと湿った音を牢内に響かせていた。
「ああ……やめ……ゆるして……見ないでえぇ……お願い……お願い…………」
やがて女の涙は涸れ、声も上げなくなった。
日が落ちて、真っ暗になった地下牢に、ぽつりと明かりが灯った。
明かりは牢の奥までは届かない。その奥の暗闇で、女は気まぐれに訪れる男たちに犯され続けていた。数時間に及ぶ暴行に、膣は乾ききり、擦り切れて血を流している。
「おい、出ろ」
賊の手下が数人やってきて、女の夫が牢から引き出された。
「え、あ、あの」
狼狽える夫に猿ぐつわが噛まされ、分厚い布袋が被せられた。そのまま地面に転がすと、夫をすっぽり袋の中に収めて口を縛る。
キィ、と扉がきしむ音がして、頭目の男が階段を降りてきた。
「――っ!」
頭目の後ろから現れた人影に、女は息を呑んだ。それは、先程連れ去られた子供たちだった。十一歳と九歳の兄弟の後ろから、六歳の娘が泣きそうな顔でついてくる。
女のいる場所は暗い。子供たちに、母の姿は見えないはずだ。
女は唇を噛んだ。背後で蠢く男の男根が、無慈悲に子宮を突き上げる。
(声を上げては駄目――……)
声を出さなければ、暗闇で何が行われているか子供たちには分からない。母親は必死で声を押し殺した。
「叩け」
頭目の男は、子供たちに棍棒を渡して言った。――布袋を指して。
「腹が空いただろう?この中には、今夜の夕食用の豚が入っている。――さあ、殴れ。こいつを叩き殺したら、腹いっぱい食わしてやる」
女は青ざめた。
(駄目、駄目……あの袋の中は……)
止めなければ。
だが、声を上げたら子供たちに気づかれてしまう。母のあられもない姿を見られてしまう――。
兄が、か細い声で尋ねた。
「……母さまと、父さまにも、食べさせてくれる……?」
「ああ、食わしてやるさ――」
頭目の男がにんまりと笑って言った。その手には銃が握られ、銃口は妹の頭上を指していた。
口を塞がれた夫の断末魔の叫びは、確かに豚の声のようにも聞こえた。
袋が動かなくなったのを確認して、男は子供たちを地上に連れて行かせた。父親の死体を見せなかったのはせめてもの情けか、ただの気紛れか。
「何が目的なの……」
背後で犯す男に際限なく揺すぶられ、地面に齧りつきながら、女は訊いた。
頭目の男は顔だけをこちらに向け、感情のない声で一言、答える。
「復讐」
夜明け前、疾風のように襲ってきた男たちは、見張りの数人の兵を微塵の躊躇いもなく斬り捨て、瞬く間に砦を占拠した。
「きゃあぁぁあっ!」
「誰か、誰かあぁーーーっ!!」
寝込みを襲われた城内は叫喚に包まれた。が、それもすぐに止んだ。侵入者は逃げ惑う使用人の女を一太刀で斬り殺し、その血に濡れた剣の切っ先を泣き叫ぶ女とその子供たちの鼻先に突きつけたからだ。
「静かにしろ」
砦には剥き出しのコンクリートで覆われた地下があった。そこには頑丈な鉄格子でできた牢がいくつも並んでいる。侵入者たちは女たちを縛り上げ、その地下牢へ放り込んだ。隣の牢には既に、戦いに敗れた警備兵たちが囚われていた。
「あなた……!」
隣の牢にいる夫に駆け寄り、鉄格子越しに夫婦が手を握り合う。
「頼む……妻と子供たちは、助けてくれ……」
「それは国王の出方次第だな」
顔を真っ赤なターバンで隠した、賊の頭目らしい男が、冷酷に言い放った。
「子供だけ出せ」
命じられた手下が、女の三人の子供を牢から引きずり出す。
「やめて……どこへ?ああ、やめて!連れて行かないでえぇ!」
必死ですがりつく母親が、乱暴に蹴り飛ばされる。
「きゃあっ!」
「母さま!母さま!」
母子の悲痛な叫びが、灰色の壁に無情にこだまする。
「あ……ああ……」
子供たちを連れ去られ、泣き崩れる母親を、赤いターバンの男は更に地獄へ突き落とした。
「おい、お前ら、あの女を犯せ」
命じられた手下たちは、女の牢に入って鍵をかけた。
「やめろ……!レダ!あああ!」
隣の牢の夫が叫ぶ。ガシャン、と手下の一人が、鉄格子にとりすがる夫に剣を向けた。
「うるせぇな。黙って見てろよ」
「いやぁああぁ……っ!」
女は両手を掴まれ、両脚を大きく広げられた。衣類をまくられて為すすべもなく晒された秘孔を、興奮で熱り立った男根が一気に貫く。
「あーーーーーっ……」
苦痛の叫びが、地下牢に響いた。
「レダーーーーっ!」
夫は両手で顔を覆った。共に囚われた兵士たちは、一様に顔を伏せる。彼の妻の叫びを聞きながら、掛ける言葉など見つかるはずがなかった。
「やめてください……やめてくださァア……ッ……」
一人が行為を終えると、すぐにまた別の男が覆いかぶさり、前戯もなく挿入する。情も哀れみも快楽すらもない、ただ相手を貶めるためだけの行為が、延々と続けられる。
「……お願いです……やめ、ああああ……見ないで、あなた……」
十人近い男たちが、代わる代わる女を犯していく。抵抗する力は徐々に弱まり、体液にまみれた膣はじゅぶじゅぶと湿った音を牢内に響かせていた。
「ああ……やめ……ゆるして……見ないでえぇ……お願い……お願い…………」
やがて女の涙は涸れ、声も上げなくなった。
日が落ちて、真っ暗になった地下牢に、ぽつりと明かりが灯った。
明かりは牢の奥までは届かない。その奥の暗闇で、女は気まぐれに訪れる男たちに犯され続けていた。数時間に及ぶ暴行に、膣は乾ききり、擦り切れて血を流している。
「おい、出ろ」
賊の手下が数人やってきて、女の夫が牢から引き出された。
「え、あ、あの」
狼狽える夫に猿ぐつわが噛まされ、分厚い布袋が被せられた。そのまま地面に転がすと、夫をすっぽり袋の中に収めて口を縛る。
キィ、と扉がきしむ音がして、頭目の男が階段を降りてきた。
「――っ!」
頭目の後ろから現れた人影に、女は息を呑んだ。それは、先程連れ去られた子供たちだった。十一歳と九歳の兄弟の後ろから、六歳の娘が泣きそうな顔でついてくる。
女のいる場所は暗い。子供たちに、母の姿は見えないはずだ。
女は唇を噛んだ。背後で蠢く男の男根が、無慈悲に子宮を突き上げる。
(声を上げては駄目――……)
声を出さなければ、暗闇で何が行われているか子供たちには分からない。母親は必死で声を押し殺した。
「叩け」
頭目の男は、子供たちに棍棒を渡して言った。――布袋を指して。
「腹が空いただろう?この中には、今夜の夕食用の豚が入っている。――さあ、殴れ。こいつを叩き殺したら、腹いっぱい食わしてやる」
女は青ざめた。
(駄目、駄目……あの袋の中は……)
止めなければ。
だが、声を上げたら子供たちに気づかれてしまう。母のあられもない姿を見られてしまう――。
兄が、か細い声で尋ねた。
「……母さまと、父さまにも、食べさせてくれる……?」
「ああ、食わしてやるさ――」
頭目の男がにんまりと笑って言った。その手には銃が握られ、銃口は妹の頭上を指していた。
口を塞がれた夫の断末魔の叫びは、確かに豚の声のようにも聞こえた。
袋が動かなくなったのを確認して、男は子供たちを地上に連れて行かせた。父親の死体を見せなかったのはせめてもの情けか、ただの気紛れか。
「何が目的なの……」
背後で犯す男に際限なく揺すぶられ、地面に齧りつきながら、女は訊いた。
頭目の男は顔だけをこちらに向け、感情のない声で一言、答える。
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