イシュラヴァール放浪記

道化の桃

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第七章 愛執編

王の怒り☆

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 どれくらい時が経っただろうか。
 部屋の中には、ぐちゅん、ぐちゅん、と卑猥な音が響いている。その合間に、マルスの荒い息遣いとファーリアのか細い喘ぎ声とが重なる。
「……ハァッ……ハァッ……ハッ……」
「やぁ……あぁ……」
 マルスはファーリアの躰を知り尽くしていた。
 ファーリアの躰の奥の、一番感じる場所だけを、意地悪く責め続ける。
「あぁぁ……あぁああぁ……ああぅ……」
 ファーリアの喘ぎ声が次第に虚ろになっていく。
 広げられっぱなしの股関節が痛み、脚に力が入らない。
 もう何時間も苦しい体勢のまま、一番敏感な場所を突かれ続けている。感じすぎたそこはとうに痺れて、それでもマルスの執拗な責めによってじゅくじゅくと蜜を溢れさせられる。
「……言え。私を裏切った、その一部始終を」
 マルスは片手でファーリアの手首をまとめて掴むと、ファーリアの躰をうつ伏せにして、その背中に全体重をかけて押さえつけた。
「んぐ!」
 重さのあまり呻いたファーリアに、後ろから挿入する。
「言え!!何があった!?お前は何故アルヴィラにいた?」
 マルスは疵痕だらけの背中に噛み付いた。
「痛ぁっ……!」
 ファーリアの内壁がきゅうっと収縮する。
「私を裏切ったのか?私を籠絡して嘲笑い、裏では反乱軍と通じていたのか?」
「違……っ……通じてなんか……いない……」
「信じられるか!では納得のいく説明をしろ!」
 マルスはずぶりと奥を穿つ。
「あぁ!」
 ファーリアは答えないまま、頭を横に降った。
 反乱軍と通じてなんていない。マルスを籠絡したつもりもない。だが。
(信じてなんて、言えない……)
 ユーリと愛し合ったのは事実なのだ。
 そのことを後悔はしていない。だからこそ、偽りの言葉など見つからない。
「……そうか……いい、時間はたっぷりある」
 マルスは自らが放った精とファーリアの蜜でどろどろに濡れた楔を引き抜くと、すぐ上にある穴に充てがった。
「――ひぁ……っ!」
 ファーリアの肩甲骨と肩甲骨の間を片手で寝台に押し付けて、もう片方の手で尻を高く上げさせる。天井を向いて露わになったそこに、マルスは楔の先端を挿し入れた。
「んあ、ああ、あ」
 敷布に押し付けられて、大きく見開いたファーリアの両眼から、涙が溢れた。
 怒張したが、ゆっくりとファーリアの排泄孔に飲み込まれていく。
 狭い腸壁がぎちぎちと押し拡げられ、深々と楔が打ち込まれる。根本まで突き刺すと、マルスは容赦なくそれを前後させた。
 内蔵を引っ張り出されては押し込まれる不快感が、延々と繰り返される。時折排泄欲に襲われて入り口を収縮させると、太く硬い楔に阻まれて激痛が走る。ファーリアは苦痛に呻いた。反り返った背骨は絶えず鈍痛を訴え、突かれ続けた腰は痛みを通り越して重だるい。
 やがて接合部が乾いてくると、マルスは指をファーリアの膣に入れて刺激し、強引に潮を吹かせた。
「あぁ、やあぁあ――――……」
 勢いよく溢れた液体をすくい取り、排泄孔になすりつける。そしてぎりぎりまで引き抜いたにも粘液を塗りたくって、再び一気に突き挿れる。
「あぁあ!!」
 痛みのあまり、ファーリアが悲鳴を上げた。
 マルスはよくわかっていた。どうすれば相手が快感を覚え、どうすれば痛みに苛まれるか、熟知していた。ファーリアの躰を、思うがままに痛めつけることができた。
 優しさの欠片もない、怒りをぶつけ、蹂躙し、制裁を加えるための行為。
 快楽ではなく苦痛を与えるために、マルスはひたすらファーリアを陵辱する。
 マルスの終わらない懲罰を受けながら、ファーリアは声もなく泣いた。
 あの優しかったマルスは、もうどこにもいない。
 それが悲しかった。
(わたしのせいで……このひとは変わってしまった――)
 ――ファーリア。と呼ぶ、甘い声も、ついばむような口づけも、ガラス細工を扱うように愛撫する手も、笑顔も。
(ぜんぶ、消えてしまった)
 涙がとめどなく流れ出る。
 きっともう二度と、あんなふうに抱かれることなどないのだろう。
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