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前世で武神と呼ばれた男、力の使い方を教える①
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俺は一週間かけてハッカ、ソリス、シェナ、シアドの四人に戦い方の基礎を教えつつ、それぞれの欠点を指摘した。
ハッカには攻撃が単調過ぎる点を指摘した。
「なんにも考えないで攻撃してるよなハッカは、せっかく良さげなスキルがあるのに宝の持ち腐れだよ。ハッカは天才じゃないんだから、攻撃を避けられたり防がれたりしたらすぐに次の一手が打てるように行動しなきゃ」
「なんか辛辣じゃない!? でも言い返せないな。まっ、戦いに関してはヒューゴは正しいから言い返すつもりはないけど」
「戦い以外は正しくないっていうのか」
「正しくねーよ。この前、辺境伯が驚いてたぞ、ステーキをナイフを使わずに丸のみしてたのを見てさ」
「食事時間の短縮だよ。早く食後の運動したくてさ」
「やっぱ、オマエどうかしてるわ」
ハッカはやれやれと首を振っていた。
ソリスは中長距離からスキルで生成したポーションや錬金術を使って攻撃するスタイルだ。だが、本人はその場からほとんど動くことはないので動きながら攻撃するように指摘した。
「俺がソリスの攻撃を回避して、横に回り込んだときはどうする?」
「降参する~」
相変わらずソリスはマイペースである。
「それが正しいけど、足場を崩したり、目くらましするなりで距離を取ったらいいと思うんだ。ソリスのスキルなら色んな薬を作れるし、そういった搦め手で攻防を繰り広げたらいいんじゃないかな?」
「なるほどなるほど~」
ソリスは羊皮紙に羽ペンを走らせて言われたことをメモしていた。
シェナには実戦を踏まえながら、スキルを有効活用するように指示した。
「『戦乙女』は武器を召喚できるうえに近接戦闘もできる職業だ! なら、武器を召喚しつつ、自らも戦えるようになるようにするんだ! 二つのことを同時にやるのは難しいと思うけど、これができたら、今以上に強くなれる」
「はいっ!」
シェナが宙から飛ばしてくる様々な種類の武器を回避しながら、彼女の槍を剣で弾き続けた。
さらに召喚した武器を俺の背後に回り込むよう飛ばしてきたり、シェナが走って突っ込んできたかと思えば身を反転させて、彼女の背中越しに迫っていた武器を俺に向かうように仕向けていた。
「そういう風に自在にスキルを扱うんだ、それも、もっともっと多くの武器を俺に打ち込んでくれ!」
「え、は、はい!」
シェナは戸惑いながらも猛攻を続けた。
シアドには魔力量の上限を増やす方法を教えつつ、基礎的な炎魔法だけ使うように指示した。
「魔力を限界まで使い切ることで上限が上がるなんて知らなかったよ……ふぅ……」
魔力が枯渇したシアドは額から多量の汗を流していた。
俺が生きていた時代では誰しも知ってることだったんだけどな。やっぱ、昔の技術や知識は埋もれてしまうものかもしれない。
「魔力がなくなったら魔力欠乏症になるから危険だけどな、何日も寝込むかも」
「えっ!」
シアドは口を大きく開けていた。
「大丈夫大丈夫、俺、人の魔力量見れるから」
「なら、安心したよ。それと『炎弾《ファイアバレット》』だけで魔力を枯渇させるのは何故なんでしょうか? もっと強い魔法ならば、魔力がより早く枯渇すると思うんだけど」
「魔力を多く消費する魔法だと、その分、行使する魔法の回数も減るのが駄目なんだよな~。今は炎魔法を使うことに体を慣れさせる時期だよ。魔力は体の隅々に流れていて、それを炎に変換して放つのが炎魔法。魔法の回数を重ねれば重ねるほど効率よく魔力が炎に変換するようになるんだ」
「勉強になります!」
シアドは俺の話を聞いたあと、魔法を放ち続ける修行に戻っていった。
四人共、短期間ながらも成長している。
修行の仕上げとして『体内エネルギー』の基礎的な使い方を教えてあげよう!
ハッカには攻撃が単調過ぎる点を指摘した。
「なんにも考えないで攻撃してるよなハッカは、せっかく良さげなスキルがあるのに宝の持ち腐れだよ。ハッカは天才じゃないんだから、攻撃を避けられたり防がれたりしたらすぐに次の一手が打てるように行動しなきゃ」
「なんか辛辣じゃない!? でも言い返せないな。まっ、戦いに関してはヒューゴは正しいから言い返すつもりはないけど」
「戦い以外は正しくないっていうのか」
「正しくねーよ。この前、辺境伯が驚いてたぞ、ステーキをナイフを使わずに丸のみしてたのを見てさ」
「食事時間の短縮だよ。早く食後の運動したくてさ」
「やっぱ、オマエどうかしてるわ」
ハッカはやれやれと首を振っていた。
ソリスは中長距離からスキルで生成したポーションや錬金術を使って攻撃するスタイルだ。だが、本人はその場からほとんど動くことはないので動きながら攻撃するように指摘した。
「俺がソリスの攻撃を回避して、横に回り込んだときはどうする?」
「降参する~」
相変わらずソリスはマイペースである。
「それが正しいけど、足場を崩したり、目くらましするなりで距離を取ったらいいと思うんだ。ソリスのスキルなら色んな薬を作れるし、そういった搦め手で攻防を繰り広げたらいいんじゃないかな?」
「なるほどなるほど~」
ソリスは羊皮紙に羽ペンを走らせて言われたことをメモしていた。
シェナには実戦を踏まえながら、スキルを有効活用するように指示した。
「『戦乙女』は武器を召喚できるうえに近接戦闘もできる職業だ! なら、武器を召喚しつつ、自らも戦えるようになるようにするんだ! 二つのことを同時にやるのは難しいと思うけど、これができたら、今以上に強くなれる」
「はいっ!」
シェナが宙から飛ばしてくる様々な種類の武器を回避しながら、彼女の槍を剣で弾き続けた。
さらに召喚した武器を俺の背後に回り込むよう飛ばしてきたり、シェナが走って突っ込んできたかと思えば身を反転させて、彼女の背中越しに迫っていた武器を俺に向かうように仕向けていた。
「そういう風に自在にスキルを扱うんだ、それも、もっともっと多くの武器を俺に打ち込んでくれ!」
「え、は、はい!」
シェナは戸惑いながらも猛攻を続けた。
シアドには魔力量の上限を増やす方法を教えつつ、基礎的な炎魔法だけ使うように指示した。
「魔力を限界まで使い切ることで上限が上がるなんて知らなかったよ……ふぅ……」
魔力が枯渇したシアドは額から多量の汗を流していた。
俺が生きていた時代では誰しも知ってることだったんだけどな。やっぱ、昔の技術や知識は埋もれてしまうものかもしれない。
「魔力がなくなったら魔力欠乏症になるから危険だけどな、何日も寝込むかも」
「えっ!」
シアドは口を大きく開けていた。
「大丈夫大丈夫、俺、人の魔力量見れるから」
「なら、安心したよ。それと『炎弾《ファイアバレット》』だけで魔力を枯渇させるのは何故なんでしょうか? もっと強い魔法ならば、魔力がより早く枯渇すると思うんだけど」
「魔力を多く消費する魔法だと、その分、行使する魔法の回数も減るのが駄目なんだよな~。今は炎魔法を使うことに体を慣れさせる時期だよ。魔力は体の隅々に流れていて、それを炎に変換して放つのが炎魔法。魔法の回数を重ねれば重ねるほど効率よく魔力が炎に変換するようになるんだ」
「勉強になります!」
シアドは俺の話を聞いたあと、魔法を放ち続ける修行に戻っていった。
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修行の仕上げとして『体内エネルギー』の基礎的な使い方を教えてあげよう!
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