【魔法使い】と【死にたがり探偵】~マイナス千点のミステリー~

宝者来価

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14話 五角島殺人事件③:1

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 皆が食堂に集まった。
 豪華な洋食が長いテーブルに並ぶバイキング形式。
 パンはフランスパンかロールパンの2種類から選べて側には包装紙に包まれたバターと苺ジャム。
 ドリンクはアルコールもあり赤・白のワインとウイスキー、ビール。
 お茶の種類が豊富で紅茶、緑茶、ほうじ茶のティーパックにリンゴのジュースとオレンジジュースのストロー付き紙パックが入った箱。
 お湯は傍に保温ポットがあり湧いている。

「なんや探偵さん、ポットの中身気になるんか?でもそないなものフタ開けて調べんくても出してみれば分かるんちゃいます?」
「昔、電子ポッドの中に盗聴器がしかけられたことがありまして」
「なんやその漫画みたいな状況」
「浮気調査する探偵なんでそういう状況ばかり見てきましたよ」
「ちょっとかっこええのが腹立ちますなぁ」

 これが最後の晩餐かもしれないし食べるものは慎重に選びたい。
 毒が入っていて即死は最高だが、バイキング形式でそれは危険だし犯人もあまり考えない可能性が高い。

 でも、正直かたっぱしから喰いたい。美味そう。

 憧礼神具だけではない、他の参加者も食事を選んでいる。
 テーブルには彩が豊な料理たちが並ぶ。
 卵とベーコンの炒め物、ほうれん草のサラダ、アスパラガスやトマトに四角く小さなチーズを乗せたサラダ、厚く切られたローストビーフ、サイコロステーキ、茹でられたカニの足。

「何このスープうめぇ!!」
「確かに絶品ですね」

 先に食べ始めたホルマリンとウェイの話を聞きスープのコーナーへついつい足を運ぶ。
 赤いスープとコーンポタージュ、それと白い謎スープ。

「ジーヤさんこれ、なんですか?」
「ベジタリアンでも問題の無い豆乳スープです」
「あぁ!!そっか……」

 僧侶さんがそのスープを有難くいただいている。
 確かに来るのが僧侶って分かっていたら肉だけのスープにしない。
 この人、掃除は行き届いてなかったが気配りはできるんだ。

「隣、いいですか?」
「良子さん?……どうぞ」
「ジーヤ張り切っていたので、たくさん食べて下さいね」
「そのわりに食べないのですね」
「パン美味しいですよ」

 あれだけ色々あってパンだけ食べる良子さん。
 しかも何か食べ方が変だ。
 パンをフォークで刺してもぐもぐと、子供のようである。
 しばらく食事をしているとウェイさんに誘われた。

「憧礼さん、ダウトのルール分かるっスか?」
「ええ」
「良子さんは?」
「いいえ、私は見学します」
「アンチポンチさんやりましょーよ!」
「ええですね、探偵さん欺ける機会なんかありませんし?」
「俺に勝つつもりでいらっしゃるのですね」
「負けるからやめとき……僕が」
「お前かいな」

 いいノリだなぁ。
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