宇宙人との規格外恋愛をした~愛されてるのは彼だけです~

宝者来価

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5話 放課後

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 任務で地球にやってきた軍人の俺、クロノ・スタシスちゃんです。

「ゴド星人が出てくることあるか?」
「……ゴド様はあの子をご所望なのよ」
「何するつもり?」
「見せてあげましょうか?」

 そこで見たのは最悪の結末、地球人:秋田カナを動力源とした新たな世界の想像。
 既存の世界を全て消し去りゴドの思うがままの世界にする。
 ゴドは確かにこの宇宙では最強最悪ではあっても何でもできたりはしない。
 
 けど何でもできないのはエネルギー不足が原因――なら彼女だ。

「なるほどね、彼女が永遠に不幸な状態であれば叶うわけか」
「そうよ」
「……何でこんなの見せた?」
「ゴド様がやれと言った、それ以上の理由なんかゴド星人に必要無いの」

 昼休みも仲良くなろうとしたのを阻止された。
 俺ちゃんが阻止されるなら他の子が幸せにしてあげられればいい。
 でも、これは――かなりまずい。

 過去に戻るって手段は相手がゴド星人だと打ち消される。

 ただ地球のこと、日本人のことはよーく頭に叩き込んできた。

「俺ちゃん明日からお弁当にしよっかな」
「食べられるのですか?」
「放課後あいてる? 食材売ってるお店とか案内してほしいな」

 地球の心理学、助けてもらった時より助けた相手に好感を持つ。

「えっと、放課後は用事が」
「そっかぁ残念」
「習いごとかしらぁ? ピアノとか水泳とか?」
「少し前までお世話になっていた恩師の先生に、学校生活の報告を」

 大チャンスかもしれない。
 恩師ってことは懐いている。
 その懐いている相手に俺ちゃん取り入る、で信用を得る。

「悪いけど、その地球人ちゃんに会わせてくんない?」
「え」
「きっと悪いことしてないでしょその人」
「それは、えーと」

 悪いことしている時の反応じゃんこれ。
 でも世界崩壊にくらべれば可愛いんだろうな。
 指名手配犯とか出てくる可能性ある?

「ちょっとーせっかく二人きりの再会を邪魔しようとするなんて最悪じゃなーい?」
「……そうね、でも仕事なもんで」
「さすがに軍人さんの仕事を邪魔したらいけませんし、会うだけなら」

 こうして放課後に二人きりになることまで成功。
 タクシーを呼んで俺ちゃんのおごり。
 任務だから気にしなくていいよ、と優しめにいう。

「宇宙船ラータテの乗り場までお願いします」
「ラータテ?」
「え、知らないのでしょうか?」
「また宇宙船でどっか向かうの?」

 違う惑星にいるのだろうか、それにしたって時間がかかる気もする。
 となれば別、たとえばパイロットに会いたいとか。
 ただの待ち合わせ指定場所が乗り場ってだけ、これもあるな。

「ラータテは保護船です」
「あ!!」

 そうか地球管轄の【区域】だから知らないのか。
 保護船ってことは地球人を保護しているハズ。
 病気とか虐待とかどっちもありえるけど、病気なら大騒ぎだよな。

「あ?」
「……いや、保護船かぁと思って」

 世界が崩壊を起こした、ので緊急の『時間を巻き戻す』を実行。
 いくらゴド星人でも世界崩壊を打ち消そうとはしないらしい。

「ラータテは保護船です」
「あぁ保護船ね、世話してくれてた親がわりの地球人?」
「ちきゅう、じん?」
「違うの?」
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