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6月某日・晴れ・放課後
今日は図書委員の仕事もないし、神沢は学級委員の仕事があるし、1人で直帰しようかな・・・と校舎を出る。
門に向かって歩く途中で後ろからものすごい勢いで走ってきた桜山が俺の前で息を切らしながら立ちはだかる・・・面倒くさいことに巻き込まれる予感しかしない。
「・・・ってほしいんだけど・・・。」
「息切らしてるせいでなに言ってんのかわかんねーよ。」
「だ、だから・・・付き合ってほしいの!!」
「・・・・・えっ?」
えーーーーー!?何、この展開!?こいつが俺のことを!?いや、いつからだ!?・・・っていうか俺はなんでこんなにドキドキしてるんだ!?
「いや・・・お、お前・・・そ、そういうのは人前でするもんじゃないだろ!」
「は?なに言ってんのあん・・・あ・・・い、いや・・・ち、違うわよ!明日、琴子ちゃんが誕生日だからプレゼント買うのを付き合って!っていう意味だから!へ、変な勘違い・・・し、しないでよ!」
あ・・・なるほどね・・・。
まあ、こいつが俺のことを好きなんてあるわけないもんな・・・。
あと、森下の誕生日って明日だったんだ・・・。
そうして、俺と桜山は森下の誕生日プレゼントを買いに駅近くのデパートに来た。
「琴子ちゃんってどんなもの貰ったら喜ぶかな?」
「知らねーよ。大体、そういうのって女の子のが詳しいんじゃねーの?鶴里とか誘えば良かったじゃん!」
「楓ちゃんは今日部活なの!・・・私・・・ずっと友達少なかったから・・・女の子が何貰ったら嬉しいかあんまりわかんないし・・・。」
困った顔でうつむく桜山。
・・・ったく、仕方ねーなー。
「お前、鶴里には誕生日プレゼント何あげるんだ?」
「楓ちゃん?私と楓ちゃんは誕生日が同じ日なの!だから誕生日にはお互いのオススメの本をプレゼントしあうの!」
「なるほどなー・・・じゃあ、決まりだな!」
「え?・・・なにが?」
「お前が好きな本の中から森下にはこれがオススメっていうのをプレゼントしたらいいんじゃないか?森下も本は好きだし、お前が森下のことを考えて決めたなら森下もきっと喜んでくれるだろ?」
「・・・わかった・・・そうする・・・。」
そう言うと桜山は少し照れくさそうに微笑んだ。。
やっぱりこいつ、笑うと可愛いんだな・・・メガネかけてりゃ完璧なのに・・・。
次の日。
教室に入ると、桜山と鶴里が来ていた。
「こ、これ・・・琴子ちゃん恋愛小説好きかなと思って・・・私が好きな作家さんが書いてるんだけど・・・その・・・誕生日おめでとう!」
「ありがとう!私の好み考えてくれたなんてすごい嬉しい!しかも読んだことないやつだよ!本当にありがとう!」
「・・・あ・・・どうしよう・・・か・・・被った・・・。」
「・・・え?・・・あ、これ・・・咲音ちゃんと一緒のやつだ・・・。もう、どんだけ2人は仲良しなんだよー!」
3人は幸せそうに笑う。
「あ!車道君!見てこれ!咲音ちゃんと楓ちゃんに貰ったの!」
「へー、良かったじゃん。あ、俺からもこれやるよ。」
俺は昨日こっそりデパートで買っておいた小さな熊のぬいぐるみがついたキーホルダーを渡す。
「・・・え?車道君から?」
「この状況で俺以外からはあり得ないだろ?」
「・・・嬉しい。ありがとう!一生大事にします!」
「一生大事にするようなもんでもないだろ。でも喜んでくれて良かったよ。」
その日から森下はカバンに俺のあげたキーホルダーをつけて登校するようになった。
こんなに喜んでもらえるならプレゼントしてやるのも悪くないな・・・と思った。
今日は図書委員の仕事もないし、神沢は学級委員の仕事があるし、1人で直帰しようかな・・・と校舎を出る。
門に向かって歩く途中で後ろからものすごい勢いで走ってきた桜山が俺の前で息を切らしながら立ちはだかる・・・面倒くさいことに巻き込まれる予感しかしない。
「・・・ってほしいんだけど・・・。」
「息切らしてるせいでなに言ってんのかわかんねーよ。」
「だ、だから・・・付き合ってほしいの!!」
「・・・・・えっ?」
えーーーーー!?何、この展開!?こいつが俺のことを!?いや、いつからだ!?・・・っていうか俺はなんでこんなにドキドキしてるんだ!?
「いや・・・お、お前・・・そ、そういうのは人前でするもんじゃないだろ!」
「は?なに言ってんのあん・・・あ・・・い、いや・・・ち、違うわよ!明日、琴子ちゃんが誕生日だからプレゼント買うのを付き合って!っていう意味だから!へ、変な勘違い・・・し、しないでよ!」
あ・・・なるほどね・・・。
まあ、こいつが俺のことを好きなんてあるわけないもんな・・・。
あと、森下の誕生日って明日だったんだ・・・。
そうして、俺と桜山は森下の誕生日プレゼントを買いに駅近くのデパートに来た。
「琴子ちゃんってどんなもの貰ったら喜ぶかな?」
「知らねーよ。大体、そういうのって女の子のが詳しいんじゃねーの?鶴里とか誘えば良かったじゃん!」
「楓ちゃんは今日部活なの!・・・私・・・ずっと友達少なかったから・・・女の子が何貰ったら嬉しいかあんまりわかんないし・・・。」
困った顔でうつむく桜山。
・・・ったく、仕方ねーなー。
「お前、鶴里には誕生日プレゼント何あげるんだ?」
「楓ちゃん?私と楓ちゃんは誕生日が同じ日なの!だから誕生日にはお互いのオススメの本をプレゼントしあうの!」
「なるほどなー・・・じゃあ、決まりだな!」
「え?・・・なにが?」
「お前が好きな本の中から森下にはこれがオススメっていうのをプレゼントしたらいいんじゃないか?森下も本は好きだし、お前が森下のことを考えて決めたなら森下もきっと喜んでくれるだろ?」
「・・・わかった・・・そうする・・・。」
そう言うと桜山は少し照れくさそうに微笑んだ。。
やっぱりこいつ、笑うと可愛いんだな・・・メガネかけてりゃ完璧なのに・・・。
次の日。
教室に入ると、桜山と鶴里が来ていた。
「こ、これ・・・琴子ちゃん恋愛小説好きかなと思って・・・私が好きな作家さんが書いてるんだけど・・・その・・・誕生日おめでとう!」
「ありがとう!私の好み考えてくれたなんてすごい嬉しい!しかも読んだことないやつだよ!本当にありがとう!」
「・・・あ・・・どうしよう・・・か・・・被った・・・。」
「・・・え?・・・あ、これ・・・咲音ちゃんと一緒のやつだ・・・。もう、どんだけ2人は仲良しなんだよー!」
3人は幸せそうに笑う。
「あ!車道君!見てこれ!咲音ちゃんと楓ちゃんに貰ったの!」
「へー、良かったじゃん。あ、俺からもこれやるよ。」
俺は昨日こっそりデパートで買っておいた小さな熊のぬいぐるみがついたキーホルダーを渡す。
「・・・え?車道君から?」
「この状況で俺以外からはあり得ないだろ?」
「・・・嬉しい。ありがとう!一生大事にします!」
「一生大事にするようなもんでもないだろ。でも喜んでくれて良かったよ。」
その日から森下はカバンに俺のあげたキーホルダーをつけて登校するようになった。
こんなに喜んでもらえるならプレゼントしてやるのも悪くないな・・・と思った。
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